国土交通省は令和8年6月30日、新たな「広域地方計画」と「地方ブロックにおける社会資本整備重点計画」を決定しました。前者は地方ブロックごとのおおむね10年間の長期ビジョン、後者は令和12年度までの5年間における社会資本整備の具体的な計画です。中小建設業にとっては、地域の公共工事需要を読むうえで重要な材料になります。

決定された計画

新たな「広域地方計画」及び「地方ブロックにおける社会資本整備重点計画」

決定日

令和8年6月30日

広域地方計画の期間

今後おおむね10年間

社会資本整備重点計画の期間

令和12年度までの5年間

対象となる主な社会資本

河川、道路、港湾等

検討主体

国の出先機関、地方公共団体、経済団体等で構成される協議会・懇談会

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  • 6月30日ビルメンテナンス北海道
  • 6月30日ビルメンテナンス福岡県
  • 6月29日総合建築千葉県
  • 6月29日総合建築東京都
  • 6月28日配管工事会社富山県
  • 6月27日リフォーム会社山口県
  • 6月27日内装工事会社大阪府
  • 6月26日塗装工事会社秋田県
  • 6月26日配管工事会社三重県
  • 6月26日工務店宮崎県
  • 6月25日内装工事会社長野県
  • 6月23日プラント工事会社神奈川県
  • 6月23日外構工事会社岐阜県
  • 6月19日空調設備工事会社兵庫県
  • 6月19日総合建築鳥取県
  • 6月19日配管工事会社東京都
  • 6月18日総合土木東京都
  • 6月18日空調設備工事会社兵庫県
  • 6月18日防水工事会社岡山県
  • 6月16日配管工事会社青森県
  • 6月16日総合建築神奈川県
  • 6月16日電気設備工事会社東京都
  • 6月15日総合土木千葉県
  • 6月15日内装工事会社島根県
  • 6月15日設備保全会社群馬県
  • 6月14日内装工事会社栃木県
  • 6月14日塗装工事会社神奈川県
  • 6月13日解体工事会社神奈川県
  • 6月11日総合建築和歌山県
  • 6月11日総合土木静岡県
中小建設業のための新規採用成功ガイド 資料ダウンロード

今回のポイントは「地域別の公共工事の見通し」が示されたことです

今回の発表は、単なる将来構想ではありません。

広域地方計画は、地域が今後どの方向へ進むのかを示す長期ビジョンです。 一方で、地方ブロックにおける社会資本整備重点計画は、そのビジョンを支える道路、河川、港湾などの具体的な社会資本整備の計画です。

建設会社にとって大事なのは後者です。

令和12年度までの5年間で、各地方ブロックにおいてどの分野の整備が重視されるのか。どのような事業が主要取組として位置づけられるのか。ここに、今後の公共工事の流れが表れます。

発表資料では、地方ブロックにおける社会資本整備重点計画について、主要取組の事業の見通し、完成時期、残事業費、将来期待されるストック効果などを明確化するとされています。

これは、地域建設会社にとってかなり実務的な情報です。

中小建設業は、自社エリアの「地方ブロック版」を確認したい

今回の計画は全国一律ではありません。

広域地方計画は、東北圏、首都圏、北陸圏、中部圏、近畿圏、中国圏、四国圏、九州圏の8圏域で策定されます。地方ブロックにおける社会資本整備重点計画は、これに北海道と沖縄を加えた全国10ブロックが対象です。

つまり、見るべき資料は「全国の概要」ではなく、自社が仕事をしている地域の計画本文・概要です。

特に確認したいのは次の点です。

  • 自社エリアで重点化されるインフラ分野は何か
  • 道路、河川、港湾、下水道、空港など、どの領域の記載が厚いか
  • 令和12年度までに実施される主要取組に何が含まれているか
  • 完成時期や残事業費が示されている事業はあるか
  • 国土強靱化実施中期計画の取組として明示されているものはあるか

受注する工事そのものがまだ見えていなくても、発注の背景となる計画は先に出ます。ここを見ておくと、営業、積算、人員配置、協力会社との関係づくりを少し早く始められます。

「国土強靱化」と「インフラマネジメント」は引き続き重要です

資料では、地方ブロックにおける社会資本整備重点計画のポイントとして、第1次国土強靱化実施中期計画の反映が挙げられています。

また、全国計画で示されたインフラマネジメントの方針に沿った地方ブロックごとの取組も記載されるとされています。

ここから読み取れるのは、今後の公共工事が単に「新しく造る」だけではないということです。

防災・減災、老朽化対策、まちづくりとの連携、既存インフラの維持管理が、引き続き大きなテーマになります。

たとえば資料では、水災害対策と「コンパクト・プラス・ネットワーク」を連動させ、水災害リスクがより低い区域への誘導や、水災害に強いまちづくりを推進する考え方が例示されています。

中小建設業に置き換えると、土木、舗装、法面、河川、下水道、維持修繕、災害対応に関わる会社は、地域計画との接点を意識したいところです。

受注戦略は「目の前の入札」だけでなく「5年の流れ」で考える

公共工事は、公告が出てから動くだけでは遅い場面があります。

もちろん、日々の入札対応は大切です。ただ、今回のような計画は、その前段階にある「どの地域に、どの分野の投資が向かうか」を示します。

今後5年間の流れを見て、自社が得意な工種と地域の整備方針が重なる場所を探す。 これが経営判断として重要になります。

たとえば、以下のような整理ができます。

  • 自社の主力工種と、地域計画の重点分野は合っているか
  • 元請として狙う案件と、下請・協力会社として関わる案件を分けられるか
  • 技術者、技能者、重機、車両をどの分野に寄せるべきか
  • 災害対応や維持修繕に対応できる体制を強めるべきか
  • 今後の発注増に備えて、採用・育成を前倒しできるか

計画を読む目的は、予言することではありません。準備の方向を間違えないことです。

経営者がまず確認したい3つの資料

今回の発表では、計画の概要・本文等の掲載ページも案内されています。

中小建設業の経営者がまず見るなら、次の順番がよいです。

  1. 自社エリアの「地方ブロックにおける社会資本整備重点計画」

令和12年度までの具体的な社会資本整備の方向性を確認します。

  1. 自社エリアの「広域地方計画」

地域全体がどのような将来像を描いているかを確認します。

  1. 主要取組、完成時期、残事業費、ストック効果に関する記載

工事量や周辺投資の動きを読む材料になります。

特に、地域の経済団体等も検討に関わっている点は見逃せません。公共事業だけでなく、民間投資や地域産業の動きと結びつく可能性があります。

公共工事の計画は、建設会社にとって地域経済の地図です。 どこに道が伸び、どこを守り、どこに人と産業を集めようとしているのか。その流れを早めに掴む会社ほど、次の一手を打ちやすくなります。

自社への影響を一度整理しておく

今回の計画は、すぐに全社の方針を変えるものではないかもしれません。けれど、地域の公共工事需要を読むには良いタイミングです。

「うちの工種には関係があるのか」「どの資料から見ればよいのか」「採用や協力会社体制まで考えるべきか」。そのような段階でも、整理する価値があります。

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