首都圏約7,500社を前に、リフォーム会社から営業を始めようとしていた建設資材サービス
ある建設資材の売買サービスでは、首都圏3都県を優先エリアとし、売上高4億円以下の建設会社を中心に営業先を洗い出していました。工種と売上規模で整理すると、候補は約7,500社です。
最初の優先候補は、リフォーム会社や内装工事会社でした。内装工事に加えて木工家具の製作まで行う数名規模の会社、防水工事会社など、余った資材を抱えている可能性がある会社へ順に声をかける計画です。
ただし、この営業の目的は、サービスの説明を聞いてもらうことだけではありません。実際に余剰資材を出品してもらい、売買につながる利用者を増やすことです。
「登録してもらうだけでは少し物足りない。何か一つでも出品してもらい、売買実績をつくりたい」という意向がありました。
そのため、候補社数の多さよりも、資材の余りや処分に困っており、サービスを使う理由がある会社へ近づけるかどうかが重要になります。
建設会社向け営業のターゲットは、業種と売上規模だけでは決まりません。自社で資材を購入し、余剰やロスが発生する会社かどうかまで見なければ、サービスを必要とする層には届きにくくなります。
1週間で 16件の相談 がありました
- 7月28日総合建築北海道高卒採用の相談
- 7月28日工務店神奈川県業務効率化システムの相談
- 7月27日総合土木千葉県利益率向上の相談
- 7月26日塗装工事会社神奈川県案件獲得の相談
- 7月26日工務店兵庫県案件獲得の相談
- 7月25日解体工事会社東京都業務効率化システムの相談
- 7月25日総合建築茨城県高卒採用の相談
- 7月25日内装工事会社東京都利益率向上の相談
- 7月24日造園会社岐阜県案件獲得の相談
- 7月24日空調設備工事会社愛知県案件獲得の相談
- 7月24日防水工事会社兵庫県高卒採用の相談
- 7月24日塗装工事会社愛知県案件獲得の相談
- 7月23日電気設備工事会社愛知県高卒採用の相談
- 7月23日工務店埼玉県人材育成の相談
- 7月23日防水工事会社和歌山県人材育成の相談
- 7月23日配管工事会社愛知県業務効率化システムの相談
- 7月20日外構工事会社山口県協力会社探しの相談
- 7月20日電気設備工事会社群馬県高卒採用の相談
- 7月20日総合建築千葉県利益率向上の相談
- 7月19日解体工事会社栃木県案件獲得の相談
- 7月18日空調設備工事会社福井県高卒採用の相談
- 7月18日リフォーム会社大阪府業務効率化システムの相談
- 7月18日内装工事会社東京都案件獲得の相談
- 7月18日リフォーム会社千葉県人材育成の相談
- 7月17日塗装工事会社栃木県協力会社探しの相談
- 7月17日リフォーム会社岩手県人材確保の相談
- 7月17日総合土木山形県案件獲得の相談
- 7月17日電気設備工事会社愛知県利益率向上の相談
- 7月16日外構工事会社東京都業務効率化システムの相談
- 7月16日塗装工事会社大阪府人材育成の相談
同じ業種・売上規模でも「自社で資材を買う会社」と「支給材で手間請けする会社」が混在する営業リスト
営業リストを工種と売上規模だけで作ると、見た目が似ていても購買実態がまったく異なる会社が混ざります。
ある会社は、現場ごとに必要な資材を自社で仕入れ、余った材料を倉庫に保管しています。一方では、元請けから資材の支給を受け、施工だけを請け負う会社もあります。後者に資材管理や余剰在庫の話をしても、そもそも自社で材料を購入していないため、提案の前提が合いません。
実際、営業時に想定される断り理由として「うちは材料を買っていません」という言葉が挙がりました。それに対して、「会社によっては支給材で、手間請けだけというところもあります」と整理されています。
これは営業トークだけで解消できる問題ではありません。相手に課題がないところへ、説明の仕方を変えながら電話を続けても、成果にはつながりにくいからです。
「断られた」のではなく、「自社購買がない会社だった」と捉えることが大切です。断り理由には、営業先の選び方を修正するための情報が含まれています。
売上規模についても同様です。規模を上げれば資材量が増えるとは限らず、元請けとの取引関係や施工形態によって購買方法は変わります。小規模でも自社調達が多い会社はありますし、一定規模があっても支給材中心の会社はあります。
したがって、営業対象を選ぶ際には、次の順番で見る必要があります。
- どの工種を手がけているか
- どの程度の会社規模か
- 資材を自社で購入しているか
- 元請けなどから資材支給を受けているか
- 資材が余ったときに使い回せるか、ロスになるか
業種と規模は候補をつくる条件であり、購買形態は提案可能かどうかを分ける条件です。
内装・設備・電気・塗装は余剰が出やすく、型枠は使い回しやすいという工種ごとの差
建設資材の悩みは、工種によって同じではありません。資材が余るかどうかだけでなく、余った後に別の現場で使えるかどうかにも差があります。
たとえば、型枠工事では使う合板や木材がある程度決まっており、保管場所があれば次の現場へ回しやすいという話がありました。余剰が出ても、すぐに使い回せるのであれば、処分や売却の必要性はそれほど高くありません。
