前提

九州北部で産業用太陽光の工事・点検を担う数名体制の会社が、年商5,000万円台で伸び悩みを感じている状態

九州北部を拠点に、産業用太陽光の工事、試験、点検、草刈り、トラブル対応などを行う専門工事会社の話です。

体制は数名規模です。役員はいるものの、実際に動く人数は限られています。近く新しい人も加わる予定です。

売上は、数年前の2,000万円台から、直近では5,000万円台まで伸びています。大きく落ちているわけではありません。むしろ、ここまでよく伸ばしてきた会社です。

ただ、経営者の感覚としては「減ってはいないけれど、伸び悩み」という状態でした。

主な取引先は2社で、売上の7割前後を占めています。過去には大手ハウスメーカー系の案件もありましたが、今は比率が下がっています。

経営者の言葉で印象的だったのは、次の一言です。

「大きいところは仕事はあるけど、結局利益は少ないんですよね。お金を回すだけみたいな感じになる」

売上を増やしたいという話の奥には、単に仕事量を増やすことではなく、利益を残して社員に還元できる取引構造を作りたいという思いがあります。

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  • 7月16日外構工事会社東京都
  • 7月16日塗装工事会社大阪府
  • 7月16日内装工事会社群馬県
  • 7月16日総合建築岐阜県
  • 7月15日工務店東京都
  • 7月15日内装工事会社神奈川県
  • 7月15日塗装工事会社奈良県
  • 7月15日内装工事会社鳥取県
  • 7月14日配管工事会社高知県
  • 7月14日配管工事会社広島県
  • 7月14日防水工事会社神奈川県
  • 7月12日配管工事会社京都府
  • 7月12日ビルメンテナンス佐賀県
  • 7月12日リフォーム会社茨城県
  • 7月11日総合建築福島県
  • 7月11日総合土木大阪府
  • 7月11日造園会社愛知県
  • 7月11日外構工事会社茨城県
  • 7月10日電気設備工事会社京都府
  • 7月8日総合土木愛知県
  • 7月8日工務店山形県
  • 7月8日外構工事会社群馬県
  • 7月6日工務店兵庫県
  • 7月6日電気設備工事会社神奈川県
  • 7月6日防水工事会社東京都
  • 7月5日塗装工事会社神奈川県
  • 7月5日プラント工事会社福島県
  • 7月5日リフォーム会社東京都
  • 7月5日総合土木福井県
  • 7月4日外構工事会社千葉県
中小建設業のための新規採用成功ガイド 資料ダウンロード
課題

大手案件は仕事量と信用がある一方で、小さな会社にはルールと薄利が重くなりやすい

大手との取引には、もちろん良さがあります。

案件量があります。社会的な信用にもつながります。実績としても見えやすいです。

ただ、数名から十数名規模の専門工事会社にとっては、大手案件がそのまま良い案件とは限りません。

理由はシンプルです。

大手になるほど、決まりが細かくなります。書類、工程、安全管理、報告、下請け管理、支払い条件、社内承認。ひとつずつは必要なことです。ただ、小さな会社にとっては、その管理負荷が利益を削ります。

現場で動ける人が限られている会社ほど、社長や幹部が現場、見積、段取り、請求、顧客対応まで抱えます。そこに大手特有の管理業務が乗ると、数字上の売上は増えても、手元に残る利益が薄くなります。

相談の中でも、経営者はこう話していました。

「今のところ、あまり大きすぎてもですね。決まりが厳しいんで、うちみたいなちっちゃいところはなかなか難しいと思うんですよ」

この感覚は、多くの中小建設会社に共通します。

仕事がないよりは、ある方がいい。

でも、仕事があるだけでは会社は強くなりません。

大事なのは、仕事量ではなく、管理負荷を差し引いたあとに利益が残るかです。

背景

「ぼちぼち大きい地場企業」が合うのは、単価と裁量と継続性のバランスが取りやすいから

この会社が求めていたのは、全国的に有名な超大手ではありませんでした。

経営者は、取引先の理想についてこう表現していました。

「地場の会社さんで、ぼちぼち大きいところみたいなところがベストかな」

この言い方に、かなり本質があります。

中小の専門工事会社が狙うべき取引先は、必ずしも最大手ではありません。むしろ、大きすぎず、小さすぎない取引先の方が、利益を残しやすい場合があります。

たとえば、地域に根を張っていて、産業用太陽光や蓄電池、高圧設備まわりの案件を継続的に持っている会社。従業員は20〜100名程度。売上は数億から十数億円規模。エリアは九州全域、場合によっては西日本まで動いている。

このくらいの会社は、発注量も一定あります。一方で、超大手ほど決裁やルールが硬直していないこともあります。

もちろん会社によります。ですが、中小専門工事会社から見ると、話が早い、現場感がある、単価交渉の余地がある、長く付き合えば関係性で仕事が広がる。そういう可能性があります。

