前提

30名弱の専門工事会社が4〜5月の空きを埋めたい一方で、通年で仕事を増やす余力は大きくない状況

北関東エリアで専門工事を手がける、30名弱の建設会社の話です。

年間を通じて既存取引先からの仕事はあります。ただ、毎年4〜5月に稼働が落ちる時期が出やすい。一方で、繁忙期まで新しい仕事を広げると、今いる人員では現場が回らなくなる懸念があります。

社内で15名ほどを集めて話をしたところ、30代前半の若手は「行きましょう」という反応でした。一方で、部長・課長クラスのベテランは慎重でした。

「仕事をそんなに手広げても、手が回らないですよね」

「今受けている仕事はどうするんですか」

この反応は、決して後ろ向きなだけではありません。現場の段取り、人員の限界、既存取引先との関係を知っているからこその現実感です。

ただ、社長の悩みはそこにあります。欲しいのは通年の受注拡大ではなく、まずは4〜5月の空きを埋める仕事です。

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  • 6月30日ビルメンテナンス北海道
  • 6月30日ビルメンテナンス福岡県
  • 6月29日総合建築千葉県
  • 6月29日総合建築東京都
  • 6月28日配管工事会社富山県
  • 6月27日リフォーム会社山口県
  • 6月27日内装工事会社大阪府
  • 6月26日塗装工事会社秋田県
  • 6月26日配管工事会社三重県
  • 6月26日工務店宮崎県
  • 6月25日内装工事会社長野県
  • 6月23日プラント工事会社神奈川県
  • 6月23日外構工事会社岐阜県
  • 6月19日空調設備工事会社兵庫県
  • 6月19日総合建築鳥取県
  • 6月19日配管工事会社東京都
  • 6月18日総合土木東京都
  • 6月18日空調設備工事会社兵庫県
  • 6月18日防水工事会社岡山県
  • 6月16日配管工事会社青森県
  • 6月16日総合建築神奈川県
  • 6月16日電気設備工事会社東京都
  • 6月15日総合土木千葉県
  • 6月15日内装工事会社島根県
  • 6月15日設備保全会社群馬県
  • 6月14日内装工事会社栃木県
  • 6月14日塗装工事会社神奈川県
  • 6月13日解体工事会社神奈川県
  • 6月11日総合建築和歌山県
  • 6月11日総合土木静岡県
中小建設業のための新規採用成功ガイド 資料ダウンロード
課題

閑散期だけ仕事がほしい会社ほど、直前営業では思うように案件を拾いにくい

閑散期対策で一番難しいのは、「暇になってから営業する」では間に合いにくいことです。

相談の中でも、社長は部門長にこう伝えていました。

「閑散期になる前に営業をかけてきてください。ない時期に遊ばないように、努力はしてください」

とても自然な指示です。ただ、現場の実態としては、4月に空きが見えたから4月の仕事を探す、という動きでは選択肢が限られます。

建設業の仕事は、発注側にも段取りがあります。見積、現調、工程調整、協力会社の手配、社内承認。小規模工事であっても、今日声をかけて来週から都合よく入れるとは限りません。

特に新規取引先の場合は、なおさらです。相手から見れば、技術力、対応力、安全面、書類対応、現場での相性をまだ見極めていません。いきなり都合のよい時期だけ発注してもらうのは、かなり難しい話です。

閑散期を埋める営業は、閑散期に始めるものではなく、繁忙期も含めて関係を作っておく活動です。

背景

既存仕事を守りながら新規を増やすには、受ける仕事の条件を先に決める必要がある

この会社の社内反応で印象的だったのは、「新規を増やすかどうか」ではなく、「どこまで受けるのか」が曖昧だった点です。

社長は大きな工事を一気に取りに行きたいわけではありませんでした。

「大型は扱えないので、細かいものからという話はしていました」

それでも社内からは、「今までの仕事はどうするんですか」という声が出ました。これは、新規営業の方向性が“受注拡大”として受け取られたからです。

本来の目的は、年間を通じた大幅拡大ではなく、4〜5月の稼働の谷をならすことです。ここを社内外に伝えるには、営業前に条件を決めておく必要があります。

たとえば、次のような整理です。

  • 受けたい時期:4〜5月を中心に、前後の余白も含めるのか
  • 受けたい工種:自社の職人・協力会社で無理なく対応できる範囲はどこか
  • 受けたい規模:大型ではなく、まずは小規模工事・スポット工事から入るのか
  • 避けたい案件:既存取引先の工程を圧迫する工事は受けないのか
  • 営業先:既存取引先への掘り起こしと、新規取引先づくりをどう分けるのか

