国土交通省は、Project PLATEAUにおける3D都市モデルの整備・活用・オープンデータ化について、2027年度に向けた第1回情報提供依頼(RFI#1)を開始しました。募集期間は令和8年7月31日から8月25日までです。

今回のRFIは、すぐに業務を発注する手続きではありません。国土交通省が2027年度以降の事業や調査・研究テーマを検討するために、民間事業者、大学、研究機関、団体などからアイデアや技術・サービス情報を集めるものです。

発表主体

国土交通省 都市局 国際・デジタル政策課

対象事業

Project PLATEAUの3D都市モデル整備・活用・オープンデータ化

手続き

2027年度向け 情報提供依頼(RFI#1)

募集期間

令和8年7月31日(金)から令和8年8月25日(火)まで

情報提供主体

民間事業者、大学、研究機関、団体等

主な募集テーマ

標準データ仕様、データ整備効率化、新技術実装、まちづくり活用、人材育成、産学官連携、データ利用環境、国際展開

説明会

令和8年8月6日、8月7日にオンライン開催

応募ページ

https://www.mlit.go.jp/toshi/daisei/plateau_rfi2027_01.html

1週間で 16件の相談 がありました

  • 8月1日空調設備工事会社福岡県人材確保の相談
  • 8月1日工務店京都府業務効率化システムの相談
  • 8月1日塗装工事会社埼玉県業務効率化システムの相談
  • 8月1日総合土木静岡県人材確保の相談
  • 7月31日内装工事会社兵庫県業務効率化システムの相談
  • 7月31日電気設備工事会社静岡県原価管理の相談
  • 7月31日防水工事会社福島県協力会社探しの相談
  • 7月30日造園会社島根県案件獲得の相談
  • 7月29日解体工事会社山口県人材育成の相談
  • 7月29日電気設備工事会社大阪府案件獲得の相談
  • 7月29日空調設備工事会社北海道人材育成の相談
  • 7月28日総合建築北海道高卒採用の相談
  • 7月28日工務店神奈川県業務効率化システムの相談
  • 7月27日総合土木千葉県利益率向上の相談
  • 7月26日塗装工事会社神奈川県案件獲得の相談
  • 7月26日工務店兵庫県案件獲得の相談
  • 7月25日解体工事会社東京都業務効率化システムの相談
  • 7月25日総合建築茨城県高卒採用の相談
  • 7月25日内装工事会社東京都利益率向上の相談
  • 7月24日造園会社岐阜県案件獲得の相談
  • 7月24日空調設備工事会社愛知県案件獲得の相談
  • 7月24日防水工事会社兵庫県高卒採用の相談
  • 7月24日塗装工事会社愛知県案件獲得の相談
  • 7月23日電気設備工事会社愛知県高卒採用の相談
  • 7月23日工務店埼玉県人材育成の相談
  • 7月23日防水工事会社和歌山県人材育成の相談
  • 7月23日配管工事会社愛知県業務効率化システムの相談
  • 7月20日外構工事会社山口県協力会社探しの相談
  • 7月20日電気設備工事会社群馬県高卒採用の相談
  • 7月20日総合建築千葉県利益率向上の相談
建設業界のプロ人材による360度経営支援 資料ダウンロード

