SNS経由の無料会員は増えている一方、資材を出品する会社が現れていないサービスの立ち上げ期
関東近郊を中心に、建設会社同士で余った資材を売買・融通できるサービスを立ち上げた会社があります。SNSのフォロワーから登録した無料会員には、会社代表者や一人親方が多く、資材販売会社や住宅設備の販売会社も含まれていました。
ただし、無料会員は資材の閲覧や購入ができる一方、出品には追加の手続きが必要です。そのため、登録者の多くは「とりあえず入れてみたけれど、どんなものなのか見ている」という段階にとどまっていました。
運営側が求めていたのは、登録者数だけではありません。
「何かしら出品してもらって、まずは売買実績をつくりたいんです」
この言葉にあるように、立ち上げ期の焦点は会員数の拡大から、最初の出品と取引の創出へ移っていました。建設資材の売買サービスは、登録者数ではなく、実際に売れる資材が出品され、買える範囲に買い手がいる状態をつくって初めて動き始めます。
1週間で 16件の相談 がありました
- 7月28日総合建築北海道高卒採用の相談
- 7月28日工務店神奈川県業務効率化システムの相談
- 7月27日総合土木千葉県利益率向上の相談
- 7月26日塗装工事会社神奈川県案件獲得の相談
- 7月26日工務店兵庫県案件獲得の相談
- 7月25日解体工事会社東京都業務効率化システムの相談
- 7月25日総合建築茨城県高卒採用の相談
- 7月25日内装工事会社東京都利益率向上の相談
- 7月24日造園会社岐阜県案件獲得の相談
- 7月24日空調設備工事会社愛知県案件獲得の相談
- 7月24日防水工事会社兵庫県高卒採用の相談
- 7月24日塗装工事会社愛知県案件獲得の相談
- 7月23日電気設備工事会社愛知県高卒採用の相談
- 7月23日工務店埼玉県人材育成の相談
- 7月23日防水工事会社和歌山県人材育成の相談
- 7月23日配管工事会社愛知県業務効率化システムの相談
- 7月20日外構工事会社山口県協力会社探しの相談
- 7月20日電気設備工事会社群馬県高卒採用の相談
- 7月20日総合建築千葉県利益率向上の相談
- 7月19日解体工事会社栃木県案件獲得の相談
- 7月18日空調設備工事会社福井県高卒採用の相談
- 7月18日リフォーム会社大阪府業務効率化システムの相談
- 7月18日内装工事会社東京都案件獲得の相談
- 7月18日リフォーム会社千葉県人材育成の相談
- 7月17日塗装工事会社栃木県協力会社探しの相談
- 7月17日リフォーム会社岩手県人材確保の相談
- 7月17日総合土木山形県案件獲得の相談
- 7月17日電気設備工事会社愛知県利益率向上の相談
- 7月16日外構工事会社東京都業務効率化システムの相談
- 7月16日塗装工事会社大阪府人材育成の相談
無料会員を広く集めるだけでは、最初の出品者が動きにくい構造
出品が生まれない主な理由は、サービスへの関心が低いからとは限りません。売り手から見れば、資材を出しても買い手がいるかわからず、追加手続きをしてまで最初に動く理由が見えにくいからです。
「何社かいないと、最初に出品する会社は嫌がりそうですよね」
この感覚は自然です。買い手がいないサービスに出品する会社は少なく、出品がなければ買い手も定着しません。建設資材の売買・融通サービスでは、次の三つが同時にそろう必要があります。
- 資材を余らせている売り手と、その資材を必要とする買い手
- 同じ、または近い資材を扱う工種
- 引き取りや配送が現実的な地域
たとえば、電気工事会社と塗装会社がそれぞれ登録していても、扱う材料が異なれば取引にはつながりません。同じ資材を扱う会社でも、距離が離れすぎていれば、運賃や引き取りの手間が壁になります。
売り手と買い手、工種、資材、地域のどれか一つでもずれると、会員が増えても取引可能な組み合わせは増えません。
初期段階では、数千社へ広く案内することよりも、実際に資材が動き得る小さなまとまりをつくることが重要です。
型枠は再利用しやすく、内装・設備・電気・塗装は材料ロスが出やすいという工種差
建設会社であれば、どの会社にも売れる余剰資材があるわけではありません。工種や受注形態によって、材料の買い方と余り方が大きく異なるためです。
たとえば、型枠工事では使う合板や木材がある程度決まっており、保管場所があれば次の現場で使い回せます。一方、内装、設備、電気、塗装などでは、現場の仕様に合わせて仕入れた材料が別の現場で使えず、ロスになりやすいという話が出ていました。
また、元請けなどから材料を支給され、施工だけを請け負う会社もあります。こうした会社へ在庫処分の利点を伝えても、そもそも自社で材料を購入していないため、出品につながりません。
資材価格の上昇は中古・余剰資材を買う理由になりますが、それだけでは取引は生まれません。まず売り手側に、次の条件が必要です。
- 自社で材料を仕入れている
- 現場ごとに使い切れない材料が発生する
- 別現場へ転用しにくい
- 保管や処分に負担を感じている
- 同じ資材を使う会社が近隣にいる
