関東近郊で20名弱、ゼネコン案件は増えているのに職長候補だけが足りない土木会社の現在地
関東近郊で土木・舗装系の専門工事を手がける、20名弱の建設会社の話です。大手ゼネコンや地場公共工事の下請け案件があり、仕事そのものには困っていません。今期も売上は7億円台後半まで見える状態で、事業としては次の段階に進める手応えがあります。
一方で、社内体制にははっきりした詰まりがありました。現場の職人は10名強いて、若手や外国籍の社員も一定数入っています。しかし、ゼネコン担当者とやり取りし、現場をまとめ、社長の代わりに判断できる職長・番頭クラスが足りないのです。
社長の言葉を借りると、悩みはとても率直でした。
「採用サイトを新しくしたんですけど、職人さんは来ても、本当に欲しい職長クラスが全然来ないんです」
この会社は、2年ほど前にホームページや採用ページを整備しています。採用サイトも複数あり、見た目の完成度は決して低くありません。一定の費用もかけています。それでも反応は大きく変わらず、入社につながった人材も、会社が最も欲しい中間層とはズレていました。
ここで見えてくるのは、採用サイトの有無ではなく、「誰に向けて、何を伝えるサイトになっているか」という問題です。
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- 7月16日外構工事会社東京都
- 7月16日塗装工事会社大阪府
- 7月16日内装工事会社群馬県
- 7月16日総合建築岐阜県
- 7月15日工務店東京都
- 7月15日内装工事会社神奈川県
- 7月15日塗装工事会社奈良県
- 7月15日内装工事会社鳥取県
- 7月14日配管工事会社高知県
- 7月14日配管工事会社広島県
- 7月14日防水工事会社神奈川県
- 7月12日配管工事会社京都府
- 7月12日ビルメンテナンス佐賀県
- 7月12日リフォーム会社茨城県
- 7月11日総合建築福島県
- 7月11日総合土木大阪府
- 7月11日造園会社愛知県
- 7月11日外構工事会社茨城県
- 7月10日電気設備工事会社京都府
- 7月8日総合土木愛知県
- 7月8日工務店山形県
- 7月8日外構工事会社群馬県
- 7月6日工務店兵庫県
- 7月6日電気設備工事会社神奈川県
- 7月6日防水工事会社東京都
- 7月5日塗装工事会社神奈川県
- 7月5日プラント工事会社福島県
- 7月5日リフォーム会社東京都
- 7月5日総合土木福井県
- 7月4日外構工事会社千葉県
きれいな採用サイトでも、欲しい職長候補に向けた言葉になっていなければ届かない
採用サイトを作ったのに応募が少ない、または応募はあっても欲しい人材ではない。建設業では、かなりよく起きる課題です。
特に今回のように、欲しい人材が「未経験の若手職人」ではなく、職長候補・施工管理候補・社長の右腕候補になると、採用サイトに求められる内容は大きく変わります。
若手職人に向けた採用ページであれば、未経験歓迎、資格取得支援、手に職、先輩が教える、といった情報も有効です。しかし、職長候補が見ているポイントは少し違います。
たとえば、次のようなことを見ています。
- この会社で自分の経験は活きるのか
- 社長や幹部と考え方が合いそうか
- 現場を任される範囲はどこまでか
- 給与や評価は経験に見合うのか
- 5年後、10年後にどんな立場を目指せるのか
- 親族中心の会社に外から入っても居場所があるのか
今回の会社でも、既存の職長格は社長の親族に近い立場の方々でした。信頼できる幹部がいることは強みです。一方で、外部から職長候補として入る人から見ると、「親族で固まっている会社に、自分が入って本当に任せてもらえるのか」という不安も生まれます。
この不安に対して、採用サイト上で何も説明がなければ、候補者は深く読み込む前に離脱します。求人情報を見て、少しでも違和感があれば、次の会社へスクロールしてしまいます。
採用サイトを作ったこと自体は、もちろん前進です。ただ、採用したい人物像が変われば、伝えるべき内容も変えなければなりません。職人採用のページのまま、職長候補を採ろうとしても、届く相手は限られます。
ターゲット不明、置き換え可能な文章、写真と求人票の違和感が候補者の不信感につながっていた
この会社の採用発信で起きていたことは、建設業の中小企業に共通しやすい構造でした。
まず、採用ページの内容が広く薄くなっていました。会社名を別の建設会社に置き換えても成立してしまうような文章が多く、「この会社だから働きたい」と思える固有の理由が見えにくい状態です。
