前提

30名弱で弱電・電気工事を手がけ、スポット案件の繁閑差を既存社員と協力会社で吸収している会社

埼玉県に拠点を置く、30名弱の電気通信工事会社があります。オフィスや施設の弱電工事を中心に、LAN、光回線、防犯カメラ、アクセスポイントなど幅広い施工に対応しています。

事業の特徴は、スポット工事の集合体であることです。夏場が忙しい年もあれば、11月から年度末に集中する年もあります。見込んでいた案件が来ず、想定外に手が空く月もあります。

反対に、急に複数の工事が動くこともあります。

「水曜日に、今週の土日は空いていますかと言われることがあります。あと2日で人を集めてと言われても、どうにもならないですよね」

普段は既存のパートナー会社に応援を頼み、自社社員の残業も組み合わせながら対応しています。忙しい時期を乗り切った後は、代休や振替休日を取ってもらう。そうした日々のやりくりで、案件を大きく取りこぼさずに回してきました。

ただし、短納期の依頼だけは別です。利益が見込める工事ならできる限り受けたいものの、施工まで数日しかなければ、人を確保できず断らざるを得ません。

突発案件への対応力は、案件が来てから何社に電話できるかではなく、案件がない時期に何社と関係をつくれているかで変わります。

1週間で 15件の相談 がありました

  • 9月3日外構工事会社群馬県案件獲得の相談
  • 9月3日総合土木広島県協力会社探しの相談
  • 9月3日外構工事会社新潟県人材確保の相談
  • 9月3日電気設備工事会社福島県協力会社探しの相談
  • 9月2日内装工事会社愛知県利益率向上の相談
  • 9月2日プラント工事会社群馬県人材確保の相談
  • 8月31日内装工事会社茨城県利益率向上の相談
  • 8月31日総合建築大分県業務効率化システムの相談
  • 8月31日空調設備工事会社埼玉県高卒採用の相談
  • 8月31日総合土木広島県業務効率化システムの相談
  • 8月30日内装工事会社東京都高卒採用の相談
  • 8月30日工務店福岡県利益率向上の相談
  • 8月30日電気設備工事会社兵庫県高卒採用の相談
  • 8月29日内装工事会社神奈川県案件獲得の相談
  • 8月29日総合建築宮崎県業務効率化システムの相談
  • 8月28日防水工事会社静岡県業務効率化システムの相談
  • 8月28日配管工事会社茨城県原価管理の相談
  • 8月28日塗装工事会社茨城県案件獲得の相談
  • 8月28日内装工事会社長野県協力会社探しの相談
  • 8月27日配管工事会社東京都人材確保の相談
  • 8月27日配管工事会社埼玉県業務効率化システムの相談
  • 8月27日外構工事会社大阪府人材確保の相談
  • 8月27日外構工事会社熊本県業務効率化システムの相談
  • 8月26日総合建築神奈川県業務効率化システムの相談
  • 8月26日配管工事会社福岡県業務効率化システムの相談
  • 8月26日電気設備工事会社兵庫県案件獲得の相談
  • 8月24日総合建築京都府高卒採用の相談
  • 8月24日電気設備工事会社岐阜県人材育成の相談
  • 8月24日塗装工事会社福岡県人材確保の相談
  • 8月24日空調設備工事会社兵庫県利益率向上の相談
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課題

「受注があってから発注する」構造では数日後の施工に間に合わない現実

協力会社への発注は、受注が決まってから行うのが基本です。仕事が決まっていない段階で、具体的な稼働を約束することはできません。

一方で、受注後に初めて協力会社を探し始めると、突発案件には間に合いません。インターネットで会社を探し、対応工事を確認し、担当者につながり、条件を擦り合わせる。それだけで数日は過ぎます。

「協力会社に無作為に電話するわけにもいかない」という難しさもあります。施工領域が近いだけで電話しても、相手が求める仕事や単価、稼働地域と合わなければ、継続的な関係にはなりにくいからです。

かといって、候補数だけを増やせばよいわけでもありません。

「別に、量より質がいいんです。質のいい人たちがついてくれていますから」

現場に入る協力会社の施工品質は、発注した会社の評価にもつながります。人数を確保できても、ミスが多い、作業スピードが合わない、現場での対応に不安があるとなれば、安心して任せられません。

必要なのは連絡先の多い名簿ではなく、工種・エリア・品質・生産性・単価が合い、必要なときに相談できる候補先のネットワークです。

背景

既存の紹介ルートだけでは候補が広がらず、安すぎる単価では良い会社ほど残りにくい構造

この会社でも、協力会社は各担当者のつながりや既存パートナーからの紹介によって増やしてきました。紹介は、相手の人柄や施工実績を把握しやすい方法です。信頼できる会社からの紹介なら、最初の接点もつくりやすくなります。

ただ、紹介だけでは枝が伸びる範囲に限りがあります。同じ取引構造の中で二次会社、三次会社へとつながっていくため、これまで接点のなかった会社へは届きにくい面があります。

