スカニアジャパン株式会社は、令和8年7月30日、国土交通大臣に対して「スカニア(LPGRSシリーズトラック)」のリコールを届け出ました。対象車両に該当するかどうかは、販売店または届出者への確認、またはメーカー等のホームページ検索画面で確認できます。
届出者 | スカニアジャパン株式会社 |
届出日 | 令和8年7月30日 |
対象車両 | スカニア(LPGRSシリーズトラック) |
不具合箇所 | 側面方向指示器の電源回路 |
不具合の内容 | 架装作業時の配索指示が不適切で、方向指示器不点灯時の運転者への警報機能が正常に作動しないおそれ |
改善内容 | 側面方向指示器用の回路を、架装セントラルエレクトリックユニットを経由する配索に修正 |
確認先 | 販売店、届出者、メーカー等ホームページの検索画面 |
1週間で 16件の相談 がありました
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今回のポイントは「架装部分の配線」です
今回の不具合は、側面方向指示器そのものだけの話ではありません。
国土交通省の資料では、側面方向指示器の電源回路について、架装作業時の配索指示が不適切だったとされています。
その結果、側面方向指示器の回路が本来経由すべき「架装セントラルエレクトリックユニット」を通らず、架装コンソールから直接接続されていました。
これにより、車両前方または後方の方向指示器が不点灯となった際、運転者への警報機能が正常に作動しないおそれがあります。資料では、保安基準に適合しないとされています。
建設業の車両は、購入して終わりではありません。現場用途に合わせて架装し、長く使います。だからこそ、車両本体と架装部分の境目にある電気配線・警報・保安機能は、見落としやすい管理ポイントになります。
該当車両を保有している会社は、まず車台番号ベースで確認を
今回の発表では、対象車両に該当するかどうかについて、販売店または届出者へ問い合わせること、またメーカー等ホームページの検索画面でも確認できることが案内されています。
中小建設企業で確認したいのは、次の3点です。
- 自社にスカニアLPGRSシリーズトラックがあるか
- 対象車両に該当するかを、販売店・届出者・メーカー検索で確認したか
- 改善措置を受ける予定日、または完了日を車両台帳に残したか
特に複数拠点で車両を使っている会社では、「本社では把握しているが、現場側では知らない」ということが起きがちです。
リコール対応は、整備担当者だけの仕事に見えます。ですが実際には、配車、現場工程、安全管理にも関わります。誰が確認し、誰が予約し、誰が完了を記録するかまで決めておくと、対応漏れを防ぎやすくなります。
「方向指示器の警報機能」は小さな話に見えて、現場移動では大事です
今回の不具合は、方向指示器が不点灯になった際の警報機能に関するものです。
つまり、通常の走行時にすぐ異常を感じるタイプの不具合とは限りません。問題は、運転者が不点灯に気づきにくくなる可能性があることです。
建設業の車両は、資材置場、現場、処分場、取引先、狭い道路などを日々移動します。周囲への合図は、事故防止の基本です。
今回のようなリコール情報は、「該当するかどうか」だけでなく、日常点検で灯火類をどう確認しているかを見直すきっかけにもなります。
朝の点検で、方向指示器、制動灯、後退灯、警告灯を確認しているか。点検記録は残っているか。異常があったとき、誰に報告するか。
ここまで整っている会社は、車両トラブルが起きたときも対応が速くなります。
架装付き車両は「メーカー任せ」だけでは管理しきれない時代です
今回の資料には、改善内容として、全車両について側面方向指示器用の回路を架装セントラルエレクトリックユニットを経由する配索に修正すると記載されています。
ここから読み取れる実務上の示唆は明確です。
架装付き車両は、車両本体・架装・電気配線・保安基準が一体で管理される必要があるということです。
建設業では、車両を用途に合わせて使い込んでいきます。修理、追加装備、電装品の取付け、配線の変更。現場の使いやすさを高めるための工夫もあります。
ただし、電気系統や保安機能に関わる部分は、便利さだけで判断できません。「誰が作業したか」「どの図面・指示に基づいたか」「完了後に保安機能を確認したか」を残すことが重要です。
今回のリコールは、該当車両を持つ会社にとっては直接対応が必要な情報です。該当しない会社にとっても、架装付き車両の管理を見直す材料になります。
車両管理を会社の仕組みにしておく
リコール情報は、発表されたときに一度確認して終わりになりがちです。
しかし本来は、車両台帳、整備記録、日常点検、安全教育とつながっています。
今回のような情報を受けたときは、次のように整理しておくと実務に落とし込みやすくなります。
- 車両台帳にメーカー・車種・型式・車台番号を整理する
- リコール確認日、対象有無、対応状況を記録する
- 改善措置が必要な場合は、現場工程と配車に影響がないよう調整する
- 灯火類・警報機能の日常点検を安全管理の中に組み込む
- 架装や電装品の追加・変更履歴を残す
大きな仕組みを一気につくる必要はありません。まずは、保有車両ごとに「確認できる状態」にしておくことです。
車両管理は、現場を止めないための経営管理です。 安全のためであり、信用のためであり、予定通り仕事を進めるための土台でもあります。
自社の車両管理を一度整理してみる
今回のリコールをきっかけに、「うちの車両台帳は最新か」「リコール確認の担当は決まっているか」「架装や電装品の履歴は追えるか」を見直してみる価値があります。
ネクスゲートでは、中小・専門工事会社の経営課題を、現場、採用、組織、原価、デジタル活用まで横断して整理し、実行まで支援しています。車両管理や安全管理も、現場任せにせず、会社の仕組みにしていくことで、ものづくりに集中できる環境に近づきます。
「自社の場合は、どこから整理すればよいか」「車両台帳や点検記録をどう運用すればよいか」という段階でも大丈夫です。無理な営業はいたしませんので、状況整理の壁打ち先として必要なときにご活用ください。


























