前提

社員職人3名ほどで、防水工事を自社施工と協力会社で収めている専門工事会社の現在地

関東近郊で公共工事を中心に手がける、社員職人3名ほどの防水工事会社があります。得意分野はアスファルト防水ですが、ウレタン防水やシート防水にも対応しています。下地処理やシーリングまでは自社で施工し、外壁塗装などは協力会社と連携する体制です。

受注できる工種の幅は広いものの、何でも一式で抱える方針ではありません。協力会社に任せる範囲が広がれば、その分だけコストが乗り、施工管理の負担も増えるからです。

経営上の軸にあるのは、売上高よりも施工品質です。

「一現場、一現場で手を抜かず、きっちり収めたい」

「売上を一気に伸ばすより、品質の高い仕事を提供し続けたい」

こうした考えから、戸建てや小規模の防水工事を中心に、自社と協力会社が無理なく動ける範囲で受注する姿勢を取っています。

一方で、会社を維持・成長させるには仕事を増やす必要もあります。品質を大切にする会社ほど、「どこまで受けてよいのか」という判断が難しくなります。

1週間で 15件の相談 がありました

  • 8月27日配管工事会社東京都人材確保の相談
  • 8月27日配管工事会社埼玉県業務効率化システムの相談
  • 8月27日外構工事会社大阪府人材確保の相談
  • 8月27日外構工事会社熊本県業務効率化システムの相談
  • 8月26日総合建築神奈川県業務効率化システムの相談
  • 8月26日配管工事会社福岡県業務効率化システムの相談
  • 8月26日電気設備工事会社兵庫県案件獲得の相談
  • 8月24日総合建築京都府高卒採用の相談
  • 8月24日電気設備工事会社岐阜県人材育成の相談
  • 8月24日塗装工事会社福岡県人材確保の相談
  • 8月24日空調設備工事会社兵庫県利益率向上の相談
  • 8月23日外構工事会社栃木県人材育成の相談
  • 8月22日解体工事会社山形県原価管理の相談
  • 8月22日防水工事会社沖縄県人材育成の相談
  • 8月22日総合土木神奈川県利益率向上の相談
  • 8月21日リフォーム会社熊本県利益率向上の相談
  • 8月21日プラント工事会社群馬県人材育成の相談
  • 8月21日空調設備工事会社神奈川県案件獲得の相談
  • 8月21日工務店山口県高卒採用の相談
  • 8月19日塗装工事会社兵庫県人材確保の相談
  • 8月19日プラント工事会社千葉県協力会社探しの相談
  • 8月19日解体工事会社福岡県業務効率化システムの相談
  • 8月18日総合土木愛知県業務効率化システムの相談
  • 8月18日電気設備工事会社京都府原価管理の相談
  • 8月18日工務店東京都業務効率化システムの相談
  • 8月17日塗装工事会社岐阜県利益率向上の相談
  • 8月17日電気設備工事会社神奈川県人材育成の相談
  • 8月17日外構工事会社埼玉県業務効率化システムの相談
  • 8月17日総合建築大阪府案件獲得の相談
  • 8月16日内装工事会社京都府案件獲得の相談
建設業界のプロ人材による360度経営支援 資料ダウンロード
課題

受注を一気に増やすと、売上より先に施工管理と品質が限界を迎える構造

建設会社は、営業を強化して協力会社を増やせば、売上高を短期間で伸ばせることがあります。しかし、受注できる量と、品質を保って完成させられる量は同じではありません。

現場が増えるほど、工程調整、材料手配、協力会社への指示、施工確認、元請けへの報告も増えていきます。管理側の人数や経験が変わらないまま現場数だけが増えると、確認が薄くなり、細かな納まりや工程のずれを拾いにくくなります。

「売上は上がるけれど、下請けを回すだけでは続かない」

「現場が相当な量になると管理できなくなり、最後は見切られてしまう」

現場を知る会社からは、こうした声も聞かれます。防水や塗装は、施工後すぐに問題が表面化するとは限りません。だからこそ、手直しが発生したときの原価だけでなく、施工品質に対する信用まで含めて考える必要があります。

売上が増えていても、協力会社への外注費、追加の材料費、応援手配、手直し費用が膨らめば、利益は残りません。売上高だけを成長指標にすると、忙しさが増えた一方で利益と信用が薄くなることがあります。

