国土交通省と気象庁は、令和8年7月30日、「令和8年熊本地震」に伴う土砂災害に関する警報等の発表基準の暫定運用について、第2報を公表しました。新たに判明した震度データを踏まえ、熊本県甲佐町の暫定基準を、通常基準の7割から8割へ変更します。嘉島町については変更ありません。

発表日

令和8年7月30日

発表主体

国土交通省 水管理・国土保全局砂防部/気象庁 大気海洋部

対象となる災害

「令和8年熊本地震」に伴う土砂災害

今回の変更点

熊本県甲佐町の暫定基準を通常基準の7割から8割へ変更

嘉島町の扱い

暫定基準の変更なし

今後の扱い

地震後の降雨と土砂災害の関係を調査し、必要に応じて暫定基準を変更

1週間で 12件の相談 がありました

  • 7月30日造園会社島根県案件獲得の相談
  • 7月29日解体工事会社山口県人材育成の相談
  • 7月29日電気設備工事会社大阪府案件獲得の相談
  • 7月29日空調設備工事会社北海道人材育成の相談
  • 7月28日総合建築北海道高卒採用の相談
  • 7月28日工務店神奈川県業務効率化システムの相談
  • 7月27日総合土木千葉県利益率向上の相談
  • 7月26日塗装工事会社神奈川県案件獲得の相談
  • 7月26日工務店兵庫県案件獲得の相談
  • 7月25日解体工事会社東京都業務効率化システムの相談
  • 7月25日総合建築茨城県高卒採用の相談
  • 7月25日内装工事会社東京都利益率向上の相談
  • 7月24日造園会社岐阜県案件獲得の相談
  • 7月24日空調設備工事会社愛知県案件獲得の相談
  • 7月24日防水工事会社兵庫県高卒採用の相談
  • 7月24日塗装工事会社愛知県案件獲得の相談
  • 7月23日電気設備工事会社愛知県高卒採用の相談
  • 7月23日工務店埼玉県人材育成の相談
  • 7月23日防水工事会社和歌山県人材育成の相談
  • 7月23日配管工事会社愛知県業務効率化システムの相談
  • 7月20日外構工事会社山口県協力会社探しの相談
  • 7月20日電気設備工事会社群馬県高卒採用の相談
  • 7月20日総合建築千葉県利益率向上の相談
  • 7月19日解体工事会社栃木県案件獲得の相談
  • 7月18日空調設備工事会社福井県高卒採用の相談
  • 7月18日リフォーム会社大阪府業務効率化システムの相談
  • 7月18日内装工事会社東京都案件獲得の相談
  • 7月18日リフォーム会社千葉県人材育成の相談
  • 7月17日塗装工事会社栃木県協力会社探しの相談
  • 7月17日リフォーム会社岩手県人材確保の相談
建設業界のプロ人材による360度経営支援 資料ダウンロード

今回の発表で押さえるべきポイント

今回の発表は、建設業向けの制度改正ではありません。ただし、対象地域で工事、調査、点検、災害復旧、資材搬入などを行う会社にとっては、現場の安全判断に直結する情報です。

地震後は、斜面や地盤の状態が通常時と変わっている可能性があります。そのため、土砂災害に関する警報等の発表基準について、通常より低い水準の暫定基準が設けられています。

今回、甲佐町では当初、推計震度分布に基づき通常基準の7割とされていましたが、新たに判明した震度データに基づき、通常基準の8割へ変更されました。

ここで大切なのは、8割になったから安全側の確認が不要になる、という話ではないことです。あくまで、通常基準とは異なる暫定運用が続いているという点を見ておく必要があります。

