前提

採用専任者がおらず、社長が現場と並行して求人に対応する20名弱の専門工事会社

地方都市で専門工事を手がける、20名弱の会社があります。現場の受注は安定しています。今後の成長を考えると、数年かけて若手や未経験者を増やしていきたい状況です。

ただし、採用専任者はいません。求人への対応は社長が担っています。

採用経路も限られています。取引先からの不定期な紹介と、社員が友人を連れてくるリファラル採用が中心です。求人媒体を利用した際には3名の応募から2名を採用できましたが、いずれも1〜2年ほどで退職しました。

社長からは、こんな話がありました。

「今すぐ何人も採用するというより、毎年一人ずつ増やしたいんです。いっぺんに3人入っても、うちの規模では教育しきれないかもしれません」

目指しているのは、応募数だけを増やす採用ではありません。未経験者を少しずつ迎え、長く働いてもらうことです。

一方で、求人媒体には同じ地域の建設会社が並びます。大手と給与や福利厚生を正面から比べれば、資本力のある会社が有利です。

中小建設会社に必要なのは、待遇競争への参加ではなく、「自社のどこを魅力に感じる人を採るのか」を明確にすることです。

1週間で 15件の相談 がありました

  • 8月24日総合建築京都府高卒採用の相談
  • 8月24日電気設備工事会社岐阜県人材育成の相談
  • 8月24日塗装工事会社福岡県人材確保の相談
  • 8月24日空調設備工事会社兵庫県利益率向上の相談
  • 8月23日外構工事会社栃木県人材育成の相談
  • 8月22日解体工事会社山形県原価管理の相談
  • 8月22日防水工事会社沖縄県人材育成の相談
  • 8月22日総合土木神奈川県利益率向上の相談
  • 8月21日リフォーム会社熊本県利益率向上の相談
  • 8月21日プラント工事会社群馬県人材育成の相談
  • 8月21日空調設備工事会社神奈川県案件獲得の相談
  • 8月21日工務店山口県高卒採用の相談
  • 8月19日塗装工事会社兵庫県人材確保の相談
  • 8月19日プラント工事会社千葉県協力会社探しの相談
  • 8月19日解体工事会社福岡県業務効率化システムの相談
  • 8月18日総合土木愛知県業務効率化システムの相談
  • 8月18日電気設備工事会社京都府原価管理の相談
  • 8月18日工務店東京都業務効率化システムの相談
  • 8月17日塗装工事会社岐阜県利益率向上の相談
  • 8月17日電気設備工事会社神奈川県人材育成の相談
  • 8月17日外構工事会社埼玉県業務効率化システムの相談
  • 8月17日総合建築大阪府案件獲得の相談
  • 8月16日内装工事会社京都府案件獲得の相談
  • 8月15日リフォーム会社熊本県高卒採用の相談
  • 8月15日工務店宮城県案件獲得の相談
  • 8月15日リフォーム会社群馬県協力会社探しの相談
  • 8月14日電気設備工事会社愛媛県業務効率化システムの相談
  • 8月13日防水工事会社三重県協力会社探しの相談
  • 8月12日総合土木広島県人材育成の相談
  • 8月12日プラント工事会社大阪府協力会社探しの相談
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課題

求人媒体に載せても、給与・休日・未経験歓迎だけでは他社に埋もれる状態

求人媒体への掲載自体が悪いわけではありません。問題は、掲載する内容が他社とほとんど同じになりやすいことです。

たとえば、次のような条件だけを並べても、求職者から見た違いは伝わりません。

  • 未経験者歓迎
  • 資格取得を支援
  • アットホームな職場
  • 手に職がつく
  • 各種手当あり

どれも大切な情報です。ただ、多くの会社が同じ言葉を使っています。求職者の画面上では、給与額や休日数といった比較しやすい項目だけが目立ちます。

そこで給与を上げ、福利厚生を増やして差をつけようとすると、大手と同じ土俵に乗ることになります。中小企業が無理なく続けられる方法とは限りません。

過去に3名の応募から2名を採用した会社でも、選択肢が少ないなかで採用判断をしています。応募者が自社の実態を十分に理解していなければ、入社できても定着するとは限りません。

求人の課題は「応募が来ないこと」だけではなく、自社に合う人へ仕事の実態と魅力が届いていないことです。

背景

社長が考える会社の魅力と、社員が入社後に感じている魅力にはずれがある

求人の打ち出しを考えるとき、社長の視点だけでは材料が足りません。

社長は会社をつくり、仕事を取り、社員を守る立場です。そのため、経営理念や将来性、技術力を魅力として捉えやすくなります。一方、社員が入社を決めた理由や、現在も働き続けている理由は、もっと具体的かもしれません。

「前職より人間関係が楽だった」「特殊な場所に入る仕事がおもしろかった」「未経験でも一つずつ覚えられた」など、日々働いている人にしか見えていない価値があります。

反対に、不満もあります。勤務の進め方、休み方、教わり方など、求人に書かれている印象と実態に差があれば、採用後のミスマッチにつながります。

退職理由も同じです。退職者が社長へ本音を伝えるとは限りません。

「社風が合わなかったのか、ほかの会社に魅力を感じたのか、一人で仕事をしたかったのか。そこは分けて考えないといけません」

社長が想定した退職理由だけで次の求人をつくると、同じずれが残る可能性があります。

実際、東北地方のある点検工事会社では、汚れやすい仕事であることから「うちには人が来ない」と考えていました。以前の求人は、作業内容と待遇をそのまま説明する内容でした。

