国土交通省は、令和8年8月4日、「下水道法等の一部を改正する法律の一部の施行期日を定める政令」などが閣議決定されたと発表しました。

今回のポイントは、災害時に、都道府県が市町村に代わって公共下水道の復旧工事を行える制度が、令和8年8月17日から施行されることです。

閣議決定された政令

「下水道法等の一部を改正する法律の一部の施行期日を定める政令」等

主な内容

都道府県による公共下水道の災害復旧工事の代行制度

公布日

令和8年8月7日(金)

施行日

令和8年8月17日(月)

対象となる場面

災害発生時の公共下水道の復旧工事

実務上の見どころ

市町村の要請等により、都道府県が復旧工事を代行できるようになる点

災害復旧の現場では、判断も、調整も、工事も、時間との勝負になります。

「どこが発注するのか」 「誰と協議するのか」 「道路や他の工作物との調整は誰が進めるのか」

こうした部分が整理されることで、復旧のスピードを上げる狙いがあります。

中小建設業にとっては、すぐに日常業務が大きく変わる話ではないかもしれません。ですが、災害復旧工事に関わる会社、公共下水道・管路・土木工事を担う会社にとっては、発注者側の動き方を見ておきたい制度改正です。

1週間で 16件の相談 がありました

  • 8月4日プラント工事会社埼玉県利益率向上の相談
  • 8月4日防水工事会社京都府原価管理の相談
  • 8月4日造園会社群馬県原価管理の相談
  • 8月3日総合土木愛知県案件獲得の相談
  • 8月2日解体工事会社神奈川県利益率向上の相談
  • 8月2日内装工事会社大阪府案件獲得の相談
  • 8月2日空調設備工事会社秋田県協力会社探しの相談
  • 8月2日総合建築群馬県案件獲得の相談
  • 8月1日空調設備工事会社福岡県人材確保の相談
  • 8月1日工務店京都府業務効率化システムの相談
  • 8月1日塗装工事会社埼玉県業務効率化システムの相談
  • 8月1日総合土木静岡県人材確保の相談
  • 7月31日内装工事会社兵庫県業務効率化システムの相談
  • 7月31日電気設備工事会社静岡県原価管理の相談
  • 7月31日防水工事会社福島県協力会社探しの相談
  • 7月30日造園会社島根県案件獲得の相談
  • 7月29日解体工事会社山口県人材育成の相談
  • 7月29日電気設備工事会社大阪府案件獲得の相談
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  • 7月28日総合建築北海道高卒採用の相談
  • 7月28日工務店神奈川県業務効率化システムの相談
  • 7月27日総合土木千葉県利益率向上の相談
  • 7月26日塗装工事会社神奈川県案件獲得の相談
  • 7月26日工務店兵庫県案件獲得の相談
  • 7月25日解体工事会社東京都業務効率化システムの相談
  • 7月25日総合建築茨城県高卒採用の相談
  • 7月25日内装工事会社東京都利益率向上の相談
  • 7月24日造園会社岐阜県案件獲得の相談
  • 7月24日空調設備工事会社愛知県案件獲得の相談
  • 7月24日防水工事会社兵庫県高卒採用の相談
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何が変わるのか

今回施行されるのは、改正下水道法のうち、都道府県による公共下水道の復旧工事の代行制度に関する部分です。

改正法では、災害が発生した場合に、一定の条件のもとで、流域下水道管理者である都道府県が、市町村の管理する公共下水道について、復旧工事を市町村に代わって行うことができるとされています。

条件として示されているのは、主に次のような点です。

  • 市町村から要請があること
  • 市町村の復旧工事の実施体制など、地域の実情を勘案すること
  • 都道府県が管理する流域下水道と管理上密接な関連を有する公共下水道であること
  • 都道府県の事務遂行に支障のない範囲で行うこと

つまり、すべての公共下水道復旧工事を都道府県が自動的に引き受ける制度ではありません。

ただし、災害時に市町村だけでは復旧対応が難しい場面で、都道府県が前面に出て工事を進められる道が明確になることには大きな意味があります。

都道府県が代行する場合の権限も定められた

あわせて、下水道法施行令の改正により、都道府県が復旧工事を代行する際に、公共下水道管理者に代わって行える権限の範囲や手続きも定められます。

政令では、都道府県が復旧工事を行おうとするとき、あらかじめ工事の区域や工事開始日を公示することとされています。

また、都道府県が代行できる権限として、他の工作物の管理者との協議、工事の承認、土地への立入りや一時使用、損失補償に関する協議、国や地方公共団体との協議などが挙げられています。

