前提

民間工事が売上の大半を占め、採用を進めながら次の受注基盤を探す地域密着の外構工事会社

栃木県で外構工事を手がける、5名ほどの建設会社があります。個人のお客様からの依頼が7〜8割を占め、紹介やホームページ、住宅関連メーカーからの送客を通じて受注してきました。

少人数の時期にも年間売上は約9,000万円に達し、問い合わせを受けても「今はいっぱいなので、着工は少し先になります」と伝えることがあったそうです。仕事がないから新しい分野を探しているわけではありません。

一方、直近では経験者と未経験者を採用し、社員数が増えました。これまで社長自身が現場、見積もり、設計、営業を担ってきましたが、今後は仕事を取る役割に少しずつ比重を移す必要があります。

そこで視野に入ってきたのが公共工事です。

「売上を一気に倍にしたいわけではありません。できることを増やして、公共と民間を半々くらいにしていきたいんです」

目指しているのは単純な規模拡大ではなく、民間工事に加えて公共工事という第二の受注基盤を持ち、年間を通して仕事が途切れにくい会社にすることです。

1週間で 15件の相談 がありました

  • 7月29日解体工事会社山口県人材育成の相談
  • 7月29日電気設備工事会社大阪府案件獲得の相談
  • 7月29日空調設備工事会社北海道人材育成の相談
  • 7月28日総合建築北海道高卒採用の相談
  • 7月28日工務店神奈川県業務効率化システムの相談
  • 7月27日総合土木千葉県利益率向上の相談
  • 7月26日塗装工事会社神奈川県案件獲得の相談
  • 7月26日工務店兵庫県案件獲得の相談
  • 7月25日解体工事会社東京都業務効率化システムの相談
  • 7月25日総合建築茨城県高卒採用の相談
  • 7月25日内装工事会社東京都利益率向上の相談
  • 7月24日造園会社岐阜県案件獲得の相談
  • 7月24日空調設備工事会社愛知県案件獲得の相談
  • 7月24日防水工事会社兵庫県高卒採用の相談
  • 7月24日塗装工事会社愛知県案件獲得の相談
  • 7月23日電気設備工事会社愛知県高卒採用の相談
  • 7月23日工務店埼玉県人材育成の相談
  • 7月23日防水工事会社和歌山県人材育成の相談
  • 7月23日配管工事会社愛知県業務効率化システムの相談
  • 7月20日外構工事会社山口県協力会社探しの相談
  • 7月20日電気設備工事会社群馬県高卒採用の相談
  • 7月20日総合建築千葉県利益率向上の相談
  • 7月19日解体工事会社栃木県案件獲得の相談
  • 7月18日空調設備工事会社福井県高卒採用の相談
  • 7月18日リフォーム会社大阪府業務効率化システムの相談
  • 7月18日内装工事会社東京都案件獲得の相談
  • 7月18日リフォーム会社千葉県人材育成の相談
  • 7月17日塗装工事会社栃木県協力会社探しの相談
  • 7月17日リフォーム会社岩手県人材確保の相談
  • 7月17日総合土木山形県案件獲得の相談
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課題

物価高騰で民間の新築需要が落ち着いたとき、安さだけで競わないための備え

現在の受注が順調でも、民間工事への依存度が高い状態には将来の不確実性が残ります。とくに新築に伴う外構工事が多い会社では、物価高騰によって住宅が建ちにくくなれば、案件数が落ち着く可能性があります。

地域内には同業の外構工事会社も多く、仕事量が減れば価格競争が起こりやすくなります。相談者も、この点を冷静に見ていました。

「民間が落ち着いたときに価格競争になると思うんです。価格を下げると質も下がって、本来あるべき姿ではなくなってしまいます」

安い案件を取り続けて社員の手を埋めても、利益が残らなければ会社は安定しません。工期を詰めたり、遠方の現場を増やしたりすれば、社員の負担も重くなります。

実際、この会社は地域密着を重視し、遠方への商圏拡大には慎重です。地域によって単価が違っても、片道1時間以上かかる現場が続けば帰社時間が遅くなります。普段は17時ごろに現場を終え、18時には社員が帰れる働き方を守っているため、売上だけを理由に対応エリアを広げる考えはありません。

公共工事を考える理由は、民間の売上を置き換えるためではなく、値下げや遠方進出に頼らずに受注を分散するためです。

背景

民間と公共の繁閑を補い合い、社員の仕事を年間で確保したいという考え

公共工事にも忙しい時期と落ち着く時期があります。年度末に仕事が集中する一方、それ以外の時期には動きが緩やかになることもあります。民間工事も、住宅需要や紹介案件の発生状況によって波があります。

この二つの波を別々に捉えるのではなく、補い合うように組み合わせるのが今回の構想です。

「公共が暇なときは民間をやって、民間が落ち着いたときは公共をやる。どちらも仕事がなくならない仕組みをつくりたいんです」

ただし、公共工事なら何でもよいわけではありません。検討しているのは、U字溝の蓋替えや公園整備など、普段の外構工事の延長で対応しやすい土木工事です。

また、これまで売上を支えてくれた協力会社の中には、公共工事を得意とする人もいます。自社だけでゼロから経験を積むのではなく、既存のつながりや現場経験を生かせる余地があります。

