前提

売上1億円前後の専門工事会社ほど、倉庫の余剰建材が見えにくいコストになりやすい状況

余剰建材は、帳簿上は資産でも、使われないまま倉庫に残ると現金化しにくい在庫になります。

神奈川県で管工事や内装まわりの現場に関わる、30名弱の専門工事会社の話です。

新築やリフォームの現場が終わるたびに、材料が少しずつ残ります。クロス、床材、タイル、電材、配管材、バルブ、ビニールパイプ。新品同然のものもあります。

現場の終わり際には、まだ使える材料がまとめて捨てられることもあります。

「持って帰っても置くところがないんです。新品のものを捨てているのを見ると、やっぱりもったいないですよね」

この感覚は、多くの中小建設会社にあるはずです。

売上5億円を超える会社なら、専用倉庫を持ち、在庫管理の担当やルールも整っていることがあります。一方で、売上1億円前後から3億円程度の会社では、材料置き場はあっても、管理までは手が回りにくい。

「材料がある」ことと「使える資産として管理できている」ことは、別の話です。

特に首都圏では、置き場にもお金がかかります。捨てるにもお金がかかります。だからこそ、倉庫に眠る材料を一度、経営資源として見直す価値があります。

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  • 7月8日総合土木愛知県
  • 7月8日工務店山形県
  • 7月8日外構工事会社群馬県
  • 7月6日工務店兵庫県
  • 7月6日電気設備工事会社神奈川県
  • 7月6日防水工事会社東京都
  • 7月5日塗装工事会社神奈川県
  • 7月5日プラント工事会社福島県
  • 7月5日リフォーム会社東京都
  • 7月5日総合土木福井県
  • 7月4日外構工事会社千葉県
  • 7月2日防水工事会社茨城県
  • 6月30日ビルメンテナンス北海道
  • 6月30日ビルメンテナンス福岡県
  • 6月29日総合建築千葉県
  • 6月29日総合建築東京都
  • 6月28日配管工事会社富山県
  • 6月27日リフォーム会社山口県
  • 6月27日内装工事会社大阪府
  • 6月26日塗装工事会社秋田県
  • 6月26日配管工事会社三重県
  • 6月26日工務店宮崎県
  • 6月25日内装工事会社長野県
  • 6月23日プラント工事会社神奈川県
  • 6月23日外構工事会社岐阜県
  • 6月19日空調設備工事会社兵庫県
  • 6月19日総合建築鳥取県
  • 6月19日配管工事会社東京都
  • 6月18日総合土木東京都
  • 6月18日空調設備工事会社兵庫県
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課題

「いつか使う」と置いた材料が、次の現場で使われないまま処分費に変わっている

一番の問題は、余剰建材を保管する判断が、現場ごとの感覚に任されていることです。

「また使うかもしれない」 「新品だから捨てるのはもったいない」 「とりあえず倉庫に置いておこう」

こうして材料は残ります。

ただ、次の現場で本当に使えるかは別です。

たとえば石膏ボードや一部の木材、セメントなどは、比較的使い回しやすい材料です。次の現場でも同じように使える可能性があります。

一方で、クロスや床材は現場ごとの仕様に左右されます。タイルはロット違いで色味が合わないことがあります。設備まわりでは、品番が一つ違うだけで使えないこともあります。電気器具や管材も、現場条件によって出番が読みにくいものがあります。

「設備は品番が一つ違うだけで合わないことがあります。次いつ出ていくのか、正直わからないんです」

さらに、配管材のように物理的に長期保管に向かないものもあります。

「ビニールパイプは長いこと置いておけないんです。反ってしまうこともある。1年くらい置いて、その後は使えなくて捨てることも多いですね」

ここで起きているのは、単なる整理整頓の問題ではありません。

保管スペース、劣化、処分費、そして現金化の機会損失が、少しずつ会社のキャッシュフローを圧迫している状態です。

背景

中小建設会社の倉庫には、使い回せる材料と使い回しにくい材料が混ざって置かれている

余剰建材が厄介なのは、すべてが不要品ではなく、すべてが資産とも言い切れない点です。

倉庫にある材料の中には、本当に次の現場で使えるものがあります。逆に、置いていても使う見込みが薄いものもあります。

ただ、現場が忙しいと、その仕分けが後回しになります。

現場から戻った材料は、ひとまず倉庫に入る。棚の奥に置かれる。箱に品番が書かれていても、数か月後には誰も覚えていない。次に必要なときには、新しく発注してしまう。

そうして、倉庫には「使えるかもしれないもの」が増えていきます。

中でも判断が分かれやすいのは、次のような材料です。

  • クロス、床材など、現場の仕様に左右される内装材
  • タイルなど、ロット違いで使いにくくなる材料
  • 電気器具や設備部材など、品番違いで合わないもの
  • 配管材など、長期保管で反りや劣化が出るもの
  • モデルルームや展示系の現場で、短期間だけ使われた部材

