前提

5名規模で採用を代表が兼務している会社ほど、求人票の前に「働き方の実態」を言葉にする必要がある

首都圏のある建設関連会社では、社員数は数名規模、平均年齢は20代後半。事業は順調に伸びている一方で、採用は代表がほぼ一人で担っていました。

「採用はすごく大事だと思っているんですけど、ずっと片手間になってしまっていて。新卒もやろうと思うと、今のままでは難しいです」

この会社が求めていたのは、いわゆる一人目人事に近い人材です。ただし、評価制度や研修を最初から任せたいわけではありません。まずは中途・新卒を含めた採用活動を前に進め、応募数だけでなく、会うべき人に会える状態をつくることが主な役割でした。

ここで大事なのは、職種名だけを決めても採用は進みにくいという点です。創業期の会社では、「人事を採る」より先に、「どんな働き方に合う人なのか」を言語化することが採用成功の土台になります。

建設業でも同じです。少人数の専門工事会社や、現場管理・営業・採用を兼務している会社では、入社後に「聞いていた仕事と違う」「思ったより社内共有が多い」「もっと一人で進められると思っていた」というズレが起きやすくなります。だからこそ、求人票に載せる前の整理が重要です。

1週間で 19件ダウンロード されました

  • 7月16日外構工事会社東京都
  • 7月16日塗装工事会社大阪府
  • 7月16日内装工事会社群馬県
  • 7月16日総合建築岐阜県
  • 7月15日工務店東京都
  • 7月15日内装工事会社神奈川県
  • 7月15日塗装工事会社奈良県
  • 7月15日内装工事会社鳥取県
  • 7月14日配管工事会社高知県
  • 7月14日配管工事会社広島県
  • 7月14日防水工事会社神奈川県
  • 7月12日配管工事会社京都府
  • 7月12日ビルメンテナンス佐賀県
  • 7月12日リフォーム会社茨城県
  • 7月11日総合建築福島県
  • 7月11日総合土木大阪府
  • 7月11日造園会社愛知県
  • 7月11日外構工事会社茨城県
  • 7月10日電気設備工事会社京都府
  • 7月8日総合土木愛知県
  • 7月8日工務店山形県
  • 7月8日外構工事会社群馬県
  • 7月6日工務店兵庫県
  • 7月6日電気設備工事会社神奈川県
  • 7月6日防水工事会社東京都
  • 7月5日塗装工事会社神奈川県
  • 7月5日プラント工事会社福島県
  • 7月5日リフォーム会社東京都
  • 7月5日総合土木福井県
  • 7月4日外構工事会社千葉県
中小建設業のための新規採用成功ガイド 資料ダウンロード
課題

「人柄が合いそう」だけでは、チームで動けて自走できる人を見極めきれない

創業期の採用で難しいのは、カルチャーフィットを感覚で判断しがちなことです。

この会社では、チームで働くことを重視していました。ミーティングの頻度は高く、社内でロープレを行い、ナレッジはNotionのようなツールに蓄積し、情報はかなりオープンに共有されていました。就業時間は9時から18時が基本ですが、18時以降にミーティングが入る日も多く、日によってはその後に雑務を片づけて帰ることもあります。

一方で、一人目人事として入る以上、誰かが細かく指示を出し続ける環境ではありません。

「チームで仕事をすることは大事にしています。ただ、一人目の人事になるので、自分でゴリゴリ進めていく自走力も求められます」

ここに、創業期採用の難しさがあります。欲しいのは、チームで働ける人でありながら、待ちの姿勢ではなく自分で前に進められる人です。

この2つは、求人票で曖昧に書くと伝わりません。「チームワークを大切にしています」「裁量があります」だけでは、候補者によって受け取り方が大きく変わります。現場感のある言葉に落とす必要があります。

たとえば、次のように具体化できます。

  • 毎日のようにミーティングや相談の場があり、情報共有を前提に仕事を進める
  • ロープレや振り返りを通じて、個人のやり方を社内のナレッジに変えていく
  • 採用の正解が決まっているわけではなく、代表やメンバーと議論しながら形にする
  • 制度づくりよりも、まずは採用オペレーションを回し、会うべき候補者に会える状態をつくる

このレベルまで言葉にして初めて、候補者は「自分に合うか」を判断できます。

背景

創業期の会社には、将来の挑戦志向とオープンな情報共有に惹かれる人が集まりやすい

この会社の文化を整理すると、単に「若い会社」「忙しい会社」ではありませんでした。根底にあったのは、将来的に自分で何かに挑戦したいという志向です。

「大なり小なり、将来自分でビジネスにチャレンジしてみたいという気持ちを持っているメンバーが多いと思います。若いうちにいろんな経験をしておきたい、という感覚で入っているんじゃないかと」

これは、建設業の若い会社にもよくあります。独立志向がある人、早く現場を任されたい人、営業も施工も採用も近い距離で見たい人は、整い切った大企業よりも、創業期の会社に魅力を感じることがあります。

ただし、挑戦志向だけでは足りません。個人プレーが強すぎると、情報共有やナレッジ蓄積の文化とぶつかります。逆に、チームで働くのは好きでも、指示待ちが強いと、一人目人事や創業期のバックオフィスには合いにくくなります。

