国土交通省と気象庁は、令和8年8月13日、千葉県の複数市に警戒レベル5相当の大雨特別警報を発表しました。これまでの大雨により、土砂災害や河川の増水・氾濫の危険性が高まっているとされています。建設会社にとっては、現場作業の継続可否だけでなく、従業員・協力会社・車両・資機材の安全確保を最優先に判断すべき局面です。
発表内容 | 千葉県にレベル5大雨特別警報を発表 |
発表日時 | 令和8年8月13日 20時30分発表資料 |
対象地域 | 千葉市、市川市、船橋市、松戸市、佐倉市、習志野市、柏市、市原市、八千代市、我孫子市、鎌ケ谷市、四街道市、印西市、白井市 |
状況 | これまでに経験したことのないような大雨。災害がすでに発生している可能性が極めて高い状況 |
取るべき行動 | 命の危険が迫っているため、直ちに身の安全を確保 |
主な確認情報 | 市町村の避難情報、気象庁「キキクル」、国土交通省「川の防災情報」、道路情報 |
1週間で 15件の相談 がありました
- 8月24日総合建築京都府高卒採用の相談
- 8月24日電気設備工事会社岐阜県人材育成の相談
- 8月24日塗装工事会社福岡県人材確保の相談
- 8月24日空調設備工事会社兵庫県利益率向上の相談
- 8月23日外構工事会社栃木県人材育成の相談
- 8月22日解体工事会社山形県原価管理の相談
- 8月22日防水工事会社沖縄県人材育成の相談
- 8月22日総合土木神奈川県利益率向上の相談
- 8月21日リフォーム会社熊本県利益率向上の相談
- 8月21日プラント工事会社群馬県人材育成の相談
- 8月21日空調設備工事会社神奈川県案件獲得の相談
- 8月21日工務店山口県高卒採用の相談
- 8月19日塗装工事会社兵庫県人材確保の相談
- 8月19日プラント工事会社千葉県協力会社探しの相談
- 8月19日解体工事会社福岡県業務効率化システムの相談
- 8月18日総合土木愛知県業務効率化システムの相談
- 8月18日電気設備工事会社京都府原価管理の相談
- 8月18日工務店東京都業務効率化システムの相談
- 8月17日塗装工事会社岐阜県利益率向上の相談
- 8月17日電気設備工事会社神奈川県人材育成の相談
- 8月17日外構工事会社埼玉県業務効率化システムの相談
- 8月17日総合建築大阪府案件獲得の相談
- 8月16日内装工事会社京都府案件獲得の相談
- 8月15日リフォーム会社熊本県高卒採用の相談
- 8月15日工務店宮城県案件獲得の相談
- 8月15日リフォーム会社群馬県協力会社探しの相談
- 8月14日電気設備工事会社愛媛県業務効率化システムの相談
- 8月13日防水工事会社三重県協力会社探しの相談
- 8月12日総合土木広島県人材育成の相談
- 8月12日プラント工事会社大阪府協力会社探しの相談
建設会社にとって、これは「現場判断」ではなく「安全確保の判断」です
今回の発表では、警戒レベル5相当として、命の危険が迫っているため直ちに身の安全を確保する段階であることが示されています。
建設業では、どうしても「今日の作業をどこまで進めるか」「養生だけでも確認できないか」「資機材を移動できないか」という判断が頭に浮かびます。しかし、レベル5の局面では、現場の進捗よりも、まず人を危険な場所に向かわせないことが最優先です。
特に、河川沿い、低地、アンダーパス周辺、土砂災害警戒区域、浸水想定区域に近い現場では、現場確認そのものが危険になる場合があります。発表資料でも、指定された避難場所への避難がかえって危険な場合には、少しでも浸水しにくい高い場所に移動するなど、身の安全を確保する必要があるとされています。
中小建設会社としては、まず次の確認が必要です。
- 対象市町村に現場・事務所・資材置場・従業員宅が含まれていないか
- 協力会社の作業員が危険区域に残っていないか
- 夜間の移動指示を出していないか
- 現場確認を理由に社員を外出させていないか
- 市町村の避難情報に従った行動が取れているか
この段階では、会社として「行ける人が見に行く」ではなく、行かせない判断を明確にすることが重要です。
河川・浸水リスクは、雨が弱まっても続きます
発表資料では、氾濫危険水位を超過している河川として、次の河川が示されています。
河川 | 所在・関係地域 |
|---|---|
利根川水系坂川 | 千葉県松戸市 |
利根川水系新坂川 | 千葉県松戸市 |
利根川水系国分川 | 千葉県市川市 |
利根川水系手賀沼 | 千葉県柏市 |
海老川水系海老川 | 千葉県船橋市 |
都川水系葭川 | 千葉県千葉市 |
ここで注意したいのは、雨が弱まったことと、安全になったことは同じではないという点です。
