東海地方の内装工事会社が、若手職人の採用を求人媒体選びだけで進めないと決めた現在地
東海地方で地域密着の内装工事を続けてきた、20名弱規模の専門工事会社の話です。
長年の現場力と顧客からの信頼はあります。社長や熟練職人が培ってきた技術もあります。一方で、専門職人の高齢化、協力会社への依存、若手職人の採用・育成・定着が、これから5年、10年先の事業継続に直結するテーマになっていました。
採用の話になると、どうしても「どの求人媒体に出すか」「高校にどう接点を持つか」「紹介を増やせないか」という話に寄りがちです。もちろん、それも大事です。ただ、この会社で整理されていたのは、もう一段手前の問いでした。
若手に応募してもらうには、求人媒体の前に、内装業の面白さと会社で成長するイメージを“若者に伝わる言葉”へ変える必要があります。
実際、社内では「ものづくりをつないでいきたい」「未経験者を安心して育てたい」「会社として全面的にバックアップしたい」という思いがありました。ただ、その思いが求人票、採用ページ、写真、動画、職場見学、応募後の対応に一貫して表れているかというと、まだ整える余地がありました。
1週間で 19件ダウンロード されました
- 7月16日外構工事会社東京都
- 7月16日塗装工事会社大阪府
- 7月16日内装工事会社群馬県
- 7月16日総合建築岐阜県
- 7月15日工務店東京都
- 7月15日内装工事会社神奈川県
- 7月15日塗装工事会社奈良県
- 7月15日内装工事会社鳥取県
- 7月14日配管工事会社高知県
- 7月14日配管工事会社広島県
- 7月14日防水工事会社神奈川県
- 7月12日配管工事会社京都府
- 7月12日ビルメンテナンス佐賀県
- 7月12日リフォーム会社茨城県
- 7月11日総合建築福島県
- 7月11日総合土木大阪府
- 7月11日造園会社愛知県
- 7月11日外構工事会社茨城県
- 7月10日電気設備工事会社京都府
- 7月8日総合土木愛知県
- 7月8日工務店山形県
- 7月8日外構工事会社群馬県
- 7月6日工務店兵庫県
- 7月6日電気設備工事会社神奈川県
- 7月6日防水工事会社東京都
- 7月5日塗装工事会社神奈川県
- 7月5日プラント工事会社福島県
- 7月5日リフォーム会社東京都
- 7月5日総合土木福井県
- 7月4日外構工事会社千葉県
魅力はあるのに、若手・学校・保護者に届く言葉になりきっていない状態
採用で起きていた課題は、会社に魅力がないことではありません。むしろ逆です。
地域に残る建物の内側をつくる仕事。自分の手で空間が仕上がっていく面白さ。未経験から技術を覚え、数年後には現場を任される可能性。休日の選択性や年収モデル、資格・技能の積み上げ。若手にとって魅力になる素材は、会社の中にすでにありました。
ただ、それらが求職者の目線で整理されていませんでした。
「コンセプト案って、今のキャッチコピーみたいなものですか?」という確認が出た場面がありました。まさにここが採用の入口です。会社側が言いたいことを並べるだけでは、若手には届きにくい。高校生、第二新卒、未経験の若者、学校の先生、保護者では、それぞれ気にするポイントが違います。
採用コンセプトは、かっこいい一文を作る作業ではなく、誰に・何を・どの接点で伝えるかを決める土台です。
たとえば、若手本人には「未経験から何ができるようになるのか」「職人としてどんな成長実感があるのか」が重要です。学校や保護者には「安心して送り出せる会社か」「働き方や収入の見通しがあるか」「入社後に放置されないか」が見られます。
求人媒体に掲載する前に、この違いを整理しないまま原稿だけを出しても、仕事の中身や会社の良さが伝わりません。結果として、条件だけを比較され、応募につながりにくくなります。
内装業のものづくり性と未経験育成の安心感が、採用導線の中で分断されていたこと
背景にあったのは、採用活動が点で考えられやすいことです。
求人票を直す。媒体を選ぶ。学校に声をかける。写真を撮る。職場見学をする。面接をする。どれも必要ですが、バラバラに動くと、若手から見た会社像がぼやけます。
この会社で整理されていた採用成果の考え方は、シンプルでした。
採用成果は「認知 × 魅力化 × 接点設計 × 選考制度 × 育成定着」で高まります。
まず、地域の若者や学校、保護者に知ってもらう必要があります。次に、内装業の魅力や会社のバックアップ体制を伝える必要があります。そのうえで、職場見学や応募の導線を整え、面接でミスマッチを減らし、入社後の育成イメージまで見せる必要があります。
特に内装工事は、外から仕事内容が見えにくい業種です。建物が完成したときの印象を大きく左右する仕事でありながら、若手にとっては「何をする仕事なのか」「どんな技術が身につくのか」が想像しづらい面があります。
だからこそ、言葉と見せ方の工夫が必要になります。
たとえば、次のような素材は採用上の大きな武器になります。
- 建物の内側の仕上がりが分かる施工写真
- 未経験者が最初に覚える作業の説明
- 1か月、3か月、6か月でできるようになること
- 先輩職人が若手にどう関わるか
- 休日、残業、収入、資格支援の考え方
- 職場見学で何を見てもらい、誰が話すか
