前提

関西圏で創業2期目を走る足場系専門工事会社が、元請け開拓より先に資金余力を気にしている状況

関西圏のある足場系専門工事会社では、創業2期目の決算を秋口に控えながら、次の成長に向けた販路開拓を検討していました。

狙いたい方向性は明確です。中堅ゼネコンや、その一次協力会社との接点を作り、二次請けとして足場工事に入っていく。いきなりスーパーゼネコンの一次側を目指すのではなく、今の人員体制に合う規模から広げていく考えでした。

一方で、経営者の本音はかなり現実的でした。

「うちも馬力がある会社じゃないので、今すぐは難しいかなと思います」

この言葉には、創業初期の建設会社らしい悩みが詰まっています。案件は増やしたい。けれど、従業員も増える。人件費も増える。社会保険料も重くなる。決算後の追加融資が見えるまでは、毎月固定でかかる営業投資に踏み切りにくい。

創業初期の営業投資は、「良い話かどうか」だけでは決められません。いま会社が背負える固定費かどうかで判断する必要があります。

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  • 6月25日内装工事会社長野県
  • 6月23日プラント工事会社神奈川県
  • 6月23日外構工事会社岐阜県
  • 6月19日空調設備工事会社兵庫県
  • 6月19日総合建築鳥取県
  • 6月19日配管工事会社東京都
  • 6月18日総合土木東京都
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  • 6月18日防水工事会社岡山県
  • 6月16日配管工事会社青森県
  • 6月16日総合建築神奈川県
  • 6月16日電気設備工事会社東京都
  • 6月15日総合土木千葉県
  • 6月15日内装工事会社島根県
  • 6月15日設備保全会社群馬県
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  • 6月14日塗装工事会社神奈川県
  • 6月13日解体工事会社神奈川県
  • 6月11日総合建築和歌山県
  • 6月11日総合土木静岡県
  • 6月11日プラント工事会社京都府
  • 6月11日空調設備工事会社神奈川県
  • 6月11日空調設備工事会社茨城県
  • 6月11日総合土木長野県
  • 6月10日総合建築広島県
  • 6月10日総合土木奈良県
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  • 6月10日内装工事会社愛知県
  • 6月9日設備保全会社京都府
  • 6月9日総合土木北海道
中小建設業のための新規採用成功ガイド 資料ダウンロード
課題

案件獲得の期待はあっても、毎月の固定費として営業投資を抱える判断が難しい

この会社が迷っていたのは、販路開拓そのものの必要性ではありません。むしろ、将来的には必要だと感じていました。

問題は、投資回収の見通しです。

「たとえば月に利益が少ししか出ない仕事だったら、そこから営業費を払うと残らないですよね。逆に、月にしっかり利益が出るなら、その投資は高くないと思います」

とても自然な見方です。

外部の営業支援や顧問活用は、うまくはまれば大きな販路につながります。中堅ゼネコンのキーマンに近づく。既存の協力会社網に入る。自社だけでは届きにくい会社と接点を作る。これは価値があります。

ただし、建設業では案件化までに時間がかかります。口座開設、見積、現場条件、既存協力会社との関係。すぐに毎月安定して工事が流れるとは限りません。

そのため、創業初期の会社では特に、次の問いが重要になります。

  • その投資は、何か月分まで先行費用として持てるか
  • 受注したい工事の粗利で、毎月の営業費を吸収できるか
  • いま増える人件費・社会保険料と同時に抱えても資金繰りが崩れないか
  • 決算後の融資見通しが立つ前に始める必要があるか

営業投資の判断は、「受注できそうか」ではなく、「受注までの空白期間を会社が耐えられるか」まで含めて見ることが大切です。

背景

従業員増加と社会保険料の負担が、創業2期目の資金判断を一段シビアにしている

背景にあったのは、従業員増加に伴う固定費の上昇です。

「うちは従業員もちょっと増えるんで。その辺で人件費とかもあります」

さらに、社会保険料への負担感もありました。

「社会保険で倒れそうなくらいです」

少し強い表現ですが、建設業の小規模会社では珍しくありません。職人を社員化する。採用する。体制を作る。これは会社を強くするために必要な動きです。けれど、雇用を増やすと、給与だけではなく、法定福利費、道具、車両、教育、現場管理の手間も増えます。

創業初期は、売上が伸びていても資金が楽とは限りません。入金サイトもあります。外注費や材料費の立替もあります。そこに採用・社会保険・営業投資が同時に乗ると、黒字でも手元資金が薄くなることがあります。