これらは、捨てるには惜しい。けれど、自社で使うにはタイミングが読みにくい材料です。

「自社では使いにくいが、別の会社なら使えるかもしれない」材料を、倉庫に寝かせ続けていることが多いのです。

もう一つ大事なのは、建材の流通には取引関係があります。

工事会社は、材料業者から仕入れています。仕入れたばかりの材料を安く横流しするような形になると、材料業者との関係に影響します。

そのため、現金化を考えるときも、何でも売ればよいわけではありません。

売却を考える対象は、あくまで「現場後に余り、自社で使う予定が立たない在庫」に絞ることが大切です。

一般消費者向けに安く売るよりも、プロ同士で必要な材料を融通する形のほうが、建設業の商慣習にも合いやすいです。

解決

余剰建材は「保管期限・使用見込み・汎用性・劣化・置き場コスト」で仕分ける

余剰建材を現金化する第一歩は、倉庫の材料を3つに分けることです。

いきなり全部を売ろうとすると、現場も事務も動きにくくなります。まずは、保管すべき資材、売却を検討すべき資材、処分すべき資材に分けます。

保管すべき資材

次の現場で使う見込みが高く、品番や仕様の制約が少なく、劣化リスクが低いものは保管対象です。

たとえば、よく使う下地材、規格が合いやすい材料、定番の消耗材などです。

判断のポイントは、次の現場で使う予定が具体的に言えるかどうかです。

「そのうち使う」ではなく、 「来月のこの現場で使える」 「年間で何度も出る仕様」 と言えるものは、保管する意味があります。

売却を検討すべき資材

新品同然でも、自社で使う時期が読めない材料は、早めに売却候補へ回すほうが現実的です。

クロス、床材、タイル、設備部材、電気器具などは、この対象になりやすいです。

特に見るべき点は5つです。

  • 保管期限:何か月置いたら見切るか
  • 次現場での使用見込み:具体的な現場名を言えるか
  • 品番やロットの汎用性:他現場でも使いやすいか
  • 劣化リスク:反り、色味、傷、型落ちが起きないか
  • 置き場コスト:その材料が棚や倉庫を占有していないか

たとえば、ビニールパイプのように「1年置くと使いにくくなる」とわかっている材料なら、保管期限を最初から決めておくほうがよいです。

「1年置いて使わなければ売却候補」 「半年以内に使う現場がなければ売却候補」

このように決めるだけでも、倉庫の滞留は減ります。

買った値段の半値でも、処分費を払って捨てるより、現金が戻るほうが会社にはプラスになることがあります。

もちろん、手間もあります。写真を撮る。品番を確認する。数量を数える。状態を記録する。

だからこそ、最初は全品目ではなく、内装材や設備部材など「余りやすく、次に使いにくいもの」から始めるのが現実的です。

処分すべき資材

劣化しているもの、品番が不明なもの、数量や状態を説明できないものは、無理に資産扱いしないほうがよいです。

倉庫に残っているだけで、管理の手間が増えます。

売れない材料をいつまでも置いておくと、棚卸しのたびに確認が必要になります。現場が探し物をする時間も増えます。最終的には、処分費もかかります。

処分は後ろ向きな判断ではありません。

使える材料を見える場所に残すために、使えない材料を外に出す判断です。

進め方は、月1回の「余剰建材ミニ棚卸し」で十分です

最初から大がかりな在庫管理システムを入れなくても構いません。

月に1回、30分でもよいです。現場から戻った材料を、次の表に沿って確認します。

確認項目

判断すること

材料名・品番

他現場でも使えるか

数量

売れる単位か、自社で使える量か

入庫日

どれくらい倉庫にあるか

使用予定

具体的な現場があるか

状態

傷、反り、汚れ、型落ちがないか

判断

保管・売却検討・処分のどれか

ここで大事なのは、完璧な管理よりも、滞留を見えるようにすることです。

倉庫にある材料を「なんとなく資産」から「判断できる在庫」に変えるだけで、現金化の選択肢が生まれます。

まとめ

余剰建材は、会社にとって悩ましい存在です。

新品同然の材料を捨てるのは、もったいない。けれど、いつ使うかわからないまま置き続けると、倉庫を圧迫します。劣化もします。処分費もかかります。

大切なのは、余った材料をすべて捨てることでも、すべて残すことでもありません。

保管すべきもの。売却を検討すべきもの。処分すべきもの。

この3つに分けることです。

特に、保管期限、次現場での使用見込み、品番やロットの汎用性、劣化リスク、置き場コストは、判断軸として使いやすいです。

「いつか使う」は、期限を決めて初めて経営判断になります。

倉庫に眠る材料を見直すことは、単なる片付けではありません。キャッシュフローを整え、現場が動きやすい状態をつくるための小さな経営改善です。

余剰建材をどう整理するか迷ったら、在庫と原価の見え方から一緒に整える

余剰建材の問題は、倉庫だけで完結しないことがあります。

現場ごとの発注量、材料の戻し方、棚卸し、原価管理、処分費、売却ルール。いくつかの業務がつながっています。

ネクスゲートでは、中小・専門工事会社の経営課題を、現場・採用・組織・原価・デジタル活用まで横断して整理し、実行まで支援しています。

「うちの倉庫はどこから手をつけるべきか」 「余剰建材を現金化できる状態なのか」 「在庫管理と原価管理をどうつなげるべきか」

こうした段階でも大丈夫です。無理な営業はいたしませんので、まずは状況の整理先としてお使いください。

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