そこで、特殊な設備の内部に入る仕事であることを、そのまま求人の入り口にしました。「普段は入れない場所に入れる仕事です」という見せ方です。

全員に好かれる表現ではありません。それでも、珍しい場所や仕事に興味を持つ人には強く届きました。

会社側が弱みだと思っている仕事の特殊性が、社員や一部の求職者にとっては入社理由になることがあります。

解決

社員インタビューで入社理由と定着理由を集め、特定の人に届く言葉へ変える進め方

最初に行いたいのは、求人媒体の選定ではなく社員インタビューです。社長の頭の中にある魅力を求人原稿へ書き写す前に、社員が実際に感じている価値を集めます。

できれば社長以外が聞き手となり、社員一人ひとりへ同じ質問をします。社長が直接聞くと、社員が気を遣い、本音を言いにくくなる場合があるためです。

質問は、次の項目に絞ると整理しやすくなります。

  • 入社前に、何を見て応募したのか
  • ほかの会社ではなく、この会社を選んだ理由は何か
  • 入社前の想像と違っていたことは何か
  • 今も続けている一番の理由は何か
  • この仕事ならではのおもしろさは何か
  • 不満や、改善してほしいことは何か
  • どのような人なら、この会社に合いそうか

きれいな回答を求める必要はありません。「家から近かった」「知人が働いていた」「想像より休みを相談しやすかった」といった言葉も重要です。

求人に使える強みは、会社が言いたいことではなく、社員が入社・定着を決めた具体的な事実の中にあります。

集めた言葉は、入社理由、定着理由、不満、仕事特有のおもしろさの4つに分けます。そのうえで、複数の社員から繰り返し出た内容を探します。

たとえば、次のように求人の方向性を分けられます。

  • 特殊な設備や現場に入れることがおもしろい人向け
  • 未経験から技術を覚えたい人向け
  • しっかり働いて収入を増やしたい人向け
  • 家庭と両立しながら働きたい人向け

一つの求人で全員に呼びかける必要はありません。働き方や求めるものが違うなら、求人の入り口も分けたほうが伝わりやすくなります。

相談企業でも、若手の未経験者に加え、30代後半から40代の女性を採用する案がありました。家庭を優先しながら週3〜4日から仕事を覚えたい人と、しっかり働いて収入を得たい人では、反応する言葉が異なります。

「どちらか一方に絞るのではなく、それぞれが入れる入り口を用意する」という考え方です。ただし、求人上で打ち出す前に、実際にその働き方を受け入れられるかを社内で確認する必要があります。

社員インタビューで出た不満も、そのまま魅力的な言葉へ言い換えてはいけません。改善できるものは先に直し、すぐに変えられないものは仕事の実態として正直に伝えます。

退職理由については、可能であれば退職者本人へ改めて確認します。難しければ、一緒に働いていた社員への聞き取りを行い、社長の認識と照らし合わせます。

確認したいのは、誰が悪かったかではありません。

  • 求人で伝えた内容と実際の仕事に差がなかったか
  • 入社時に期待していた働き方と違わなかったか
  • 教育や受け入れの途中でつまずかなかったか
  • そもそも自社に合う人を採用できていたか

退職理由の検証は、離職を責めるためではなく、求人メッセージと職場の実態を一致させるために行います。

最後に、社員の言葉を求人メッセージへ変換します。判断軸は、「広く好かれるか」ではなく「自社に合う人が、自分のための求人だと感じられるか」です。

応募数だけでなく、応募者が何に魅力を感じたか、面接時の認識にずれがないか、入社後に定着しているかまで見ます。少人数を着実に採用したい会社ほど、この確認が重要です。

まとめ

給与や待遇で大手と競うことが難しくても、中小建設会社に求人の打ち出しがないわけではありません。

仕事の特殊性、覚えられる技術、働き方、人間関係、続けやすさ。これらは、社長よりも現場の社員が具体的な言葉を持っていることがあります。

まず社員へ「なぜ入社し、なぜ今も続けているのか」を聞くことが、自社らしい求人づくりの出発点です。

同時に、不満や退職理由も確認します。良い面だけを飾るのではなく、仕事の実態と求人の表現をそろえるためです。

100人全員に好かれる求人を目指す必要はありません。自社に合う一人が「この仕事は自分に向いているかもしれない」と感じられる言葉のほうが、採用後のミスマッチも抑えやすくなります。

自社に合う求人の打ち出し方を整理したい方へ

「社員に何を聞けばいいのか」「うちの仕事のどこが魅力なのか、自分たちでは分からない」という段階でも、採用課題は整理できます。

ネクスゲートでは、中小・専門工事会社の採用だけを切り離さず、現場の受け入れ体制や教育、組織づくりまで含めて、持続的な人材確保を支援しています。

求人媒体へ出稿する前に、誰を採りたいのか、社員が感じている魅力は何か、退職理由と求人内容にずれがないかを一緒に整理します。

無理にサービスをおすすめすることはありません。「うちの場合は何から考えればよいか」を確認する場として、気軽にお声がけください。

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