この会社も、2期目の決算後に金融機関との関係を見ながら、追加融資の可能性を考えていました。

「決算が終わって、追加融資が降りて、資金に余力が出たら他にもお金を回せるかもしれない。でも今チャレンジするのは難しいかなと思います」

ここで大事なのは、営業投資を否定しているわけではない点です。

「タイミングが合えば全然いい話だと思います」

この感覚は健全です。成長機会を見送りたいわけではない。今の固定費と資金余力を考えると、踏み込む時期を慎重に見たい。創業初期の会社では、この順番の整理がとても大事です。

販路開拓は攻めの投資ですが、採用直後の会社では守りの資金繰りと同時に考える必要があります。

解決

営業投資は「狙う工事量」「粗利」「資金余力」「融資時期」の4つをそろえてから小さく始める

創業初期の建設会社が営業投資を考えるときは、いきなり「やる・やらない」で決めない方が進めやすいです。

まず、投資回収の前提を数字で置きます。

この会社では、目安として「2,500〜3,000平米程度の足場工事が月に2〜3件あるなら、営業投資も高くはない」という感覚がありました。ここまで具体的に言えると、判断がしやすくなります。

見るべき順番は、次の4つです。

  1. 狙う工事量を決める

月に何件、どの規模の工事が取れれば投資対象になるのかを置きます。大きすぎる夢ではなく、今の職人・協力会社・管理体制で回せる量にします。

  1. 粗利で固定費を吸収できるか見る

売上ではなく粗利で見ます。営業費、人件費、社会保険料を差し引いても、会社に残るかを確認します。

  1. 受注までの空白期間を見込む

新規開拓は、初月から安定受注する前提にしない方が安全です。接点づくり、見積、口座開設、初回工事までの期間を見て、数か月分の先行費用を持てるかを考えます。

  1. 決算・追加融資の時期と合わせる

決算内容が固まり、金融機関との会話が進み、手元資金に余力が出てから始める方が、営業投資を途中で止めずに済みます。

この4つがそろわない場合でも、何もしないという意味ではありません。大きな固定費を抱えずに、準備だけ進める方法があります。

たとえば、次のような動きです。

  • 取りたい工事の規模、エリア、単価感を整理する
  • 二次請けで入りたい会社の条件を言語化する
  • 既存の人員で月に受けられる上限工事量を確認する
  • 決算後に金融機関へ説明できる成長計画を作る
  • 営業支援を始めるなら、開始時期と撤退ラインを先に決める

営業投資は、資金に余力が出てから考えるものではなく、資金に余力が出た瞬間に動けるよう準備しておくものです。

特に創業2〜3期目は、採用と営業を同時に強く踏み込むと、社長の負荷も資金の負荷も一気に上がります。まずは「どの規模の工事が月に何件取れれば投資回収できるか」を決める。次に「それまで何か月待てるか」を決める。この順番が現実的です。

まとめ

創業初期の建設会社にとって、販路開拓は大事な成長テーマです。既存取引だけに頼らず、中堅ゼネコンや一次協力会社との接点を作ることは、将来の売上の柱になります。

ただ、従業員が増える時期は、人件費と社会保険料が先に増えます。決算前後は、金融機関との関係や追加融資の見通しもあります。そこに毎月固定の営業投資を乗せるなら、勢いだけではなく、回収ラインを見て判断したいところです。

判断軸はシンプルです。狙う工事量、粗利、先行費用に耐えられる期間、決算後の資金余力。この4つが見えていれば、営業投資は前向きに検討しやすくなります。

「良い話だけど、今ではない」。これは後ろ向きな判断ではありません。むしろ、創業初期の会社が長く伸びるための大事な経営判断です。

大きく始める前に、小さく準備する。資金余力が見えたら、すぐ動ける状態にしておく。そのくらいの距離感が、採用も営業も止めずに進める現実的な一手になります。

うちの営業投資はいつ始めるべきかを整理したいときは

ネクスゲートでは、中小・専門工事会社の販路拡大、資金繰り、人材確保、組織づくり、原価管理、デジタル活用まで、会社の現在地に合わせて整理しています。

営業投資を始めるべきか。決算後まで待つべきか。採用や社会保険料の負担を見ながら、どの程度の固定費なら持てるのか。こうした判断は、会社ごとに答えが変わります。

「うちの場合は、何から整理すればいいかわからない」という段階でも大丈夫です。無理に何かを勧めるのではなく、今の体制・資金・狙う案件のバランスを一緒に確認するところから進めています。

建設業の経営課題を解決し、未来をつくるパートナーとして、ものづくりに集中できる建設業界へ向けた一歩を支援します。

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