もちろん、制作会社が作った採用サイトは見た目が整っています。写真もきれいで、ページ構成もそれらしくまとまっています。しかし、候補者が知りたいのは、デザインの完成度だけではありません。
職長候補が見たいのは、もっと生々しい情報です。
- どんな社長なのか
- どんな現場を任されるのか
- いま会社はどの段階にいるのか
- 自分が入ることで何が変わるのか
- 既存社員はどんな思いで働いているのか
- 将来どんな役割や報酬を目指せるのか
今回の会社では、写真にも課題がありました。実際の社員や現場の空気が伝わる写真ではなく、フリー素材や加工感のある写真に見える部分がありました。顔を隠した写真や、誰の言葉なのか分かりにくい社員紹介もあり、実在感が弱くなっていました。
採用では、きれいすぎる写真が逆効果になることがあります。特に建設業では、候補者は現場のリアルを見ています。借り物のような写真より、少し不器用でも自社の社員、自社の車両、自社の現場が写っている方が信頼されます。
もう一つ大きかったのが、求人票の表記です。複数の求人媒体や採用ページに掲載している中で、給与表記やみなし残業の書き方にズレがありました。あるページでは固定残業が10時間と見える一方、別のページでは1時間のように読める。月給表記も候補者から見ると分かりにくい。
社内では単なる転記ミスのつもりでも、求職者から見ると違います。
求人票の表記ゆれは、「この会社は条件を正確に出していないのでは」という不信感につながります。
職長候補のように経験がある人ほど、求人票を冷静に見ています。給与相場も分かっています。千葉・埼玉・茨城など関東圏の土木職では、最低賃金の上昇もあり、若手の初任給水準も上がっています。職長クラスであれば、年収600万円前後を意識する候補者も珍しくありません。
もちろん、給与だけで人は動きません。ただ、給与条件が分かりにくく、将来の上がり方も見えず、会社のビジョンも伝わらない状態では、候補者が応募する理由を見つけにくくなります。
今回の会社にも、実は魅力はありました。
親族幹部が長く支えてきた信頼関係があり、社長は外部から職長候補を迎えたいという思いを持っています。社内にも、将来職長になれるかもしれない候補者が2名いました。ゼネコン案件もあり、会社として次の階段を上がる局面にいます。
ただ、その魅力が採用サイトに出ていなかったのです。
採用サイトの問題は、魅力がないことではなく、魅力が候補者の言葉に翻訳されていないことです。
職長候補に届かせるには、採用ペルソナ、社員の実声、社長の言葉、ステップアップの順で作り直す
採用サイトを改善するとき、最初にやるべきことはデザイン変更ではありません。まず、採りたい人を一人の人物として具体化することです。
「職長が欲しい」だけでは、まだ粗いです。次のように掘り下げると、採用ページに載せるべき言葉が変わります。
- 年齢は30代前半なのか、40代なのか
- すでに職長経験がある人なのか、次に職長を目指す人なのか
- 大手や中堅会社で人間関係に疲れている人なのか
- 地元で腰を据えて働きたい人なのか
- 家族がいて収入の安定を重視する人なのか
- 将来は現場責任者、役員、別部門の責任者まで目指せる人なのか
ここが決まると、伝える内容が絞れます。
たとえば、外部から職長候補を迎えたいなら、採用サイトには次のような情報が必要です。
1つ目は、社長の生身の言葉です。
「俺と一緒に会社を次の段階に上げてほしい」
このような言葉は、きれいに整えすぎる必要はありません。むしろ、社長本人の温度が残っている方が伝わります。職長候補は、条件だけでなく「誰と働くか」を見ています。社長が何を目指していて、なぜ外部から職長を迎えたいのか。その理由が見えるだけで、応募の質は変わります。
2つ目は、実際の社員インタビューです。
社員インタビューは、ただ「働きやすいです」「やりがいがあります」と載せるだけでは弱いです。大事なのは、入社前、現在、将来の流れで聞くことです。
- なぜこの会社を選んだのか
- 入ってからどんな仕事を任されたのか
- どこで苦労したのか
- 社長や先輩とはどう関わっているのか
- これから何を目指しているのか
この流れで聞くと、会社の強みも弱みも見えてきます。採用ページに載せる言葉も、作られたキャッチコピーではなく、候補者が知りたい実話になります。
特に建設業では、社員の声が採用に効きます。候補者は、社長の言葉だけでなく、現場で一緒に働く人の雰囲気を知りたいからです。
3つ目は、ステップアップの見える化です。
