兵庫県南部で公共工事が7割の防水会社が、特定建設業許可を見据えて改修工事の受け皿を広げようとしている
兵庫県南部を拠点に、防水工事や建物改修を手がける専門工事会社の話です。社員は6名前後。協力業者は20社超あり、現場対応力は自社社員数だけでは測れない会社です。
現在は、県・市の公共工事が売上の中心です。団地、学校、公共施設などの防水・改修工事が多く、売上規模は1億円台。民間のマンションやビル改修もありますが、割合としては公共工事が厚い状態です。
社長は、ここ1〜2年で特定建設業許可の取得を見込んでいました。その先にあるのは、改修工事の受け皿を広げることです。
「今取引している会社はあります。ただ、そこだけでは少ないですよね」
この一言に、専門工事会社らしい現実が出ています。仕事はある。実績もある。協力業者もいる。けれど、次の成長を考えると、既存取引先だけに寄りかかるには少し心もとない。
狙いたいのは、新築よりも改修です。集合住宅、マンション、ビルの修繕系。しかも、できれば二次・三次請けではなく、一次請けや直接取引に近い形で入りたい。
「会社にこだわりはないです。改修の方にしたいです」
この状態で最初に考えるべきことは、営業先リストを増やすことではありません。大手・中堅ゼネコンへ直接近づくのか、地場の有力企業との取引数を増やすのか、営業ルートの方針を先に決めることです。
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- 7月2日防水工事会社茨城県
- 6月30日ビルメンテナンス北海道
- 6月30日ビルメンテナンス福岡県
- 6月29日総合建築千葉県
- 6月29日総合建築東京都
- 6月28日配管工事会社富山県
- 6月27日リフォーム会社山口県
- 6月27日内装工事会社大阪府
- 6月26日塗装工事会社秋田県
- 6月26日配管工事会社三重県
- 6月26日工務店宮崎県
- 6月25日内装工事会社長野県
- 6月23日プラント工事会社神奈川県
- 6月23日外構工事会社岐阜県
- 6月19日空調設備工事会社兵庫県
- 6月19日総合建築鳥取県
- 6月19日配管工事会社東京都
- 6月18日総合土木東京都
- 6月18日空調設備工事会社兵庫県
- 6月18日防水工事会社岡山県
- 6月16日配管工事会社青森県
- 6月16日総合建築神奈川県
- 6月16日電気設備工事会社東京都
- 6月15日総合土木千葉県
- 6月15日内装工事会社島根県
- 6月15日設備保全会社群馬県
- 6月14日内装工事会社栃木県
- 6月14日塗装工事会社神奈川県
- 6月13日解体工事会社神奈川県
- 6月11日総合建築和歌山県
一次請けを目指すほど、大手狙いと地場開拓の順番を決めないと営業が散らばる
専門工事会社が「ゼネコンと直接取引したい」と考えるのは自然です。間に入る会社が少なくなれば、情報の伝わり方も、単価交渉も、次案件へのつながりも変わります。
ただし、最初から大手だけを狙うべきかは別の話です。
今回の会社も、現状は公共工事や小規模な改修工事では一次に近い形で入れています。一方で、大手・中堅ゼネコンとのつながりはほとんどありません。大規模修繕を一式で受けるには、資格者や管理体制もこれから整えていく段階です。
ここで営業ルートを決めずに動くと、次のような状態になりがちです。
- 大手ゼネコンに紹介してもらったが、すぐ仕事にならない
- 地場企業に営業しても、単発案件ばかりで積み上がらない
- 避けたい取引先や過去のしがらみを整理しないまま話が進む
- 社長が現場と営業を抱え、動ききれなくなる
社長自身も、最初から大手狙い一本ではありませんでした。
「大手からとは考えてなかったんです」
ここが大事です。直接取引を目指すことと、最初の一手を大手に置くことは同じではありません。
大手・中堅ゼネコンに近づくルートもあります。地場の改修会社、不動産会社、マンション管理系、地域の建設会社から取引を増やすルートもあります。
どちらが正解かではなく、自社がいま欲しいのは“将来の大規模案件への布石”なのか、“薄い月を埋める取引先の増加”なのかを分けて考える必要があります。
5〜7月の仕事量を埋めたい現実と、将来の大規模改修に入りたい思いが同時にある
この会社には、短期と中長期の課題が同時にありました。
短期では、毎年5月、6月、7月あたりに仕事量が薄くなりやすい。社長も「今の時期がちょっと少ない」「5、6、7は少ない」と話していました。
中長期では、特定建設業許可を取った後に、中規模・大規模の改修工事へ幅を広げたい。協力業者のネットワークもあり、材料も案件以上に発注してストックしている。急な改修案件にも対応しやすい要素はあります。
つまり、営業の目的が一つではありません。
目先では、閑散期に近い月の仕事を埋めたい。将来では、大手・中堅ゼネコンや有力企業の改修案件に一次で入りたい。
この2つは、営業先も営業の進め方も変わります。
大手・中堅ゼネコンを狙う場合、すぐに大きな工事を受けるというより、まずは小さな工事やスポット対応から関係をつくる流れになります。担当部署、支店、リニューアル部門、マンション改修部門などに入り、半年から1年かけて信用を積むイメージです。
一方、地場企業や不動産会社、マンション・ビルの所有者に近い会社を開拓する場合は、比較的多くの会社に接点をつくれます。大規模案件にすぐつながるとは限りませんが、取引先数を増やし、仕事量の波をならすには相性があります。