そこで、企業データから関東圏の電気工事・電気通信工事会社を抽出し、候補を絞る方法も検討されました。対象となる数千社から、従業員規模や一人当たり売上高などを見て、100社超まで絞り込む進め方です。

候補選定では、少人数でも一定の売上を維持しているか、増収傾向にあるか、継続的な取引実績があるか、拠点が近く連携しやすいかといった情報が手がかりになりました。

ただし、数字だけで施工品質までは判断できません。一人当たり売上高は、生産性を推測する材料の一つです。実際に組める会社かどうかは、対応工種や施工体制、希望単価を直接確認する必要があります。

単価の問題も外せません。過去の相場感を引きずった安い発注条件では、新しい協力会社が入りにくくなります。現場確認の日に予定していた会社が来なかった、というケースもありました。

元請側の受注単価が低ければ、協力会社への支払額も下がります。それでは、品質と生産性の高い会社ほど候補から外れてしまいます。

良い協力会社を増やすには、自社にとって都合のよい単価ではなく、相手が継続して施工できる適正単価を前提にする必要があります。

解決

案件のない時期に選定基準を揃え、名刺交換と定期確認で「声をかけられる関係」を育てる準備

突発案件への備えは、協力会社候補を探す前に、自社が求める条件を言語化するところから始まります。条件が曖昧なままでは、候補リストが増えても、誰に連絡すべきか判断できません。

今回のような弱電・電気工事会社であれば、少なくとも次の項目を揃えておきたいところです。

  • 対応工種:LAN、光回線、防犯カメラ、アクセスポイント、電気工事など
  • 対応エリア:東京都内、一都三県、関東圏など
  • 施工品質:過去の施工実績、継続取引の有無、現場を任せられる体制
  • 生産性:従業員規模、一人当たり売上高、少人数でも安定して施工できるか
  • 適正単価:協力会社が継続して人を出せる支払条件か
  • 稼働条件:土日、短期間、スポット工事への対応余地があるか

すべてを満たす会社だけを探す必要はありません。大切なのは、案件ごとに優先順位を変えられる状態にすることです。

たとえば、2日後の土日工事なら、距離と稼働可能性が優先されます。一定期間続く工事なら、施工品質や生産性、単価の整合性がより重要になります。

選定基準は合否を決めるためではなく、突発案件が来たときに「どの会社へ、どの順番で声をかけるか」を決めるために使います。

候補を選んだ後は、いきなり発注を前提にせず、まず名刺交換から始めます。その際は、「現在すぐにお願いする工事があるわけではないが、今後のスポット工事に備えて、お互いの対応領域を知っておきたい」と率直に伝えるほうが自然です。

確認した内容は、担当者個人の名刺入れだけに残さず、社内で共有できる形にします。会社名と電話番号だけでは足りません。対応工種、エリア、得意な案件、希望単価、土日対応の可否、連絡担当者まで整理しておくと、急な依頼でも探し直さずに済みます。

一度つながった後も、名刺交換だけで終わると、半年後には状況が分からなくなります。繁忙期や受注状況は変わるためです。

毎月細かく連絡する必要はありません。案件の波や繁忙期に合わせて、定期的に次のような状況を確認します。

  • 現在の繁忙状況
  • 今後数カ月の稼働余地
  • 対応しやすい工種とエリア
  • 土日や短期工事への対応可否
  • 単価や施工条件の変化

ここで目指すのは、仕事を約束することではありません。相手の状況を把握し、自社の状況も伝え、相談しやすい関係を保つことです。

協力会社ネットワークは「何社知っているか」ではなく、「今、どの会社が何をどこまで対応できるか分かる状態」にして初めて機能します。

まとめ

スポット工事では、水曜日に週末の施工を求められることがあります。その段階から新しい協力会社を探しても、対応工種や単価、施工品質を確認する時間はほとんどありません。

既存社員の残業や知り合いへの応援依頼で乗り切れることもあります。ただ、それだけに頼ると、利益を見込める案件でも施工までの日数を理由に断らざるを得ない場面が残ります。

備えとして必要なのは、会社数を競うようなリストづくりではありません。

案件がない時期から条件の合う会社と名刺交換を行い、対応工種・エリア・品質・生産性・適正単価を整理し、稼働状況を定期的に確認することが、突発案件への現実的な備えになります。

量より質を重視しながら、必要なときに声をかけられる会社を少しずつ増やす。その積み重ねが、急な依頼にも無理なく応えられる施工体制につながります。

自社に合う協力会社の条件から整理したい方へ

協力会社を増やしたいと思っても、「どの工種や規模の会社を探すべきか」「候補をどう絞ればよいか」「案件がない時期に何と伝えればよいか」で止まることがあります。

ネクスゲートでは、中小・専門工事会社の経営課題を横断して整理し、協力会社候補の条件設計やネットワークづくりを実行段階まで支援しています。

まだ依頼内容が固まっておらず、「うちの場合はどう考えるべきか」「何から整理すればよいか」という段階でも問題ありません。状況を伺ったうえで、必要な整理先を一緒に考えます。無理にサービスをおすすめすることはありませんので、気軽にお声がけください。

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