この条件がないまま「仕事を取ろう」と言うと、現場側は不安になります。逆に、条件が明確であれば、「それなら試せるかもしれない」という会話に変わります。

閑散期対策の営業は、売上を増やす話の前に、受けない仕事を決める話から始めると進めやすくなります。

解決

既存先で短期の空きを拾い、新規先では小規模工事から関係を作る進め方

閑散期だけを埋めたい場合、営業先は大きく2つに分けて考えるのが現実的です。

1つ目は、既存取引先です。すでに関係がある相手なら、こちらの得意工種や対応品質を知っています。4〜5月に空きが出やすいことも、正直に伝えやすい相手です。

「毎年この時期だけ少し人が浮きやすいので、小さな手直しや短期工事があれば声をかけてください」

こうした伝え方であれば、繁忙期まで無理に仕事を広げる印象にはなりません。既存先には、時期を指定した“空き枠の共有”として営業するのが向いています。

2つ目は、新規取引先です。こちらは、いきなり閑散期の穴埋めをお願いするのではなく、小規模工事から関係を作るほうが現実的です。

大手元請や地域の有力会社と接点を作る場合も、最初から大きな案件を狙う必要はありません。むしろ、小さな工事で「現場対応が早い」「書類がきちんとしている」「職長とのやり取りがスムーズ」と見てもらうことが、次の声がかかる土台になります。

そのうえで、関係ができてきた段階で、こう伝えます。

「当社としては、4〜5月に少し余力が出やすいです。逆に他の時期は既存先の仕事が多いので、まずはその時期の小規模工事からご一緒できるとありがたいです」

この言い方なら、都合のよい会社には見えにくくなります。自社の事情を隠さず、相手の発注タイミングと合う部分を探す会話になります。

進め方としては、次の順番が使いやすいです。

  • 過去3年分の月別売上・人工を見て、本当に空く月を確認する
  • 4〜5月に受けられる工種・人数・日数を決める
  • 既存先には半年前から空き枠を共有する
  • 新規先には小規模工事で接点を作り、受けたい時期を早めに伝える
  • 受注後に既存仕事を圧迫しないか、着手前に社内で確認する

大切なのは、営業を「仕事を増やす活動」とだけ見ないことです。閑散期営業は、自社の稼働カレンダーに合う仕事を選びに行く活動です。

まとめ

4〜5月だけ仕事を増やしたい、でも通年で広げる余力はない。これは中小の建設会社ではかなり現実的な悩みです。

このとき、閑散期直前に営業を始めても、都合よく案件が出てくるとは限りません。新規取引先であれば、なおさら関係づくりの時間が必要です。

一方で、最初から大きな受注を狙う必要もありません。

受けたい時期、工種、規模を先に決める。既存先には空き枠を共有する。新規先には小規模工事から入る。

この順番で考えると、社内の不安も少し整理しやすくなります。

部門長から「今の仕事はどうするんですか」と言われたときも、「何でも取りに行くのではなく、4〜5月にこの規模まで」と説明できます。営業の話が、現場を苦しめる話ではなく、年間の波をならす話に変わります。

閑散期対策は、都合よく仕事をもらう工夫ではなく、都合が合う相手と早めに関係を作る準備です。

自社の閑散期営業をどこから整理するか考えたいときは

閑散期の仕事を増やしたいと思っても、「既存先にどう伝えるか」「新規先を増やすべきか」「どの規模までなら現場が受けられるか」は、会社ごとにかなり違います。

ネクスゲートでは、中小・専門工事会社の販路拡大、組織、原価、デジタル活用まで横断して、建設企業の持続的成長を支援しています。ものづくりに集中できる建設業界へ向けて、現場の実情に合わせた整理と実行を一緒に進めます。

「うちの場合は、閑散期営業をどう考えるべきか」「何から決めればよいかわからない」という段階でも大丈夫です。無理な営業はいたしませんので、考えを整理する場としてご活用ください。

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