前提

自社職人ゼロ・3エリア各3社の協力会社で施工を回す専門工事会社の現在地

兵庫県に本社を置き、関東・関西・中部の3エリアで太陽光発電設備や蓄電池の工事を手がける、ある専門工事会社があります。年商は約2億5,000万円。自社職人は置かず、施工は各エリア3社ほどの協力会社に依頼しています。

元請から1件30万円台で受注し、協力会社へ20万円台後半で発注する形が基本です。自社では電力申請などの書類業務、案件の割り振り、進捗確認、施工写真の回収を担います。

過去には関東と関西を中心に、月80件前後を動かしていました。現在は案件数を抑えていますが、協力会社からの応募は定期的にあります。そのため、新しい協力会社の募集はいったん止め、元請案件の開拓を優先していました。

「協力会社さんを整えるより、今は元請さんを増やす動きが先なのかなと思っています」

一方で、将来的には3エリアで月100件を超える施工を目指しています。案件が増えた段階で協力会社が足りなければ、受注機会を逃してしまいます。反対に、先に協力会社を増やしても、十分な案件を渡せなければ関係を維持しにくくなります。

元請開拓と協力会社の確保は、どちらか一方を先に終わらせる話ではありません。既存体制の余力を確認しながら、受注量に合わせて段階的に広げる話です。

1週間で 19件の相談 がありました

  • 8月27日配管工事会社東京都人材確保の相談
  • 8月27日配管工事会社埼玉県業務効率化システムの相談
  • 8月27日外構工事会社大阪府人材確保の相談
  • 8月27日外構工事会社熊本県業務効率化システムの相談
  • 8月26日総合建築神奈川県業務効率化システムの相談
  • 8月26日配管工事会社福岡県業務効率化システムの相談
  • 8月26日電気設備工事会社兵庫県案件獲得の相談
  • 8月24日総合建築京都府高卒採用の相談
  • 8月24日電気設備工事会社岐阜県人材育成の相談
  • 8月24日塗装工事会社福岡県人材確保の相談
  • 8月24日空調設備工事会社兵庫県利益率向上の相談
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  • 8月22日解体工事会社山形県原価管理の相談
  • 8月22日防水工事会社沖縄県人材育成の相談
  • 8月22日総合土木神奈川県利益率向上の相談
  • 8月21日リフォーム会社熊本県利益率向上の相談
  • 8月21日プラント工事会社群馬県人材育成の相談
  • 8月21日空調設備工事会社神奈川県案件獲得の相談
  • 8月21日工務店山口県高卒採用の相談
  • 8月19日塗装工事会社兵庫県人材確保の相談
  • 8月19日プラント工事会社千葉県協力会社探しの相談
  • 8月19日解体工事会社福岡県業務効率化システムの相談
  • 8月18日総合土木愛知県業務効率化システムの相談
  • 8月18日電気設備工事会社京都府原価管理の相談
  • 8月18日工務店東京都業務効率化システムの相談
  • 8月17日塗装工事会社岐阜県利益率向上の相談
  • 8月17日電気設備工事会社神奈川県人材育成の相談
  • 8月17日外構工事会社埼玉県業務効率化システムの相談
  • 8月17日総合建築大阪府案件獲得の相談
  • 8月16日内装工事会社京都府案件獲得の相談
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課題

案件を先に増やすか、協力会社を先に増やすかを感覚だけでは決めにくい状態

この会社が置かれていたのは、施工能力が完全に不足している状態ではありません。各エリア3社の協力会社がいるものの、その全社が自社案件でフル稼働しているわけでもありませんでした。

「6社いて、1日2、3件なら、まだ余剰があるわけですよね」

ここだけを見れば、先に元請案件を増やす判断が自然です。ただし、協力会社は自社専属ではありません。案件を出せば、いつでも受けてもらえるとは限りません。

「協力会社さんも暇ではないので、うちの案件ばかり受けられないと思うんです。1社で月30件は難しくて、受けてもらえて10件くらいではないでしょうか」

仮に各エリアで月45件を目指す場合、3社がそれぞれ10件を受けても30件です。残り15件を施工するには、さらに2〜3社の候補が必要になります。

ここで難しいのは、将来必要になる社数と、今必要な社数が違うことです。

現在の案件数だけで協力会社数を決めると将来の受注増に追いつかず、将来目標だけで先に増やすと案件を渡せない会社が増えてしまいます。

背景

月80件を回した実績があっても、1社あたりの受注可能件数には限界がある構造

施工体制を考える際は、「協力会社が何社いるか」だけでは足りません。重要なのは、各社が自社案件を月何件まで受けられるかです。

この会社には、過去に月80件前後を回した実績がありました。当時は関東で約50件、関西で約30件。1日あたりでは全体で2〜3件が動いていた計算です。

ただし、過去に回せた件数が、そのまま現在の施工能力になるわけではありません。協力会社には他社案件があります。エリアや移動距離によっても受注可能件数は変わります。店舗屋根への設置が何十件も続くシリーズ案件と、単発の住宅案件でも組み方は異なります。

