前提

20代の次が40代となり、現場をつなぐ30代の中堅層が薄い年齢構成

関東圏にある30名弱の建設会社では、若手を毎年少しずつ採用してきた一方、現場の中心を担う30代が不足していました。

社内から出たのは、「20代がいて、その次が40代になってしまう。間に入る人が少ない」という声です。既存社員を大切にしながら組織を次世代へつなぐには、若手とベテランの間で仕事と教育を担う人材が必要です。

一方、採用したい人物像については意見が分かれていました。建設業の経験を持つ中堅層を採りたいという考えもあれば、第二新卒や異業種で社会人経験を積んだ若手まで対象を広げたいという考えもあります。

目先の採用目標は、求人掲載後3カ月以内に1名以上。中期的には年間2名程度を採用し、年齢構成を整えていく想定です。

中堅不足への採用は、「経験者か未経験者か」を先に決めるのではなく、いつまでに、何人を、どの仕事ができる状態で必要としているかを整理するところから始まります。

1週間で 15件の相談 がありました

  • 8月26日総合建築神奈川県業務効率化システムの相談
  • 8月26日配管工事会社福岡県業務効率化システムの相談
  • 8月26日電気設備工事会社兵庫県案件獲得の相談
  • 8月24日総合建築京都府高卒採用の相談
  • 8月24日電気設備工事会社岐阜県人材育成の相談
  • 8月24日塗装工事会社福岡県人材確保の相談
  • 8月24日空調設備工事会社兵庫県利益率向上の相談
  • 8月23日外構工事会社栃木県人材育成の相談
  • 8月22日解体工事会社山形県原価管理の相談
  • 8月22日防水工事会社沖縄県人材育成の相談
  • 8月22日総合土木神奈川県利益率向上の相談
  • 8月21日リフォーム会社熊本県利益率向上の相談
  • 8月21日プラント工事会社群馬県人材育成の相談
  • 8月21日空調設備工事会社神奈川県案件獲得の相談
  • 8月21日工務店山口県高卒採用の相談
  • 8月19日塗装工事会社兵庫県人材確保の相談
  • 8月19日プラント工事会社千葉県協力会社探しの相談
  • 8月19日解体工事会社福岡県業務効率化システムの相談
  • 8月18日総合土木愛知県業務効率化システムの相談
  • 8月18日電気設備工事会社京都府原価管理の相談
  • 8月18日工務店東京都業務効率化システムの相談
  • 8月17日塗装工事会社岐阜県利益率向上の相談
  • 8月17日電気設備工事会社神奈川県人材育成の相談
  • 8月17日外構工事会社埼玉県業務効率化システムの相談
  • 8月17日総合建築大阪府案件獲得の相談
  • 8月16日内装工事会社京都府案件獲得の相談
  • 8月15日リフォーム会社熊本県高卒採用の相談
  • 8月15日工務店宮城県案件獲得の相談
  • 8月15日リフォーム会社群馬県協力会社探しの相談
  • 8月14日電気設備工事会社愛媛県業務効率化システムの相談
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課題

即戦力を求めるほど採用対象が狭まり、間口を広げるほど教育負担が増える構造

中堅経験者の採用には、入社後すぐに現場を任せやすい利点があります。若手への指示、顧客との調整、施工管理などを担える人であれば、40代以上の社員に集中している負担も分散できます。

ただし、「30代前後」「建設業経験者」「一級施工管理技士」と条件を重ねるほど、対象者は少なくなります。有資格者が転職するには相応の理由や条件が必要であり、求人を出せば短期間で応募が来るとは限りません。

一方、第二新卒や異業種出身者まで広げれば、採用対象は増えます。建設業の経験がなくても、数年の社会人経験や対人業務の経験があれば、現場で必要なコミュニケーションを生かせる可能性があります。

ただし、未経験者を採用する場合は、既存社員が教える時間を確保しなければなりません。この会社でも、若手を特定の中堅社員につけており、その社員に教育負荷が集まりやすい状況が見えていました。複数人を一度に採用しても、教えられる人数を超えれば立ち上がりが遅くなります。

経験者採用は「候補者の少なさ」が制約になり、若手未経験者採用は「社内の教育余力」が制約になります。どちらが優れているかではなく、自社が今どちらの制約を受け入れられるかが判断の分かれ目です。

背景

採りたい人物像と入社後に任せる役割が一つの求人票に混在している状態

採用方針が決まりにくい背景には、一つの求人票で異なる層を集めようとしていることがあります。

「経験不問」としながら、実際には早い段階で現場を任せたい。資格は必須ではないとしながら、有資格者を期待している。若手を歓迎するとしながら、教育方法や入社後の成長過程が明確になっていない。この状態では、応募者も自分が対象なのか判断しにくくなります。

資格要件も同様です。この会社では一級施工管理技士を持つ社員が十数名おり、主要案件は年6件前後でした。全社の配置を考えれば有資格者は重要ですが、今回採用する1名が入社時点で必ず一級資格を持っていなければならないとは限りません。

資格を必須にすると、採用対象は大きく狭まります。反対に資格を外すなら、入社後にどのような実務を経験させ、資格取得をどう支えるかまで考える必要があります。

若手採用についても、「未経験でもよい」だけでは十分ではありません。社内では、短期の職業訓練、働きながら学べる外部機関、試験費用や受験日の扱いなど、活用できる可能性のある選択肢が挙がりました。ただし、利用条件や会社としての支援範囲はまだ確認が必要な段階でした。