「現場作業員募集」とだけ書くと、候補者によっては「作業員のまま終わるのか」と受け取ります。未経験者でも、経験者でも、自分がどう成長できるかを見ています。
たとえば、次のような階段を採用ページに載せるだけでも印象は変わります。
- 入社〜半年:現場の流れ、安全管理、道具・重機・材料の理解
- 1〜2年目:小規模現場での段取り補助、後輩指導、資格取得
- 3年目以降:職長補佐、協力会社との調整、元請けとのやり取り
- 将来:職長、施工管理、現場責任者、幹部候補
職長経験者を採る場合も同じです。入社後すぐに何を任せるのか、半年後にどこまで任せたいのか、将来どの立場を期待しているのかを出すことで、候補者は自分の人生設計に重ねやすくなります。
4つ目は、求人票の整合性です。
複数の求人媒体を使っている会社ほど、ここは必ず見直した方がいいです。採用サイト、求人媒体、ハローワーク、SNS、紹介用資料で、給与・休日・残業・手当・試用期間の表記がズレていないかを確認します。
特に見直すべき項目は次の通りです。
- 月給と年収例の整合性
- 固定残業代の時間数と金額
- 賞与・昇給の有無と実績の書き方
- 資格手当や職長手当の条件
- 休日数、雨天時、現場都合の扱い
- 試用期間中の条件
細かいようですが、ここで不信感を持たれると応募前に離脱します。採用サイトを改善する前に、求人票の条件表記をそろえるだけでも、候補者の安心感は上がります。
5つ目は、SNSや求人媒体への展開順序です。
最近は、TikTok、Instagram、YouTubeショートなどで建設業採用を発信する会社も増えています。SNSは有効です。ただし、土台がないまま面白い動画だけを出しても、職長候補の採用にはつながりにくいです。
順番としては、まず採用サイトに会社の本音と実在感を整える。そのうえで、SNSや求人媒体に展開するのが自然です。
流れとしては、次の順番が現実的です。
- 欲しい人材を具体化する
- 社長・幹部・社員に話を聞く
- 会社の強み、弱み、将来像を整理する
- 採用サイトの言葉と写真を直す
- 求人票の条件表記をそろえる
- 求人媒体やSNSに展開する
- 応募後の電話、面接、内定フォローを整える
採用サイトは単体で成果を出すものではありません。候補者が求人媒体やSNSで会社を知り、採用サイトを見て、社長や社員の言葉に触れ、面接で確かめる。この一連の流れがつながって初めて、応募の質が変わります。
まとめ
採用サイトを作ったのに欲しい人材に届かないとき、原因は「サイトがないこと」ではなく、欲しい人材に向けた設計になっていないことが多いです。
今回のように、職人は入るが職長候補が来ない会社では、特に次の見直しが重要です。
- 誰に来てほしいのかを、職長候補の生活や不安まで含めて具体化する
- どの会社にも置き換えられる文章を、自社の言葉に直す
- フリー素材ではなく、実際の社員・現場・社長の姿を見せる
- 社員インタビューで、入社前・現在・将来のストーリーを出す
- 社長の本音と、会社の5年後・10年後を伝える
- 作業員で終わらないステップアップを見える化する
- 求人票の給与・残業・手当表記を媒体ごとにそろえる
- 採用サイトを整えてから、SNSや求人媒体へ展開する
採用は、きれいなページを作るだけでは前に進みません。特に建設業の中小企業では、社長の考え、社員の空気、現場の実態、将来の任せ方まで含めて伝える必要があります。
会社の魅力は、外から新しく作るものではなく、すでに社内にあるものを候補者に伝わる形へ整理するものです。
採用サイトを作り直すかどうかを考える前に、まずは「本当に欲しい人に、今の言葉は届いているか」を見直してみると、次の一手が見えやすくなります。
職長候補に届く採用発信を、どこから整えるか考えたいときは
職長候補や施工管理候補の採用は、求人媒体を増やすだけでは解決しにくいテーマです。採用サイト、求人票、社長の言葉、社員インタビュー、入社後の育成や評価まで、つながりで整理する必要があります。
ネクスゲートでは、中小・専門工事会社の経営課題を、現場・採用・組織・原価・デジタル活用まで横断して整理し、実行まで支援しています。採用サイトを作るべきか、求人票から直すべきか、まず社員の声を聞くべきかといった段階から一緒に整理できます。
「うちの場合は、職長候補に何を伝えればいいのか」「採用サイトはあるが、どこがズレているのか分からない」という段階でも大丈夫です。無理な営業はいたしませんので、次の整理先として必要なときにご相談ください。