今回の会社も、過去の大手案件を経験したうえで、こう感じていました。

「売上のちっちゃいところで、いい単価で仕事をしていった方がいいのかなと思いました」

ここでいう「売上のちっちゃいところ」は、零細企業だけを意味しているわけではありません。

超大手ではないが、案件を持っている会社。地域で動いている会社。専門領域が近い会社。こちらの規模感を理解してくれる会社。

そういう取引先です。

取引先選びは、知名度の勝負ではなく、自社の体制で無理なく回せて、利益が残る相手を選ぶ仕事です。

解決

取引先は知名度ではなく、単価・管理負荷・決裁スピード・体制要求・継続案件で見極める

新規取引先を開拓するときは、まず候補企業を「有名かどうか」で見ないことが大切です。

有名企業だから安心、という面はあります。ただ、それだけで動くと、受注後に苦しくなることがあります。

見るべき軸は、次の5つです。

  • 単価が、自社の粗利目標に合うか
  • 書類・安全・工程・報告などの管理負荷が重すぎないか
  • 見積から発注までの決裁スピードが遅すぎないか
  • 求められる体制が、自社の人数や協力会社網で対応できるか
  • 単発ではなく、継続案件につながる見込みがあるか

特に重要なのは、単価だけで判断しないことです。

たとえば、見積金額は大きい。でも、打ち合わせが多い。提出書類が多い。工程変更も多い。支払いサイトも長い。結果として、社長や管理者の時間が大きく取られる。

この場合、表面上の売上は増えます。でも、実質の利益は残りにくくなります。

反対に、案件規模は中くらいでも、話が早く、仕様が明確で、単価も合い、継続的に相談が来る相手なら、会社にとっては良い取引先になります。

今回の会社のように、産業用太陽光、蓄電池、高圧設備、キュービクルまわりなど、技術と現場対応力が求められる領域では、なおさらです。

「同じ手間がかかるなら、産業用の方が規模が大きいほどいい」

この感覚も自然です。

ただし、規模が大きい案件ほど、管理、協力会社、原価の見立てが重要になります。自社が一次に近い立場で受け、重量物搬入や周辺工事を協力会社に振る場合は、外注費の管理が利益を左右します。

そのため、取引先開拓では、いきなり営業先リストを増やすよりも、先に自社の「受けたい案件の条件」を決める方が進めやすいです。

たとえば、次のように整理します。

  • 受けたい工事領域は、太陽光、蓄電池、高圧設備、点検、試験のどこか
  • 一次請けに近い立場を狙うのか、部分工事で入るのか
  • 最低限ほしい粗利率はいくらか
  • 自社で管理できる現場数はどれくらいか
  • 協力会社に任せられる範囲はどこまでか
  • 地域は九州中心か、西日本まで広げるのか
  • 大手より中堅を優先するのか

ここまで決まると、営業先の見方が変わります。

「大きい会社を狙う」ではなく、「自社に合う発注者を探す」に変わります。

販路開拓の第一歩は、営業先を増やすことではなく、自社にとって利益が残る取引先の条件を言語化することです。

まとめ

大手案件は、仕事量があります。実績にもなります。会社の信用にもつながります。

一方で、中小の専門工事会社にとっては、管理負荷やルールの重さで利益が残りにくくなることがあります。

今回のように、年商5,000万円台まで伸ばしてきた会社でも、次の成長を考えると「どの取引先と付き合うか」が大きな分かれ目になります。

売上を増やすだけなら、仕事量のある大手に寄せる方法もあります。

でも、社員に還元したい。将来の事業の選択肢を増やしたい。社長が現場と管理を抱え込みすぎない形にしたい。

そう考えるなら、大きすぎず小さすぎない、地域に根を張った中堅企業との取引を増やすことが有効な選択肢になります。

見るべきポイントは、知名度ではありません。

単価。管理負荷。決裁スピード。求められる体制。継続案件の見込み。

この5つを並べて、自社に合う取引先を見極めることです。

仕事量がある会社より、利益が残り、長く付き合える会社を増やすことが、中小建設会社の販路開拓では大切です。

自社に合う取引先の条件を整理したいときに

「うちの場合、どの規模の会社を狙うべきか」

「大手案件を続けるべきか、中堅の地場企業を開拓すべきか」

「売上はあるのに、利益が残りにくい構造をどう見ればいいか」

このあたりは、会社の体制、施工領域、協力会社網、今の取引先比率によって答えが変わります。

ネクスゲートでは、中小・専門工事会社の販路拡大、原価管理、組織づくり、デジタル活用まで横断して整理し、実行まで支援しています。

まだ方針が固まっていない段階でも大丈夫です。無理な営業はいたしませんので、「何から整理すべきか」を一緒に確認する感覚でご相談いただけます。

自社に合う取引先の見極め方を整理したい方は、こちらからお声がけください。

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