もう一つ、見落とせない背景があります。過去の勤務先や家族関係、既存取引の流れによって、あえて避けたい取引先があることです。
「つながりはあるんです。でも今は受けていません」
建設業ではよくあります。関係が悪いわけではない。けれど、受けるとややこしくなる。上位会社には入りたいが、その間にいる会社とは組みたくない。
こういう事情は、営業ルートを決める前に整理しておく必要があります。開拓したい会社だけでなく、避けたい会社、飛び越えてよい会社、飛び越えると問題が出る会社を分けることが、後々のトラブルを減らします。
最初に「大手への布石」と「地場で取引数を増やす動き」を分けて設計する
営業ルートは、二択で決めきる必要はありません。ただ、混ぜて動くと成果が見えにくくなります。
まずは、次の2本に分けて考えるのが現実的です。
1本目は、大手・中堅ゼネコンとの関係づくりです。
これは、将来の大規模修繕や中規模以上の改修工事に向けた布石です。顧問人脈や紹介を使う価値が出やすい領域です。
ただし、最初から「大きい案件をください」では通りにくいです。相手が見ているのは、工事品質だけではありません。
- 改修工事の実績
- 公共工事での経験
- 資格者や管理体制の見通し
- 協力業者を含めた施工キャパシティ
- 急な案件に対する材料・人員の対応力
- 過去にどの規模まで受けたことがあるか
今回の会社でいえば、公共工事が多いこと、団地や学校などの実績があること、協力業者が20社超いること、材料をある程度ストックしていることは伝え方次第で強みになります。
大手開拓では、会社案内よりも“相手が発注しやすい理由”を先に整理することが大切です。
たとえば、「防水できます」だけでは弱いです。
「公共施設や集合住宅の改修を中心にやっており、5〜7月は比較的調整しやすいです。協力業者を含めて複数現場の対応も相談できます」
この方が、相手は使いどころをイメージしやすくなります。
2本目は、地場企業との取引数を増やす営業です。
これは、仕事量の波をならす動きです。地場の建設会社、改修会社、不動産会社、マンション・ビルを保有する会社、管理会社などが候補になります。
こちらは、大手開拓よりも接点数が重要になります。紹介だけに頼るより、自社営業や営業代行的な動きも組み合わせやすい領域です。
「出会いがあれば、意欲的に新しい業者さんとも付き合っています」
この感覚がある会社は、地場開拓と相性があります。問題は、出会いを偶然に任せすぎないことです。
営業先を広げるなら、最初に次の条件を決めておくと動きやすくなります。
- 対象エリアは県内中心か、隣接府県まで広げるか
- 狙う建物はマンション、ビル、公共系に近い施設のどれか
- 受けたい工事規模の下限・上限はどこか
- 5〜7月に入りやすい工事を優先するのか
- 一次請けにこだわるのか、将来の一次化を見込める二次まで許容するのか
特に最後の点は重要です。社長は「一次では入りたい」と話していました。これは大事な方針です。
ただ、営業初期では、すべてを一次に限定すると接点が狭くなる場合もあります。そこで、“今すぐ一次で入りたい案件”と“将来の直接取引につながるなら検討する案件”を分けておくと、判断がしやすくなります。
大手・中堅ゼネコン向けは、顧問人脈や紹介で入口をつくる。地場企業向けは、接点数を増やす営業で取引基盤をつくる。避けたい取引先は事前にリスト化する。
この3つを並行させると、営業がかなり整理されます。
まとめ
専門工事会社が一次請けや直接取引を目指すとき、最初に必要なのは「どの会社に営業するか」だけではありません。
最初に決めるべきなのは、大手・中堅ゼネコンへの布石を打つのか、地場企業との取引数を増やして基盤を固めるのかという営業ルートの考え方です。
大手開拓は、時間がかかります。その代わり、将来の大規模改修につながる可能性があります。地場開拓は、取引先数を増やしやすく、仕事量の波をならす動きに向いています。
どちらも大切です。だからこそ、目的を分けて設計した方がよいです。
短期では薄い月を埋める。中長期では改修工事の一次請けを増やす。この2つを分けて営業先と伝え方を決めることが、専門工事会社の販路開拓では現実的な進め方です。
そして、過去のしがらみで避けたい取引先があるなら、そこも遠慮なく整理しておくべきです。建設業の取引は、技術だけでは動きません。関係性も大きく影響します。
「どことつながるか」と同じくらい、「どのルートでは入らないか」も大事です。
自社に合う営業ルートを整理したいときは
ネクスゲートでは、中小・専門工事会社の販路拡大、取引先開拓、原価管理、採用、組織づくり、デジタル活用まで、経営課題を横断して整理し、実行まで支援しています。
大手・中堅ゼネコンとの接点づくりを考えるべきか。まずは地場企業との取引数を増やすべきか。顧問人脈、紹介、自社営業をどう使い分けるべきか。
「うちの場合は、どのルートから考えるのが自然なのか」という段階でも大丈夫です。無理な営業はいたしませんので、状況整理の相手として気軽に使ってください。
建設業の経営課題を解決し、未来をつくるパートナーとして、ものづくりに集中できる建設業界へ向けて伴走します。
