一方、内装、設備、電気、塗装では、現場の仕様に合わせて調達した資材を別の現場でそのまま使えず、ロスになりやすい場合があります。
「内装や設備、電気、塗装は、余ったものをそのまま使い回せないので、ロスが出やすい工種です」という現場感のある見方が、ターゲット選定の重要な手がかりになります。
さらに、建築資材の値上がりが続く局面では、余剰資材を安く調達できることや、使わない材料を現金化できることの意味も大きくなります。ただし、それも自社で資材を買っている会社でなければ響きません。
狙うべきなのは、単に資材を使う会社ではなく、「自社で購入し、現場ごとの差によって余りが発生し、別現場へ回しにくい会社」です。
ただし、「防水工事会社にはどのような資材の悩みがあるのか、正直わからない」という声もありました。設備や電気のように購買実態を想像しやすい工種もあれば、外からは見えにくい工種もあります。
最初から可能性を狭めすぎる必要はありません。「合うと思った工種が合わない」「想定していなかった工種の反応がよい」ということは、新規営業では十分に起こります。重要なのは、仮説を固定せず、実際の反応で優先順位を入れ替えられる状態にしておくことです。
断り理由と商談ヒアリングを蓄積し、工種・規模・購買形態を掛け合わせる絞り込み
営業対象は、最初に完成させるものではなく、電話と面談から得た事実で更新していくものです。
まずはリフォームや内装など、余剰資材が出やすいと考えられる工種から始めます。ただし、「リフォーム会社だから有望」と決めつけず、初期の営業を市場調査としても活用します。
電話では長く説明するよりも、20秒程度の短い話し方で接点をつくり、反応と断り理由を記録します。記録項目は、単なる「興味あり・なし」だけでは足りません。少なくとも、次のように理由を分けておくと、ターゲットの見直しに使えます。
- 自社では資材を購入していない
- 元請けからの支給材で施工している
- 資材は購入するが、余りは次の現場で使い回せる
- 余剰資材が発生し、保管や処分に困ることがある
- 資材価格の上昇により、調達コストへの関心がある
商談へ進んだ会社には、資材の購入状況と余剰の発生状況を確認します。特に、「何を購入しているか」だけでなく、「誰が購入しているか」「余った資材を再利用できるか」まで聞くことが大切です。
電話では購買形態を見極め、商談では余剰が生まれる構造を確認します。この二段階で情報を集めると、営業対象を感覚ではなく実態から絞り込めます。
蓄積した結果は、工種、規模、購買形態の3軸で見直します。たとえば、次のような判断ができます。
- 内装工事会社は、自社購買が多く余剰も出やすいため優先する
- ある規模以下の防水工事会社は、支給材中心だったため優先度を下げる
- 電気工事会社は規模にかかわらず資材ロスの悩みが聞かれたため、対象を広げる
- 型枠工事会社は余剰が出ても使い回しやすいため、別工種を先に試す
ここで見るべき数字は、総コール数やアポイント数だけではありません。工種別・規模別に、接続率、アポイント率、断り理由、自社購買の割合を比べます。商談後は、実際の利用や出品につながったかまで追います。
2週間に1回程度、結果を見ながら「今のリスト条件は合っているか」「規模を上げるべきか」「別工種を試すべきか」を見直すと、営業活動を止めずに精度を上げられます。
営業件数を増やす前に、反応のよい工種・規模・購買形態の組み合わせを見つけることが先です。断り理由まで数字として残せば、営業リストは活動するほど良くなります。
まとめ
建設会社向けの新規営業では、「リフォーム」「内装」「売上4億円以下」といった条件だけでターゲットを決めても、提案が合わない会社が多く含まれます。
見るべき違いは、自社で資材を購入する会社か、元請けから支給を受けて手間請けする会社かです。さらに、余った資材を別現場で使い回せる工種か、仕様の違いによってロスが出やすい工種かも、営業優先度を左右します。
ターゲット選定の軸は「工種×規模×購買形態」です。最初は仮説で優先順位をつけ、断り理由と商談時のヒアリングを蓄積しながら、資材管理の悩みが強い層へ絞り込んでいきます。
最初から正解のリストをつくる必要はありません。営業先の言葉を分類し、定期的に条件を見直せれば、自社のサービスが本当に必要とされる会社像が少しずつ明確になります。
自社に合う営業ターゲットを、現場の事実から整理するために
建設会社向けの営業では、業種名だけでは購買や施工の実態まで見えません。「うちの場合はどの工種から試すべきか」「断り理由をどう分類すればよいか」という段階から整理することが、次の一手になります。
ネクスゲートでは、中小・専門工事会社の販路拡大をはじめ、現場・採用・組織・原価・デジタル活用まで経営課題を横断して整理し、実行まで支援しています。自社に合う営業対象や検証方法がまだ定まっていない段階でも構いません。状況を伺ったうえで整理するため、無理に営業を進めることはありません。