建設業に関係が深いのは「都市デジタルツインが実装段階に入る」ことです

Project PLATEAUは、3D都市モデルを整備し、まちづくり、防災、モビリティ、環境、観光などに活用する国土交通省のプロジェクトです。

国土交通省の資料によると、2025年度末時点で329都市に3D都市モデルが整備され、ユースケース開発は約100件に達しています

ここまで来ると、単なる実証では終わりません。

今後の焦点は、自治体や民間企業の通常業務にどう組み込むかです。資料でも、今後の重要項目として次の3つが示されています。

  • データ整備・更新の効率化
  • サービス実装の更なる推進
  • 国外への都市デジタルツイン展開

中小建設業にとって大事なのは、これが「IT企業だけの話」ではないことです。

3D都市モデルは、都市計画、再開発、防災、景観、地下埋設物、公共施設、河川、盛土、点検、施工協議といった、建設業の現場に近い領域に広がっています。

地域の構造物、道路、河川、上下水道、造成、建物、維持管理を知っている会社ほど、PLATEAUの実装フェーズで価値を出せる可能性があります。

今回のRFIで建設業が特に見るべき募集テーマ

今回のRFIでは、AからHまで8つのテーマが示されています。

建設業に近い会社が特に見たいのは、次の領域です。

B. データ整備手法の効率化

3D都市モデルの整備・更新コストを下げるため、AI、衛星画像、スマートフォン画像、航空測量成果などを使った自動生成・更新手法が募集されています。

これは、測量、点群処理、GIS、ドローン、写真測量、BIM/CIMに関わる会社にとって重要です。

「測る」「記録する」「更新する」仕事が、都市データの更新業務として再定義されていく流れと見てよいです。

C. 新技術の実装

AI、シミュレーション、XR、センサー、BIM/CIMなどを活用したサービス・ソリューションが対象です。

建設会社にとっては、単にモデルを作るだけではなく、施工前の説明、災害リスクの確認、維持管理の可視化、関係者協議の効率化などに展開できます。

BIM/CIMを社内だけで使う時代から、自治体・住民・発注者との共通基盤として使う時代に近づいています。

D. まちづくりでの活用定着

都市計画、再開発、防災、環境、公共交通、中心市街地活性化などで、3D都市モデルを継続的な業務プロセスに組み込む企画が対象です。

地域密着の建設会社にとっては、ここが大きいです。

地域の道路事情、浸水しやすい場所、老朽化した施設、住民説明で毎回つまずく論点。こうした現場知は、デジタルモデルだけでは補えません。

地域の実情を知る建設会社が、自治体やIT企業と組むことで、机上のDXを実務に落とす役割を担える可能性があります。

F. 産学官連携体制の構築

自治体ニーズと企業・研究機関の技術シーズをつなぐ体制づくりも募集対象です。

中小企業が単独で大きな提案を出すのは難しい場合があります。ですが、地元自治体、大学、測量会社、建設コンサル、IT企業と組むことで、提案の現実味は増します。

RFIは受注そのものではありませんが、将来の公募や共同プロジェクトに向けて、自社の存在を関係者に伝える入口になり得ます。

G. データ利用環境の向上

ツール、API、ビューア、データ変換、ノンエンジニア向け利用支援機能なども対象です。

現場に近い会社ほど、「高機能だが使いにくい」ツールの課題をよく知っています。

図面、写真、Excel、PDF、点群、BIM/CIM、出来形、台帳。これらがバラバラで動いている現場は少なくありません。

現場で使える形に翻訳することも、立派なDXの価値です。

RFIは「補助金申請」ではなく「来年度テーマづくりへの情報提供」です

ここは誤解しない方がよいです。

今回のRFIは、補助金や業務委託の公募そのものではありません。

資料では、提出された情報は国土交通省都市局が2027年度以降の事業や調査・研究テーマを検討するための参考資料として活用するとされています。

また、RFIで情報提供されたものが事業テーマとして取り上げられる場合でも、あらためて業務等の公募等を行う予定とされています。さらに、RFIで情報提供した者が必ず採択されるものではありません

つまり、今回の位置づけはこうです。

  • いま:国が広く技術・アイデア・事業モデルを集める
  • 次:必要に応じてRFI#2やヒアリング等が行われる可能性がある
  • その後:2027年度の企画競争提案などの手続きにつながる可能性がある

すぐに売上が立つ話ではなく、次の市場形成に早めに参加する話です。

中小建設業は「自社単独で3D都市モデルを作れるか」だけで考えなくてよいです

このニュースを見たとき、「うちはIT会社ではないから関係ない」と感じる会社もあると思います。

しかし、そう切り捨てるのは少し早いです。

PLATEAUが目指しているのは、都市デジタルツインを実際のまちづくりや行政業務に組み込むことです。そこでは、データを作る人だけでなく、使う人、更新する人、現場で検証する人が必要になります。