「建設会社かどうか」ではなく、「自社で何を仕入れ、何が余り、どの地域なら受け渡せるか」で参加候補を絞る必要があります。
断られた理由も、重要な判断材料になります。「材料は支給されている」「余っても次の現場で使う」「扱う資材が合わない」といった回答を蓄積すれば、対象とする工種や規模を修正できます。
同じ地域・工種の5〜10社を先にそろえ、出品候補を持った状態で一斉に利用を始める設計
初回取引をつくるには、1社ずつ登録を促すより、取引の可能性がある5〜10社程度を先に集め、出品候補と購入意向を確認してから同じ時期に利用を始めてもらう方法が現実的です。
進め方は、次の四段階に分けると整理しやすくなります。
1.地域・工種・資材を一つの単位として候補を絞る
最初から全工種、全地域を狙う必要はありません。たとえば「関東近郊の内装工事会社で、現場ごとに余りやすい仕上げ材を扱う会社」のように、資材が動く単位を小さく設定します。
最初に確認したいのは、以下の項目です。
- 自社で材料を購入しているか
- 余りやすい資材は何か
- 年にどの程度、余剰が発生するか
- 保管しているのか、処分しているのか
- どの範囲までなら引き取りや配送が可能か
- 買いたい資材もあるか
工種名だけで決めず、実際の仕入れと在庫の持ち方まで確認します。優先順位の高い工種から始めつつ、反応が悪ければ別の工種や会社規模へ切り替えます。
2.売り手候補と買い手候補を別々に管理する
無料登録者を一括して「見込み会員」と扱うと、取引に足りない側が見えません。少なくとも、次の状態に分けて管理します。
- 出品できる資材がある
- 条件が合えば出品したい
- 特定の資材を買いたい
- 閲覧だけしている
- 自社では材料を仕入れていない
売り手候補が少なければ、登録者の追加募集よりも出品者の開拓を優先します。買い手候補が不足している場合は、すでに出品予定の資材を使う会社へ対象を絞ります。
無料会員と出品会員の比率だけでなく、資材ごとの売り手と買い手の比率を見ることが、初期の改善につながります。
3.登録ではなく「最初に出す資材」まで決める
案内時の目標を無料登録にすると、閲覧だけの会員が増えやすくなります。出品候補の会社には、登録前後で具体的な資材まで確認しておくことが大切です。
「何か余ったら出してください」ではなく、「いま倉庫にある余剰材のうち、数量と受け渡し地域を出せるものはありますか」と聞くほうが、次の行動が明確になります。
出品協力への小さな特典を用意する方法もありますが、特典だけでは継続しません。写真、品名、数量、状態、受け渡し場所など、最初の掲載に必要な情報を整理し、出品まで伴走できる導線が必要です。
参加意向のある会社を5〜10社ほど集めたら、「この地域・工種で複数社が同時に利用を始める」と伝え、利用開始日をそろえます。最初の会社だけにリスクを負わせない設計です。
4.登録数ではなく、出品と取引までの歩留まりを追う
立ち上げ期に見る数字は、架電数や登録数だけではありません。次の順番で記録すると、どこで止まっているかがわかります。
- アプローチした会社数
- 話ができた会社数
- 材料を自社購入している会社数
- 余剰資材がある会社数
- 出品意向を示した会社数
- 実際に出品した会社数
- 購入希望や問い合わせが入った件数
- 成立した取引件数
断り理由も、「材料支給」「転用できる」「保管負担がない」「地域が合わない」などに分けます。短い案内文も最初から完成形と考えず、反応を見ながら修正します。
追うべきKPIは会員登録数ではなく、余剰資材の確認率、出品率、購入反応率、取引成立率です。
まとめ
建設資材の売買・融通サービスでは、登録者がいることと、取引できる市場ができていることは別です。無料会員を広く増やしても、出品者がいなければ閲覧だけで止まります。
まずは地域、工種、資材を絞り、自社で材料を購入して余剰が発生する会社を見つけます。そのうえで売り手と買い手を一定数そろえ、最初に出す資材まで決めて同時に利用を始めてもらいます。
最初の売買実績をつくる近道は、大勢を集めることではなく、取引できる会社同士を小さな範囲で意図的にそろえることです。
一件目の取引が生まれれば、実際に売れた資材、地域、工種をもとに、次の対象を判断しやすくなります。そこから少しずつ対象地域や資材の種類を広げていく流れが無理のない進め方です。
資材が動く最初の工種と地域を整理したい方へ
「登録者はいるが、どの工種から出品者を増やすべきかわからない」「売り手と買い手をどう集めればよいか整理したい」という段階でも、状況を一緒に整理できます。
ネクスゲートでは、中小・専門工事会社の販路拡大やデジタル活用を含め、建設業の現場と取引構造に合わせた実行を支援しています。資材の仕入れ方、余剰が出やすい工種、対象地域、アプローチ結果を確認しながら、初回出品と取引につながる進め方を組み立てます。
無理にサービスや支援をご案内することはありません。「うちの場合は何から整理すべきか」という段階でも、気軽にお声がけください。
