資格を緩和するなら育成方法を示し、即戦力を求めるなら任せる役割と条件を明確にする必要があります。採用条件と入社後の運用は切り離せません。

解決

必要人数・教育余力・資格・採用期限を決め、経験者向けと若手向けの求人票を分ける進め方

採用方針は、次の4つの判断軸から整理すると決めやすくなります。

1.必要人数は何人か

直近で必要なのが1名で、その人がいなければ現場運営に支障が出るなら、経験者の優先度が高くなります。教育を前提とする若手採用では、一人で役割を担えるようになるまで時間が必要だからです。

一方、年間2名程度を継続して採用し、数年かけて年齢構成を整えたいのであれば、若手採用も並行して進める余地があります。

足元の欠員を埋める1名と、将来の中堅層をつくる1名は、同じ人物像で考えない方が採用目的を明確にできます。

2.既存社員は何人まで教えられるか

未経験者の採用人数は、応募数ではなく教育可能人数から逆算します。確認したいのは、次のような点です。

  • 誰が主担当として教えるのか
  • 現場業務と教育を両立できるのか
  • 入社後3カ月で教える内容を区切れるか
  • 教育担当者に若手が集中していないか
  • 未経験者を配置しにくい現場や部門はどこか

1名なら教えられても、2名を同時に受け入れると既存社員が回らなくなる会社は少なくありません。その場合は採用時期をずらす方法もあります。

若手採用の上限は、採りたい人数ではなく、現場が無理なく育てられる人数です。

3.資格は入社時に必要か、入社後でもよいか

資格要件は、「あれば望ましい」ではなく、入社直後に担当してもらう仕事から判断します。

一級施工管理技士がいなければ配置できない案件を直ちに任せるなら、資格を必須にする理由があります。社内に有資格者が一定数おり、補助業務や小規模な担当から始められるなら、資格取得前の人材まで広げられます。

後者の場合は、求人票に単に「資格取得支援あり」と書くのではなく、次の内容を確認したうえで掲載します。

  • 受験費用を会社が負担するか
  • 受験日を勤務上どう扱うか
  • 外部講習や学校を利用できるか
  • 実務経験をどのように積ませるか

まだ決まっていない制度を採用上の魅力として先に打ち出すのではなく、実際に運用できる範囲を固めることが大切です。

4.いつまでに採用しなければならないか

3カ月以内に現場を任せられる人が必要なら、経験者向けの求人を優先します。採用期限に余裕があり、半年から数年後の戦力化を見込めるなら、第二新卒や異業種出身者も対象にできます。

期限が異なる採用を一つにまとめると、求人票の訴求が曖昧になります。そこで、少なくとも次の二つに分けます。

#### 中堅経験者向け

  • 入社後に任せたい現場や役割
  • 必要な実務経験と資格
  • 裁量を持てる範囲
  • 経験に応じた処遇
  • これまでの経験を生かせる仕事

#### 第二新卒・異業種出身者向け

  • 必要な社会人経験や対人能力
  • 入社後3カ月で学ぶ内容
  • 配属先と教育担当
  • 外部研修や資格取得支援の有無
  • 将来、担当者や所長を目指せる道筋

求人票を分ける目的は、応募の間口を広げることではありません。それぞれの対象者に、入社後の役割と成長の見通しを正確に伝えることです。

掲載後も、応募がなければすぐに「人がいない」と判断せず、閲覧されていないのか、閲覧後に応募されていないのかを分けて確認します。応募者の経験が想定とずれる場合は、年齢ではなく、経験年数、資格、任せる業務、教育前提のどこにずれがあるかを見直します。

まとめ

30代の中堅層が不足している会社でも、30代の経験者だけを探すことが唯一の解決策ではありません。即戦力が必要な役割と、将来の中堅層を育てる採用を分けて考えると、選択肢が整理されます。

判断の軸は次の4つです。

  • 必要人数
  • 既存社員の教育余力
  • 入社時に必要な資格
  • 採用期限

短期的には経験者で現場の穴を埋め、中期的には第二新卒や異業種出身者を育てるという二本立ても現実的です。ただし、対象者ごとに求人票を分け、未経験者を採るなら教育担当と育成過程まで先に決めておく必要があります。

年齢構成の偏りは、一度の採用ですぐに解消するものではありません。まずは「3カ月以内に必要な1名」と「数年後の中堅層にしたい人材」を分けることが、次の一手になります。

自社に合う採用の優先順位から整理するために

経験者を優先するべきか、未経験者まで広げるべきかは、会社の人数構成、保有資格、現場の予定、教育できる社員によって変わります。「うちの場合はどちらなのか」「求人票をどう分ければよいか」という段階から整理しても問題ありません。

ネクスゲートでは、中小・専門工事会社の持続的成長に向けて、採用する人物像の整理から求人票の設計、教育体制、現場の受け入れ方法まで横断して支援しています。ものづくりに集中できる建設業界を目指し、実行できる形まで一緒に組み立てます。

無理にサービスを勧めることはありませんので、何から整理すべきか決まっていない場合も気軽にお声がけください。

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