建設業が関われる余地は、たとえば次のような領域です。

  • 道路、河川、公共施設、地下埋設物などの維持管理データとの連携
  • 災害リスクや避難経路の可視化に向けた地域情報の提供
  • 再開発、区画整理、景観計画における合意形成支援
  • BIM/CIM、点群、写真、施工記録を都市データに接続する仕組みづくり
  • 自治体や住民に説明しやすい3D可視化ツールの現場利用
  • 施工・点検・協議の効率化につながるユースケースづくり

特に地方では、自治体の担当者だけでデジタルツインを継続運用するのは簡単ではありません。

地域の建設会社が、データと現場をつなぐ役割を担う余地があります。

経営者が今確認しておきたい3つのこと

今回のRFIに応募するかどうかは、会社ごとの判断です。

ただし、応募しない会社でも、次の3つは確認しておく価値があります。

1. 自社に「都市データ化できる現場知」があるか

例えば、災害時に水が集まりやすい道路、補修頻度の高い箇所、図面と現況がずれている施設、住民説明で毎回論点になる場所。

こうした情報は、都市デジタルツインの活用テーマになり得ます。

現場で当たり前に持っている知見が、デジタル化の時代には提案材料になります。

2. BIM/CIM・点群・写真測量を誰と組めるか

自社に専門人材がいなくても、地域の測量会社、設計事務所、建設コンサル、ITベンダーと組める可能性があります。

単独で完結しようとすると重くなります。

中小企業ほど、最初から連携前提で考えた方が現実的です。

3. 地元自治体の課題と接点があるか

PLATEAUの活用領域は、自治体業務と深く関係します。

立地適正化計画、防災計画、景観、道路管理、公共施設管理、河川、地下埋設物、開発許可。自社の仕事がどの行政課題とつながっているかを整理しておくと、次の提案の種になります。

「何を作れるか」より先に、「自治体のどの困りごとを減らせるか」から考える方が、提案は強くなります。

今回の期限と手続き

今回のRFI#1の募集期間は、令和8年7月31日(金)から令和8年8月25日(火)までです。

応募書類は、応募様式に必要事項を記入し、電子メールで提出する形式です。資料全体の容量は10MBを超えないようにする必要があります。

説明会はオンラインで開催されます。

  • 第1回:令和8年8月6日(木)13:00〜13:30
  • 第2回:令和8年8月7日(金)12:00〜12:30
  • 参加申込期限:令和8年8月5日(水)15時まで

応募を検討する会社は、まず説明会と応募ページを確認するのがよいです。

これは「DXに強い会社だけのニュース」ではありません

建設業のDXは、社内の書類を電子化するだけでは終わりません。

これからは、現場で発生する情報が、自治体の都市政策、防災、維持管理、住民説明、民間サービスとつながっていきます。

Project PLATEAUのRFIは、その流れをかなりはっきり示しています。

大きな見方をすれば、建設業の役割は「構造物をつくる会社」から、地域の空間情報を扱い、まちの更新を支える会社へ広がっていきます。

すぐに全社で取り組む必要はありません。

ただ、経営者としては、自社の技術、現場知、地域接点が、3D都市モデルや自治体DXとどう接続できるかを一度棚卸ししておきたいところです。

このテーマは、数年後の公共領域・維持管理・まちづくりの仕事の取り方に影響してくる可能性があります。

自社にとってのPLATEAU活用を整理するなら

PLATEAUや都市デジタルツインは、言葉だけを見ると大きく感じます。ですが、入口は意外と身近です。

「自社の施工記録や点検情報は、地域の維持管理にどう活かせるか」 「自治体との会話で、3D化すると伝わりやすい課題は何か」 「BIM/CIMや点群を、社内だけでなく外部提案に使えるか」

こうした整理から始めるだけでも、次の打ち手は見えやすくなります。

ネクスゲートでは、中小・専門工事会社の経営課題を、現場、採用、組織、原価、デジタル活用まで横断して整理し、実行まで支援しています。PLATEAUのような行政DXの流れについても、「うちの場合はどう考えるべきか」「何から整理すべきかわからない」という段階から壁打ちできます。

ものづくりに集中できる建設業界へ向けて、無理な営業はいたしませんので、必要な整理先として使ってください。

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