資料では、河川の水位が上昇すると河川へ排水しにくくなり、浸水が発生する可能性があること、また雨が弱まっても流域に降った雨の影響で河川水位の上昇が続く場合があることが示されています。
建設会社の実務でいえば、次のような判断に直結します。
- 翌朝の現場再開を、天気だけで判断しない
- 資材置場や仮設ヤードの冠水リスクを確認する
- 河川・水路・側溝付近の現場確認は慎重にする
- 土砂・法面・掘削箇所の安全確認前に作業を再開しない
- 通勤ルートや搬入ルートの冠水・通行止めを確認する
特に中小河川は、資料でも示されているとおり、大雨が降ると短時間で急激に水位が上昇しやすいとされています。現場周辺に大きな川がない場合でも、中小河川や排水路、低地の冠水を軽く見ないことが大切です。
道路通行止め・冠水は、現場だけでなく出勤判断にも影響します
発表資料では、大雨や台風時には、土砂崩れ・落石のおそれがある箇所で事前通行規制が行われること、アンダーパス構造の箇所や低い土地では道路が冠水し通行できない可能性があることも示されています。
建設業では、車両移動が多く、朝の集合場所、資材搬入、重機回送、職長の巡回などが日常的に発生します。そのため、災害時には現場そのものが無事でも、移動経路が危険になることがあります。
確認すべき情報は、主に次のものです。
- 国土交通省「川の防災情報」
- 気象庁「キキクル」
- 道路情報提供システム
- 高速道路会社・地方整備局・日本道路交通情報センター等の道路情報
- 市町村が発令する避難情報
経営者・管理部門としては、現場ごとの判断に任せきるのではなく、会社として出勤見合わせ、集合時間変更、現場閉所、車両移動禁止などの基準を共有することが望ましいです。
再開判断では「現場が見えるか」より「安全を確認できるか」を基準にする
大雨後の建設現場では、見た目だけでは危険が分かりにくい箇所があります。発表資料でも、土砂災害は発生を確認してから避難することはできないこと、雨が弱まったりやんだりしても地盤が緩んだ状態が続き土砂災害が発生することがあるとされています。
そのため、再開判断では、作業を始められるかではなく、安全を確認できたかを基準に置くべきです。
特に確認したい項目は次の通りです。
- 掘削箇所、法面、仮設足場、仮囲い、資材置場に異常がないか
- 電動工具、分電盤、仮設電気設備が浸水・漏電リスクを抱えていないか
- 重機・車両の移動経路に冠水、陥没、土砂流入がないか
- 周辺道路や搬入ルートが通行可能か
- 協力会社を含め、作業員の通勤経路に危険がないか
ここで大切なのは、再開を急ぐことではありません。安全確認の手順をそろえ、現場ごとの判断のばらつきを減らすことです。災害対応では、個々の職長や担当者の経験に頼るほど、判断が属人化しやすくなります。
今回を機に、会社の災害時ルールを見直しておきたい
今回のような大雨特別警報は、対象地域の会社にとっては即時対応の問題です。同時に、他地域の会社にとっても、災害時の社内ルールを見直すきっかけになります。
中小建設会社で整理しておきたいのは、難しい防災マニュアルではなく、まずは次のような実務のルールです。
- 警戒レベルごとの現場対応基準
- 誰が現場閉所を判断するか
- 従業員・協力会社への連絡手段
- 資材置場・車両・重機の事前移動ルール
- 翌日の出勤・現場再開の判断基準
- 発注者・元請・協力会社への連絡テンプレート
災害時は、情報が多く、判断の時間は短くなります。だからこそ、平時に「迷ったときは人命優先で止める」ことを会社の基準として明文化しておくことが、結果的に現場を守ります。
自社の災害対応を、現場任せにしないために
大雨や台風への対応は、安全管理だけでなく、労務、原価、工程、協力会社対応、発注者対応までつながる経営課題です。「うちの場合、どの警戒レベルで現場を止めるべきか」「再開判断を誰がどう行うべきか」「従業員や協力会社への連絡体制をどう整えるか」は、会社ごとに整理が必要です。
ネクスゲートでは、建設企業の持続的成長を支援する立場から、現場・採用・組織・原価・デジタル活用まで横断して、中小・専門工事会社の経営課題の整理と実行を支援しています。災害対応についても、単なるマニュアル作成ではなく、実際の現場運営に合う形で考えることが大切です。
「何から整理すべきかわからない」「現場ごとに判断がばらついている」という段階でも大丈夫です。無理な営業はいたしませんので、まずは自社の場合の考え方を整理する場としてご活用ください。

