また、案件数には波があります。平均では月5件でも、特定の週に集中すれば受けられないことがあります。繁忙期の余力と、通常月の余力は分けて考える必要があります。

整理したいのは、次の数字です。

  • 各エリアの既存協力会社数
  • 協力会社1社あたりの通常月の受注可能件数
  • 繁忙月でも確保できる最低件数
  • 住宅、店舗、法人施設など案件種別ごとの必要日数
  • 移動可能な範囲と対応しにくい地域
  • 過去の最大件数ではなく、継続して任せられる件数

たとえば、協力会社が3社いても、受注可能件数が「月10件・月6件・月4件」なら、エリア全体の実質的な施工能力は月20件です。3社一律で30件とは置けません。

施工能力は「協力会社数×一律の件数」ではなく、各社が継続して引き受けられる件数の合計で見ます。

さらに、協力会社の施工余力だけでなく、自社側が案件を割り振り、進捗を確認し、写真を回収できる件数も確認しておく必要があります。現場が空いていても、案件管理が追いつかなければ受注は増やせません。

解決

既存3社の稼働率を高め、受注見込みに合わせて予備会社を1社ずつ増やす進め方

現時点で既存協力会社に余力があるなら、元請案件の開拓を先に進める考え方は合理的です。ただし、案件が決まってから初めて協力会社を探すのでは遅れる可能性があります。

進め方としては、次の順序が考えやすくなります。

1. エリア別の施工可能件数を置く

まず、関東・関西・中部を分けて考えます。各協力会社に、通常月と繁忙月で何件まで受けられるかを確認します。

ここでは理論上の最大件数ではなく、3カ月程度続いても無理のない件数を置くことが大切です。「頑張れば10件」なのか、「毎月10件を安定して受けられる」のかでは意味が違います。

2. 目標案件数との差を出す

仮に1エリアの目標を月45件とします。既存3社が安定して受けられる件数が合計25件なら、不足は20件です。

一方、現在の受注が月15件なら、すぐに5社体制へ増やす必要はありません。まずは既存3社へ安定して案件を渡し、月20件、25件と稼働率を高めます。

「将来45件必要だから今すぐ5社集める」のではなく、「既存体制の安定能力を超える受注が見えた段階で増やす」と考えます。

3. 協力会社を増やす基準を先に決める

増員の判断を感覚にしないため、基準を置いておきます。たとえば次のような基準です。

  • 翌月以降の確定案件が、既存能力の7〜8割を継続して超えた
  • 特定エリアで断る案件が出始めた
  • シリーズ案件など、まとまった受注見込みが立った
  • 既存協力会社のうち1社が動けない場合、施工が止まる状態になった

1つでも該当したら即座に増やすのではなく、案件の継続性と地域を確認します。単月だけの増加なら応援会社で補い、毎月続く見込みなら新しい協力会社との関係を深める、と分けてもよいでしょう。

4. 予備の協力会社とは、受注前から接点を持つ

正式に案件を依頼する前でも、施工エリア、得意な現場、対応可能件数、希望単価を確認できます。募集を完全に止めるのではなく、候補会社との接点だけは残しておく形です。

案件を渡せない期間があることも率直に共有します。そのうえで、小規模な案件から施工品質、写真提出、連絡の取りやすさを確認します。

先に大量採用するのではなく、候補を確保し、少量発注で相性を見て、受注増に合わせて主力化する流れが無駄を抑えます。

5. 月次で「案件数・施工余力・不足社数」を更新する

管理表は複雑でなくても構いません。エリアごとに、次の項目を並べます。

確認項目

関東

関西

中部

翌月の確定案件

商談中・見込み案件

既存会社の安定対応件数

繁忙時の最大対応件数

不足見込み件数

予備の協力会社数

元請開拓の進捗と施工体制を同じ表で見ることで、「営業は進んでいるが施工が足りない」「施工余力はあるが案件が足りない」という状態を早めに把握できます。

まとめ

自社職人を持たず、協力会社を通じて複数エリアを施工する会社では、元請案件と協力会社のどちらかだけを増やしてもうまくかみ合いません。

既存協力会社に余力がある段階では、元請案件の開拓が先です。ただし、受注後に慌てて施工会社を探さないよう、予備候補との接点は維持します。

判断の土台になるのは、次の3点です。

  • 各協力会社が毎月安定して受けられる件数
  • エリア別の確定案件と見込み案件
  • 既存能力を超え始める時期

既存体制を埋めることを優先し、施工能力の7〜8割を継続して超える見込みが立ったら、予備会社を1社ずつ増やす。この順序なら、案件不足と施工不足の両方を避けやすくなります。

目標が月100件、200件と大きくても、最初に見る数字は目の前の3社が安定して何件を受けられるかです。そこが分かれば、元請開拓にどこまで力をかけるか、いつ協力会社を増やすかも決めやすくなります。

元請開拓と施工余力を一緒に整理したいときに

「うちの場合は、案件と協力会社のどちらを先に増やすべきか」「エリア別の必要社数をどう計算すればよいか」と迷う場合は、現在の案件数、協力会社ごとの対応件数、今後の売上目標を並べるところから始められます。

ネクスゲートでは、中小・専門工事会社の販路拡大や協力会社体制を含む経営課題を横断して整理し、実行まで支援しています。まだ方針が固まっていない段階でも問題ありません。無理に営業を進めることはありませんので、次の整理先として気軽にお声がけください。

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