創業期に合う人材は、「自由にやりたい人」ではなく、「未整備な環境をチームで整えながら、自分でも動ける人」です。

また、この会社では性別についても話題に上がりました。現在は男性中心の組織で、バックオフィスや既存顧客対応に女性が入ることで、会社としての広がりが出るのではないかという期待がありました。

ただ、採用で大切なのは、性別そのものを条件にすることではありません。「組織にどんな広がりをつくりたいのか」「そのためにどんな関わり方やコミュニケーションが必要なのか」を、業務要件に翻訳することです。

たとえば、候補者に伝えるべきなのは「女性歓迎」ではなく、次のような内容です。

  • 社内外の関係者と丁寧に接点をつくる役割がある
  • 営業・現場・採用の間に入り、情報を整理する場面が多い
  • 既存顧客や候補者との継続的なコミュニケーションを大切にする
  • 男性中心だった組織に、新しい視点を持ち込むことを期待している

このように言い換えると、候補者にとっても入社後の期待値が見えやすくなります。

解決

求人票・面接・発信では「経験条件」よりも、日常業務と価値観の一致点を具体化する

創業期のカルチャーフィット採用では、まず求人票に書く前に、社内で3つの項目を整理すると進めやすくなります。

1つ目は、日常業務の実態です。

この会社であれば、9時から18時が基本、18時以降にミーティングが入る日が多い、対面での選考を重視している、社内ロープレやナレッジ共有がある、情報はオープンに蓄積している、といった点です。

これらは一見すると細かい情報ですが、候補者にとっては重要です。リモート中心で静かに一人で進めたい人と、出社して会話しながら進めたい人では、同じ「人事経験者」でも合う環境が違います。

2つ目は、任せたい役割の優先順位です。

人事といっても、採用、研修、評価、制度設計、労務、広報など幅があります。この会社では、最初の主ミッションは採用でした。特に「応募は来るが、会いたい人に会えていない」という課題に対して、募集母集団のつくり方と採用オペレーションを改善する役割です。

そのため、求人票では「人事全般」ではなく、次のように書く方が伝わります。

  • 中途・新卒採用における母集団形成
  • 求人票、スカウト、紹介会社対応などの採用チャネル運用
  • 候補者対応、面談調整、選考フロー改善
  • 代表や現場メンバーと連携した採用要件のすり合わせ
  • 将来的な採用広報や組織づくりへの関与

最初に何を任せるのかを絞るほど、候補者とのミスマッチは減ります。

3つ目は、カルチャーフィットを測る質問です。

面接では「ベンチャーに興味がありますか」「チームワークは得意ですか」と聞くだけでは不十分です。候補者が過去にどんな場面でチームに貢献してきたか、自分で動いた経験があるかを確認する必要があります。

たとえば、次のような問いが有効です。

  • 前職で、個人の成果をチームに共有した経験はありますか
  • まだ手順が決まっていない仕事を任されたとき、最初に何をしましたか
  • 周囲を巻き込みながら進めた仕事で、うまくいったこと・難しかったことは何ですか
  • 自分のやり方を標準化したり、資料やナレッジに残した経験はありますか
  • 将来的に、仕事を通じてどんな力を身につけたいですか

この質問で見たいのは、きれいな回答ではありません。「未整備な環境を面白がれるか」「自分だけで抱え込まず共有できるか」「会社の成長と自分の成長を重ねられるか」です。

情報発信も同じです。Wantedlyのような採用広報、会社ブログ、SNS、求人票の会社紹介欄では、理念だけでなく日常を出すことが大切です。

「どんなミーティングをしているのか」「ロープレで何を磨いているのか」「Notionにどんな情報を残しているのか」「代表とメンバーがどの距離感で話しているのか」。こうした情報があると、候補者は入社後の働き方を想像できます。

まとめ

創業期の会社でカルチャーフィットする人を採るには、「いい人がいたら採りたい」から一歩進めて、働き方と価値観を具体的に言葉にすることが大切です。

特に整理したいのは、次の4点です。

  • チームで働く文化を、ミーティング・ロープレ・情報共有などの日常業務で説明する
  • 一人目人事や兼務ポジションでは、自走力が必要な場面を具体的に伝える
  • 性別や職種経験だけで判断せず、組織に必要な関わり方を業務要件に翻訳する
  • 求人票・面接・採用広報で同じメッセージを出し、候補者との期待値をそろえる

創業期の採用は、会社の現在地をそのまま見せるほど、合う人に届きやすくなります。整っていないことを隠す必要はありません。「一緒に整えていく余地がある会社」として伝えることが、カルチャーフィット採用の出発点になります。

うちの会社に合う人材要件を整理したいときは

ネクスゲートでは、中小・専門工事会社の採用、人材確保、組織活性化、デジタル活用まで、現場の実態に合わせて整理し、実行まで支援しています。

「求人票に何を書けばよいかわからない」「面接で何を見ればよいかわからない」「今の組織文化に合う人材像を言語化したい」という段階でも大丈夫です。まずは、会社の働き方や現場の状況を一緒に整理するところから始められます。

無理な営業はいたしませんので、うちの場合はどう考えるべきかを確認したい方は、必要なタイミングでご相談ください。

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