20名強で売上3億円を目指し、5人前後の増員を見込む電気・通信工事会社
富山県で電気設備工事と電気通信工事を手がける、20名強の会社があります。直近の売上は約2億円で、今期は2億円台前半まで伸びる見込みです。今の受注状況が続けば、3〜5年以内に売上3億円も見えてきます。
売上拡大に必要な体制は、現在より5人前後多い25名程度です。しかも、現場はすでにあります。「新しい人が入ったときに行ける現場はある」という状態であり、人員が増えれば受けられる仕事も増やせます。
一方、社員構成を見ると、30〜40代が中心で、60代の作業員も複数在籍しています。現時点では70歳前後まで働いてもらう想定ですが、数年後の売上目標を考えるなら、成長のための増員と将来の交代要員を分けて考える必要があります。
仕事量だけを見れば5人採用したい。しかし、現場が一度に受け入れられる人数は5人ではない。この差を埋めるのが増員計画です。
1週間で 15件の相談 がありました
- 7月31日内装工事会社兵庫県業務効率化システムの相談
- 7月31日電気設備工事会社静岡県原価管理の相談
- 7月31日防水工事会社福島県協力会社探しの相談
- 7月30日造園会社島根県案件獲得の相談
- 7月29日解体工事会社山口県人材育成の相談
- 7月29日電気設備工事会社大阪府案件獲得の相談
- 7月29日空調設備工事会社北海道人材育成の相談
- 7月28日総合建築北海道高卒採用の相談
- 7月28日工務店神奈川県業務効率化システムの相談
- 7月27日総合土木千葉県利益率向上の相談
- 7月26日塗装工事会社神奈川県案件獲得の相談
- 7月26日工務店兵庫県案件獲得の相談
- 7月25日解体工事会社東京都業務効率化システムの相談
- 7月25日総合建築茨城県高卒採用の相談
- 7月25日内装工事会社東京都利益率向上の相談
- 7月24日造園会社岐阜県案件獲得の相談
- 7月24日空調設備工事会社愛知県案件獲得の相談
- 7月24日防水工事会社兵庫県高卒採用の相談
- 7月24日塗装工事会社愛知県案件獲得の相談
- 7月23日電気設備工事会社愛知県高卒採用の相談
- 7月23日工務店埼玉県人材育成の相談
- 7月23日防水工事会社和歌山県人材育成の相談
- 7月23日配管工事会社愛知県業務効率化システムの相談
- 7月20日外構工事会社山口県協力会社探しの相談
- 7月20日電気設備工事会社群馬県高卒採用の相談
- 7月20日総合建築千葉県利益率向上の相談
- 7月19日解体工事会社栃木県案件獲得の相談
- 7月18日空調設備工事会社福井県高卒採用の相談
- 7月18日リフォーム会社大阪府業務効率化システムの相談
- 7月18日内装工事会社東京都案件獲得の相談
現場は用意できても未経験者5人を一度に育てる余力はない状態
この会社では、過去に求人媒体へ費用をかけ、経験者を複数採用した時期がありました。ただ、採用した人は1〜2年ほどで全員が退職しています。技術を持つ電気工事士は独立もしやすく、即戦力を採れば長く戦力になってもらえるとは限りません。
その経験もあり、現在は社員紹介を中心に、未経験者を自社で育てる採用が合っていると見ています。実際、社員の多くが同じように育ってきたため、「教えてもらった分、新しい人が入れば教える」という習慣があります。紹介者や年齢の近い社員が、実質的なメンターになる流れもできています。
ただし、教える文化があることと、何人でも同時に育成できることは別です。経営者の言葉にも、その難しさが表れています。
「一気に5人来てもしょうがないと思うんです。即戦力が1人なら問題ないですが、2人、3人と少しずつ入れられるのが一番いいですね」
採用目標は5人でも、1回の受け入れ人数は2〜3人まで。この単位を混同すると、採用できたことが現場の負担になってしまいます。
売上成長に必要な人数と現場が教えられる人数を別々に見ている難しさ
増員計画が立てにくいのは、「必要人数」と「育成可能人数」が異なる基準で決まるためです。
必要人数は、売上目標や受注量から見えてきます。この会社では、売上3億円に向けて25名程度の体制が一つの目安です。加えて、現在64〜66歳ほどの作業員が将来現場を離れる時期も見ておかなければなりません。
一方、育成可能人数を決めるのは、社員総数ではありません。実際には、次の条件で決まります。
- 新人を配属できる部門と現場があるか
- 日常的に仕事を教えられる社員が何人いるか
- 紹介者や年齢の近い社員をメンターにできるか
- 教育担当者が通常業務と指導を両立できるか
- 新人が一人で担当できる仕事の範囲が広がるまで、現場を固定できるか
同社には、電気設備、セキュリティ設備、通信局内工事、回線調査など、複数の仕事があります。行ける現場があるだけでは、教育に適した配属先があるとは限りません。仕事の種類によって必要な知識や経験が異なるため、採用後に空いている現場へ入れるだけでは、指導する側の負担が読めなくなります。
また、即戦力が1人加わったことで対応できる仕事が増え、売上が伸びた実績もあります。即戦力は短期的な受注余力をつくれますが、経験者だけに頼ると採用の再現性が低くなります。反対に、未経験者だけを続けて採れば、教育負荷が先に膨らみます。