暫定基準の対象市町村

今回公表された暫定基準の対象は以下のとおりです。

対象県

通常基準に対する暫定基準の割合

対象市町村

熊本県

7割

宇城市、氷川町、熊本市、八代市西部、宇土市、美里町、益城町、合志市、大津町、西原村、御船町、上天草市、芦北町、嘉島町

熊本県

8割

八代市東部、山鹿市、菊池市、菊陽町、水俣市、天草市、津奈木町、甲佐町

長崎県

8割

南島原市

鹿児島県

8割

薩摩川内市、さつま町、長島町

対象市町村で工事を行っている会社は、自社の現場が7割地域なのか、8割地域なのかを確認しておきたいところです。

中小建設業が見るべきなのは「基準の数字」よりも「現場判断の前提」

今回のニュースで実務上重要なのは、甲佐町が7割から8割に変わったという一点だけではありません。

むしろ見るべきなのは、地震後の地域では、雨に対する判断基準が通常時と変わり得るという前提です。

建設会社の現場判断では、天気予報、警報・注意報、発注者や元請からの指示、現場代理人・職長の判断など、複数の情報を組み合わせます。そこに、今回のような暫定基準の運用が入ると、警報等の発表タイミングが通常時と異なる可能性があります。

そのため、対象地域の会社は、少なくとも次の3点を確認しておくとよいです。

  • 作業中止・待機・再開の社内基準が、警報等の発表とどう連動しているか
  • 山間部、法面、河川沿い、造成地など、土砂災害リスクのある現場を把握できているか
  • 元請、発注者、協力会社、現場責任者への連絡経路が明確か

特に中小建設業では、判断が社長や一部の責任者に集中しがちです。災害時や大雨時には、連絡が遅れるほど現場判断が難しくなります。「誰が、何を見て、誰に連絡し、どの時点で止めるか」を簡単にでも決めておくことが、実務上は大きな意味を持ちます。

甲佐町の変更は「情報が更新される前提」で見る

今回、甲佐町の暫定基準が変更された理由は、新たに震度データの内容が判明したためです。

国土交通省と気象庁は、今後も地震後の降雨と土砂災害の関係を調査し、必要に応じて暫定基準を変更するとしています。

つまり、対象地域の建設会社にとっては、一度確認して終わりではなく、基準が更新される可能性を前提にすることが重要です。

災害後の現場では、道路状況、地盤状況、発注者指示、気象情報が日々変わります。今回のような暫定基準も、その変化の一部です。現場が動いている会社ほど、最新情報を確認する習慣を持っておく必要があります。

まず確認したい社内のチェック項目

対象地域で事業を行う会社は、次のような確認から始めると実務に落とし込みやすくなります。

  1. 現在稼働中の現場が対象市町村に含まれているか確認する
  2. 土砂災害警戒区域、法面、山側の現場、河川沿いの現場を洗い出す
  3. 警報等が出た場合の作業中止・待機・巡回の判断者を決める
  4. 協力会社や一人親方への連絡方法を確認する
  5. 発注者・元請との間で、荒天時の判断手順を共有する

大きな仕組みをつくる必要はありません。まずは、現場ごとに「雨が強くなったとき、誰が止める判断をするのか」を曖昧にしないことが出発点です。

災害情報を経営管理に組み込む時期に来ています

今回の発表は、単なる気象・防災情報に見えるかもしれません。しかし、建設業の経営から見ると、災害情報は安全管理だけでなく、工程管理、原価管理、人員配置、協力会社管理にもつながります。

現場を止める判断が遅れれば安全リスクが高まります。一方で、止める判断や再開判断が属人的すぎると、工程や採算の見通しも立てにくくなります。

これからの中小建設業では、気象・災害情報を「現場任せ」にせず、会社としての判断基準に組み込むことがますます重要になります。

特に、災害復旧やインフラ維持に関わる会社ほど、地域を支える役割が大きくなります。その役割を果たし続けるためにも、安全に止める力と、落ち着いて再開する力を会社の仕組みにしておきたいところです。

自社の現場判断を整理するきっかけに

今回のような暫定基準の変更は、自社の安全管理や連絡体制を見直すよい機会になります。

「対象地域に現場があるが、社内ルールにどう反映すればよいか」「作業中止の判断が現場任せになっている」「協力会社まで含めた連絡体制を整理したい」といった段階でも、まずは状況を棚卸しすることが大切です。

ネクスゲートでは、中小・専門工事会社の経営課題を、現場・採用・組織・原価・デジタル活用まで横断して整理し、実行まで支援しています。災害時の現場判断や安全管理も、工程・人員・原価と切り離さずに考えることで、会社として運用しやすい形にできます。

無理な営業はいたしませんので、「うちの場合は何から整理すべきか」という段階でも、必要に応じてご相談ください。 お問い合わせはこちら