現場感覚で言えば、災害復旧では「工事そのもの」だけでなく、周辺施設との調整、道路・土地・他のインフラとの関係整理が重くなります。

今回の政令は、その部分について、誰がどこまで動けるのかを制度上はっきりさせるものと見てよさそうです。

中小建設業が見ておきたい実務影響

中小建設業にとって大事なのは、法律の条文そのものよりも、災害時の実務がどう動くかです。

まず見ておきたいのは、災害復旧工事の発注・調整の窓口が、案件によっては市町村から都道府県側に寄る可能性があることです。

通常時は市町村の公共下水道工事を中心に受注している会社でも、災害時には都道府県が代行する工事として動く場面が出てくるかもしれません。

その場合、求められる書類、連絡経路、施工管理の進め方、安全管理の確認、関係者との協議の流れが、普段と少し変わる可能性があります。

もちろん、具体的な発注方法や契約の形は、個別の工事や自治体の運用を確認する必要があります。

それでも、経営者としては、「災害時はいつもの市町村案件と同じ動き方とは限らない」という前提を持っておくと、初動が変わります。

まず確認したいこと

今回の制度改正を受けて、中小建設企業がすぐに大きな投資をする必要はありません。

ただ、公共下水道や災害復旧に関わる会社であれば、次の点は社内で確認しておきたいところです。

  • 自社の施工エリアに、都道府県の流域下水道と密接に関連する公共下水道があるか
  • 過去に公共下水道や管路、土木復旧工事の施工実績を整理できているか
  • 災害時に動ける人員、重機、協力会社の体制を一覧化できているか
  • 都道府県・市町村それぞれの入札参加資格や登録状況を確認しているか
  • 災害時の連絡先、現場代理人候補、安全管理体制を社内で共有できているか

特に大切なのは、「うちは災害時に何を任せてもらえる会社なのか」を言語化しておくことです。

管路の復旧に強いのか。 土工に強いのか。 交通規制や狭小地の施工に慣れているのか。 協力会社を含めて、どの地域まで動けるのか。

災害が起きてから整理するには、時間が足りません。 平時に一枚の資料にしておくだけでも、いざという時の動きやすさは変わります。

改正法全体では、下水道インフラの維持管理強化も進んでいる

今回の政令で施行日が定められた中心は、災害復旧工事の代行制度です。

一方で、改正法全体を見ると、下水道の基盤強化、計画的な改築、維持管理情報の公表、広域連携なども含まれています。

つまり、国の方向性としては、下水道を「つくるインフラ」から「維持し、更新し、災害時にも機能を守るインフラ」として再設計していく流れが強まっています。

これは、土木・管路・維持管理に関わる地域建設業にとって、単なる法改正ではありません。

地域のインフラを守る担い手として、平時の点検・改築・維持管理から、災害時の復旧まで、役割がより重要になっていくということです。

大きな会社だけでは、地域のすべての現場は回りません。 地元の地盤、道路、排水、住民対応を知っている中小建設業の力が、ますます問われます。

経営者としては「災害復旧に呼ばれる準備」をしておきたい

今回の制度改正は、災害時の復旧を速めるための仕組みです。

その中で建設会社側に求められるのは、派手な新規事業ではなく、平時から信頼される準備をしておくことだと思います。

施工実績を整理する。 資格者を把握する。 協力会社との連絡網を整える。 緊急時に出せる機械や人員を確認する。 自治体ごとの登録状況を見直す。

どれも地味です。 でも、災害復旧の現場では、地味な準備ほど効きます。

「声がかかった時に、すぐ返事ができる」 「この工種なら、ここまで対応できますと言える」 「安全と品質を落とさず、急ぎの現場に入れる」

そういう会社が、地域インフラを支える会社として、さらに必要とされていくはずです。

自社の災害復旧対応力を棚卸しするきっかけに

今回のような制度改正は、すぐに売上へ直結する話ではないかもしれません。

ただ、公共工事、下水道、土木、維持管理に関わる会社にとっては、自社が地域の災害復旧でどんな役割を果たせるのかを整理する良い機会です。

ネクスゲートでは、中小・専門工事会社の経営課題を、現場、採用、組織、原価管理、デジタル活用まで横断して整理し、実行まで支援しています。建設企業の持続的成長を支援し、ものづくりに集中できる建設業界へ近づけるための伴走を大切にしています。

「うちの場合、災害復旧対応は何から整理すべきか」 「公共工事の体制づくりを見直したい」 「人員・協力会社・原価管理まで含めて、現実的に考えたい」

そうした段階でも大丈夫です。無理な営業はいたしませんので、考えを整理する壁打ち先として、必要な時にご相談ください。

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