増員計画では「何人必要か」だけでなく、「誰が、どの現場で、何人まで教えられるか」を同時に決める必要があります。
5人採用を一度の募集ではなく複数回の受け入れ計画へ分解する進め方
無理のない増員計画は、最終的な採用人数を決めるところでは終わりません。必要人数を採用時期、配属先、教育担当、独り立ちまでの見通しに分解します。
1.増員分と交代要員を分けて必要人数を出す
最初に、採用人数を次の二つに分けます。
- 売上目標を達成するための純増人数
- 数年後に現場を離れる社員の交代人数
同社の場合、まず3〜5年以内に現在の20名強から25名程度へ増やすことが成長分の目安です。そのうえで、60代の作業員が現場を離れる時期と担当業務を確認し、交代要員が25名の中に含まれているのか、別途必要なのかを整理します。
「5人増やす」と「5人採る」は同じではありません。退職や引退を見込むなら、最終的に残したい人数から採用数を逆算します。
2.採用枠を即戦力と未経験者に分ける
次に、全員を同じ採用枠として扱わないことが大切です。
即戦力は、入社後に担当できる仕事が比較的明確で、受注余力を早く広げやすい人材です。一方の未経験者は、自社の施工方法や仕事の進め方を一から身につけてもらえる反面、一定期間は教育担当者の稼働を必要とします。
この会社の状況なら、「即戦力が1人なら受け入れやすい」という現場感を計画に反映できます。即戦力を採用できた場合は、その人が担う現場や業務を先に決めます。未経験者については、同時期の受け入れを2〜3人以内に分け、指導できる社員数を超えないようにします。
即戦力が採れなかった場合も想定し、未経験者だけで5人を埋めようとしないことが重要です。採用できた人数ではなく、育成を開始できる人数を上限にします。
3.採用前に配属先と教育担当を決める
新人が決まってから「誰に付けるか」を考えると、特定の社員に教育が集中しやすくなります。募集を始める前に、少なくとも次の項目を一枚に整理しておくと判断しやすくなります。
整理項目 | 決めておく内容 |
|---|---|
採用時期 | いつから受け入れられるか |
採用区分 | 即戦力か未経験者か |
配属先 | どの部門、どの仕事から始めるか |
教育担当 | 主担当と、日常的に相談できる社員は誰か |
習得内容 | 最初に覚える作業と、その次に任せる作業 |
独り立ちの目安 | どの仕事を一人でできれば次の採用へ進めるか |
独り立ちまでの期間は、他社の一般的な数字を当てはめるより、自社で最近育った社員の経過を振り返って決めるほうが現実的です。「どの仕事から始め、どの段階で一人分の動きができるようになったか」を確認すれば、次の受け入れ時期も見えやすくなります。
4.次の採用は人数ではなく育成状況で判断する
1回目に2〜3人を採用した後、予定した時期が来たから次を採るのではなく、現場の育成状況を確認します。
見るべきなのは、次のような状態です。
- 教育担当者の通常業務に無理が出ていないか
- 新人が担当できる作業の範囲は広がっているか
- 配属先に次の新人を受け入れる余力があるか
- 紹介者やメンターだけに指導が偏っていないか
- 次に補強すべき部門はどこか
この確認を挟むことで、当初は5人必要と考えていても、2人を育てた段階で「次は未経験者ではなく即戦力が必要だ」と判断を変えられます。
採用計画は固定した人数表ではなく、育成の進み方に応じて次の採用区分と時期を更新する計画にすると、売上成長と現場負荷を両立しやすくなります。
まとめ
仕事がある会社ほど、採用人数を増やしたくなります。ただ、受注余力と育成余力は同じではありません。
20名強から25名程度への成長を目指す場合でも、一度に5人を採る必要はありません。売上目標に必要な純増人数と、ベテランの引退に備える交代人数を分け、即戦力と未経験者を組み合わせながら、2〜3人単位で受け入れるほうが現実的です。
その際に押さえたいのは、次の点です。
- 数年後に残したい人数から、採用総数を逆算する
- 一度に採れる人数ではなく、一度に育てられる人数を上限にする
- 即戦力と未経験者の役割を分ける
- 採用前に配属先、教育担当、習得内容を決める
- 次の採用時期は、新人の育成状況を見て判断する
売上目標、受注余力、引退予定、教育担当者数を一つの表に並べると、自社にとって無理のない採用人数と順番が見えてきます。
自社に合う増員の順番から整理したい方へ
「必要な人数は見えているが、いつ、どの部門に、何人ずつ入れるべきか決めきれない」という段階では、求人媒体を選ぶ前に、採用と教育を一つの計画として整理することが有効です。
ネクスゲートでは、中小・専門工事会社の売上目標や現場体制を踏まえ、必要人数の算定、採用時期、配属先、教育担当まで横断して整理し、実行を支援しています。建設業界の経営者の懐刀として、ものづくりに集中できる体制づくりを一緒に考えます。
「うちの場合は何人ずつ採るのがよいか」「まだ教育体制が言語化できていない」といった段階でも問題ありません。無理にサービスを勧めることはありませんので、現在の人員構成や数年後の目標を整理する場としてお声がけください。





