社員についても同様です。採用人数だけを増やすのではなく、現在いる社員がどこまで成長するかを見ながら、次に経験者を採るべきか、社内で育てるべきかを判断しようとしています。

公共工事への参入可否は、案件の有無だけでは決まりません。既存工事との近さ、社員の習熟度、公共工事に慣れた協力会社の力を組み合わせられるかが判断の軸になります。

公共工事の実績には、もう一つの意味があります。地域内で自社名を掲げた公共工事が増えれば、個人のお客様にも安心材料として伝わります。

「近場でうちの会社名を見てもらえれば、『公共工事もやっている会社なら、民間の外構も安心して頼めそうだ』と思ってもらいやすくなるはずです」

地域密着の会社にとって、公共工事は別事業であると同時に、既存の民間工事への信頼を補強する実績にもなります。

解決

外構工事の延長にある工種から始め、人員と協力会社を段階的に組み合わせる進め方

公共工事を第二の受注基盤にするには、最初から売上の半分を目指すより、現在の施工体制で無理なく再現できる範囲を見極めることが先です。

参入の順番は「取りたい仕事」ではなく、「今の技術、人員、協力会社で責任を持って納められる仕事」から考えるのが基本です。

まず、候補となる工事を次の三つに分けて整理します。

  • 自社社員だけで対応しやすい工事
  • 公共工事に慣れた協力会社と組めば対応できる工事
  • 現時点では経験や人員が足りず、受注を急がない工事

今回の会社であれば、U字溝の蓋替え、公園内の外構、これまでの施工に近い小規模な土木工事が最初の候補になります。施工内容が既存事業に近いほど、見積もりや人員配置の感覚を生かしやすく、現場の品質も守りやすくなります。

次に、人員を「人数」ではなく「任せられる範囲」で確認します。

  • 現場を一人でまとめられる社員は誰か
  • 経験者と未経験者をどのように組ませるか
  • 社長が現場を離れても進められる工程はどこまでか
  • 公共工事の経験がある協力会社は、どの工種なら力を借りられるか

社員が増えたからといって、すぐに民間班と公共班を完全に分けられるとは限りません。5名ほどの体制で固定的に部署を分けると、片方が忙しいときに人が足りなくなる可能性があります。

最初は責任者と主担当を決めつつ、繁閑に応じて人を動かせる体制にしておく方が現実的です。そのうえで公共工事の受注と経験が積み上がった段階で、民間と公共をそれぞれ任せられる人を育てていきます。

採用も受注も、片方だけを先行させないことが大切です。

「仕事を増やしても人がいなければ納まらないし、採用しても仕事がなければ負担になります。両方を並行して進めないと意味がありません」

この感覚は、公共工事への参入でも変わりません。受注見込みに対して採用を急ぎすぎず、現在の社員の成長と協力会社の稼働を見ながら、次の人員を判断します。

進捗を確認する際は、少なくとも次の四点を定期的に見ておくと、拡大のタイミングを判断しやすくなります。

  1. 民間工事と公共工事の月別の仕事量
  2. 社員だけで対応できた工事の範囲
  3. 協力会社に依存した工程とその理由
  4. 忙しさを理由に断った案件と、受注しても利益が残らない案件

公共工事の比率を増やすこと自体を目標にせず、民間と公共を合わせた年間の仕事量、品質、利益、社員の働き方が安定しているかで判断します。

公共工事の実績ができた後は、地域のお客様にも事実に沿って伝えます。施工実績として紹介し、普段の外構工事と共通する技術や対応範囲を示せば、過度に宣伝しなくても安心感につながります。

まとめ

民間工事が順調な時期は、公共工事への参入を急ぐ必要性を感じにくいものです。ただ、仕事が減ってから新しい工種や体制を整えるより、今ある余力と協力関係を使って少しずつ準備する方が、品質を守りながら進められます。

今回の要点は次の通りです。

  • 公共工事は、民間工事を捨てるためではなく、価格競争に巻き込まれにくい第二の受注基盤として考える
  • U字溝の蓋替えや公園整備など、既存の外構工事に近い工種から始める
  • 社員の習熟度と、公共工事を得意とする協力会社の経験をセットで確認する
  • 民間と公共の繁閑を補い、年間を通した仕事量、品質、利益、働き方で成果を判断する
  • 地域内の公共工事実績を、民間のお客様の安心感にもつなげる

目指す比率が将来的に半々であっても、初めから均等にする必要はありません。まずは一つの工種、一つの体制から経験を積み、社員と協力会社が無理なく対応できる範囲を広げていく。その積み重ねが、仕事の途切れにくい地域密着型の会社につながります。

公共工事を第二の受注基盤にするための整理から始める

「自社の外構技術をどの公共工事に生かせるのか」「今の人数でどこまで対応できるのか」「協力会社に何を任せるべきか」といった点は、会社ごとに答えが異なります。

ネクスゲートでは、中小・専門工事会社の経営課題を横断して整理し、販路拡大、人材確保、組織づくり、原価管理、デジタル活用まで実行を支援しています。公共工事への参入についても、既存事業とのつながりや人員体制を確認しながら、次に整理すべきことを一緒に考えます。

まだ参入方針が固まっておらず、「うちの場合はどう考えるべきか」という段階でも差し支えありません。無理に契約や営業を進めることはありませんので、今後の受注基盤を考えるための情報整理先としてご活用ください。

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