若手採用では、「うちはこういう会社です」よりも「入社したら自分はどう成長できるのか」が伝わることが重要です。
社長の言葉にも、その感覚が表れていました。
「目に見えない価値を、どう相手に伝えていくか。一緒に整理していくことが大事だと思うんです」
この一言は、専門工事会社の採用を考えるうえで非常に本質的です。技術、信用、判断基準、仕事への姿勢は、社内では当たり前でも、外からは見えません。見えない価値は、言葉・写真・動画・見学・面談の中で、少しずつ見える形にする必要があります。
求人票を出す前に、採用コンセプトから職場見学まで一本の流れにする設計
若手採用を進めるときは、いきなり媒体を選ぶよりも、先に採用の設計図を作るほうが成果につながりやすくなります。
最初に整理したいのは、次の5つです。
- どんな若手に来てほしいのか
- その若手にとって、何が魅力になるのか
- 学校・保護者には何を伝えるべきか
- 求人票、採用ページ、写真・動画で何を見せるか
- 職場見学から応募、面接、入社後までどうつなげるか
求人媒体は“入口”であって、採用活動そのものではありません。入口に置く言葉や写真、応募後の流れが整っていなければ、せっかく見られても応募にはつながりにくくなります。
進め方としては、まず社長や後継者、現場社員から話を聞き、会社の中にある採用素材を洗い出します。過去の求人票、応募実績、辞退理由、退職理由、給与、休日、評価制度、資格支援、社員構成なども確認します。
そのうえで、採用コンセプトを仮置きします。たとえば内装業であれば、「地域の建物の内側をつくる」「未経験から技術を身につける」「数年後に現場を任される」「会社が成長を支える」といった軸が考えられます。
ただし、コンセプトは最初から完璧でなくてかまいません。大切なのは、実態に合っていることです。背伸びした言葉より、現場の空気と一致した言葉のほうが、若手にも既存社員にも伝わります。
次に、求人票と採用ページを整えます。仕事内容を「内装工事」とだけ書くのではなく、何をつくるのか、どんな現場で、どんな道具を使い、どんな順番で覚えていくのかまで表現します。写真や動画も、完成写真だけでなく、作業中の様子、先輩が教えている場面、職場見学で見せたい場所を意識して準備します。
職場見学も重要です。
若手にとって職場見学は、会社を見に来る場であると同時に、「ここで自分がやっていけそうか」を確かめる場です。
誰が案内するのか。何を見せるのか。どこで質問を受けるのか。保護者や学校の先生に何を説明するのか。ここまで決めておくと、見学の印象が大きく変わります。
さらに、応募後の対応フローも整えておきたいところです。問い合わせが来たときに誰が対応するか、何日以内に連絡するか、見学後にどうフォローするか。若手採用では、この小さな対応の積み重ねが安心感になります。
そして最後に、入社後の育成イメージを見える化します。90日間で何を覚えるのか、誰が見守るのか、1か月・3か月・6か月でどんな面談をするのか。技能チェック表やキャリアアップ表、年収モデルがあると、応募前の不安を減らしやすくなります。
「採ってから考える」のではなく、「育つ道筋が見えるから応募しやすい」状態をつくることが、若手採用の土台になります。
まとめ
若手職人の応募が集まらないとき、求人媒体を変えることは一つの打ち手です。ただ、それだけで解決しようとすると、会社の本当の魅力が伝わらないまま、条件比較の中に埋もれてしまいます。
専門工事会社には、採用に使える素材がすでにあります。ものづくりの面白さ、地域に残る仕事、未経験から育つ環境、会社のバックアップ、熟練者の技術、社長の判断基準、先輩社員の関わり方。これらを若手・学校・保護者に伝わる言葉へ変換することが、求人媒体の前に整えるべきことです。
若手採用で最初に整えるべきなのは、媒体ではなく「この会社で働く未来が想像できる採用導線」です。
求人票、採用ページ、写真・動画、職場見学、応募対応、面接、入社後90日の育成までがつながると、求職者にとって会社の見え方が変わります。既存社員にとっても、「自分たちは何を次世代に渡していくのか」を考えるきっかけになります。
採用は、単なる人員補充ではなく、会社の技術と信用を次につなぐ取り組みです。だからこそ、まずは自社の中にある魅力を棚卸しし、若手に伝わる形へ整えるところから始めたいところです。
自社の若手採用で、何を伝えるべきか整理したいときは
「求人媒体に出しているが応募が来ない」「若手に何を打ち出せばよいかわからない」「職場見学や採用ページをどう作ればよいか迷っている」という段階でも、整理できることは多くあります。
ネクスゲートでは、中小・専門工事会社の経営課題を、現場・採用・組織・原価・デジタル活用まで横断して整理し、実行まで支援しています。若手採用についても、求人媒体選びだけでなく、採用コンセプト、求人票、採用ページ、職場見学、応募導線、入社後の育成設計まで含めて、会社の実態に合わせて一緒に整理できます。
「うちの場合は、何から見直すべきか」くらいの段階でも大丈夫です。無理な営業はいたしませんので、まずは状況の整理先としてご活用ください。