背景

自社施工能力を超えた案件まで抱えると、粗利と技術が売上の伸びについてこない現実

受注拡大が利益につながらない背景には、施工能力と管理能力の違いがあります。

社員職人が少人数でも、協力会社を活用すれば受注枠は広げられます。ただし、自社施工と同じ感覚で仕事量を増やせるわけではありません。協力会社が担当する工種や現場が増えるほど、品質基準の共有、進捗確認、写真や書類の管理が必要になります。

また、一式受注には売上をつくりやすい面がある一方、自社の得意分野以外に外注費が重なります。見積もり時点で十分な管理費や利益を確保できていなければ、案件規模が大きいほど資金も人も拘束されます。

実際に、かつて大規模修繕を管理から足場、塗装、防水まで一式で受けていた会社からは、単価の低下を受けて「やればやるほど赤字になるため、受け方を変えた」という話もありました。その会社は現在、自社で品質と採算を管理できる案件や、従来から関係のある取引先の仕事を中心にしています。

「周りを見ると、売上は上がっているのに利益が残っていない会社も多い」

「売上と技術は、必ずしもイコールではない」

ここに成長の難しさがあります。問題は受注量そのものではなく、粗利・自社施工・管理・協力会社対応のバランスを確認せずに仕事を増やすことです。

解決

粗利と現場対応力から受注上限を決め、品質を確認しながら一段ずつ広げる進め方

品質を落とさずに成長するには、売上目標から必要な受注量を逆算するだけでなく、現在の体制で品質を保証できる受注上限を先に把握することが大切です。

判断材料として、少なくとも次の4点を案件ごとに確認します。

  • 粗利:材料費、外注費、現場経費、手直しの見込みまで含めて利益が残るか
  • 管理者一人当たりの現場数:巡回、打ち合わせ、施工確認、報告まで無理なく行えるか
  • 自社施工能力:社員職人が担当できる工種、面積、工期の範囲に収まるか
  • 協力会社の対応力:必要な時期に人員を確保でき、自社の品質基準を共有できるか

ここで重要なのは、業界共通の正解となる現場数を探すことではありません。工法、現場規模、移動距離、元請けが求める書類、協力会社の習熟度によって、管理負荷は変わります。

まずは直近の完工案件を振り返り、予定粗利と実績粗利の差、手直しの有無、現場を管理した人数、同時稼働していた現場数を並べます。そのうえで、利益と品質の両方を維持できた月の現場数を、自社の暫定的な受注上限として置きます。

受注判断も、「売上になるか」だけでなく、次の順番で確認すると整理しやすくなります。

  1. 自社の得意工種を中心に施工できる案件か
  2. 必要な粗利を見積もり段階で確保できるか
  3. 現場管理を担当する人と確認日程を決められるか
  4. 協力会社の人員と品質を事前に確認できるか
  5. 受注後も既存現場の品質を落とさずに済むか

一式で受けられる案件であっても、自社で管理しにくい工種まで無理に抱える必要はありません。相談企業が「発注者側で手配できる工種は、そちらで進めてもらう」と考えていたように、利益と品質を守るために受注範囲を限定することも、前向きな経営判断です。

拡大するときは、受注上限をいきなり大きく引き上げるのではなく、案件を一つ増やした期間の粗利、残業、手直し、管理負担を確認します。問題なく収まった場合に、次の案件を増やします。

「取れるだけ取る」のではなく、「きちんと収められた分だけ次へ進む」ことが、品質を強みにする会社の成長速度です。

まとめ

売上を伸ばすことと、会社を強くすることは同じではありません。受注量だけを先に増やすと、施工管理が追いつかず、外注費や手直し費用が膨らみ、利益と信用を同時に失いかねません。

一方で、品質を守ることを理由に成長を止める必要もありません。粗利、管理者一人当たりの現場数、自社施工能力、協力会社の対応力を確認し、自社なりの受注上限を持てば、判断しやすくなります。

品質を維持できた実績を基準に受注枠を少しずつ広げることが、利益の残る持続的な成長につながります。

自社に合った受注上限と利益の残し方を整理したい方へ

「売上は伸びているのに、なぜか利益が残らない」「どこまで受注を増やしてよいのか判断できない」という場合は、案件別の粗利だけでなく、現場管理、自社施工、協力会社の体制を横断して整理する必要があります。

ネクスゲートでは、中小・専門工事会社の収支管理や原価管理に加え、現場体制、組織づくり、デジタル活用まで整理し、実行を支援しています。「うちの場合は、何から確認すべきか」という段階でも構いません。無理にサービスを勧めることはありませんので、今後の受注方針を考える整理先として気軽にお声がけください。

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