国土交通省は、日軽金アクト株式会社が後付け用品として販売したトラック用アルミニウム合金製燃料タンクについて、自主改善を実施すると発表しました。
対象は、平成4年から令和8年3月24日までの間に出荷された一部製品です。合計対象数は40,431個です。不具合の内容は、フィルターソケットのパッキンが取り付けられていないものがあり、最悪の場合、ソケット部から燃料が漏れるおそれがあるというものです。
建設会社にとっては、工事そのものの制度改正ではありません。ただし、トラックを日常的に使う会社にとっては、車両安全管理の確認事項です。
発表内容 | 日軽金アクト株式会社によるトラック用アルミニウム合金製燃料タンクの自主改善 |
対象製品 | 後付け用品として販売されたトラック用アルミニウム合金製燃料タンク |
対象品 | NT、HT、RT、TNの一部品番 |
対象出荷期間 | 平成4年から令和8年3月24日までの出荷分の一部 |
対象数 | 合計40,431個 |
不具合内容 | フィルターソケットのパッキン未装着のものがある |
想定される影響 | 最悪の場合、ソケット部から燃料が漏れるおそれ |
自主改善開始日 | 令和8年6月29日 |
改善内容 | 燃料タンクを確認し、パッキン未装着の場合は新品パッキンを取り付け |
問い合わせ先 | 日軽金アクト株式会社 トラック用アルミニウム合金製燃料タンクお客様対応窓口 0120-537-100 |
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まず確認したいのは「自社のトラックに後付けタンクがあるか」です
今回の対象は、車両本体ではなく、後付け用品として販売されたトラック用アルミニウム合金製燃料タンクです。
建設会社では、資材運搬、現場移動、機材運搬などでトラックを長く使うことがあります。中古車を購入している場合もあります。架装や部品交換の履歴が、経営者や管理部門の手元で一目で分かる状態になっていない会社も少なくありません。
そのため、今回のニュースで見るべきポイントはシンプルです。
「自社保有車両に、対象となる後付け燃料タンクが付いていないか」です。
対象として示されている通称名・品番は、NT、HT、RT、TNの各シリーズです。PDFでは品番ごとの対象数も示されています。たとえばNT小計は29,521個、HT小計は5,263個、RT小計は4,998個、TNは649個とされています。
まずは、車両台帳、整備記録、購入時の仕様書、架装・修理の請求書などを確認したいところです。
不具合は「パッキン未装着」、見るべきリスクは燃料漏れです
今回の不具合は、フィルターソケット部分のパッキンに関するものです。
国土交通省の資料では、パッキンが取り付けられていないものがあり、最悪の場合、当該ソケット部から燃料が漏れるおそれがあるとされています。
建設現場では、車両は単なる移動手段ではありません。朝の集合、資材搬入、現場間移動、残土・機材の運搬。車両が止まれば、その日の段取りに影響します。
さらに燃料漏れは、安全面でも見過ごせません。火気、溶接、切断、重機、仮設電源など、現場にはさまざまなリスク要因があります。今回の対象品を使っている可能性がある場合は、「走れるから大丈夫」ではなく、点検対象として扱うのが堅実です。
中小建設会社が実務で進めたい確認手順
大きな会社であれば、車両管理システムや整備担当部署があるかもしれません。中小建設会社では、総務、経理、現場責任者、社長自身が車両管理を兼ねていることも多いはずです。
今回のような自主改善情報は、次の順番で確認すると動きやすくなります。
- 保有トラックの一覧を出す
自社名義、リース、長期使用車、中古購入車を含めて確認します。
- 後付け燃料タンクの有無を確認する
車両購入時の仕様書、整備記録、架装業者の資料、過去の修理明細を見ます。
- 対象品番に該当する可能性を確認する
NT、HT、RT、TNの各シリーズ、対象出荷期間に該当しないかを確認します。
- 分からない場合は販売店・整備工場・日軽金アクトに確認する
現場判断で済ませず、記録が残る形で確認するのが安全です。
- 確認結果を車両台帳に残す
「対象外」「確認済み」「改善実施済み」などを記録しておくと、次回以降の管理が楽になります。
重要なのは、一度確認して終わりにしないことです。中古車の追加購入、協力会社からの車両借用、リース車両の入れ替えがある会社では、車両の状態は常に変わります。
協力会社車両も、現場安全の目線では無関係ではありません
今回の自主改善は、まずは対象タンクを使っている車両の所有者・使用者が確認すべき内容です。
ただ、元請・一次会社の立場では、現場に出入りする車両全体の安全にも目を配る必要があります。特に、資材搬入車、ダンプ、ユニック車などが頻繁に出入りする現場では、協力会社にも情報共有しておく価値があります。
もちろん、協力会社に過度な負担をかける必要はありません。たとえば、次のような一文を安全連絡に添えるだけでも十分です。
「日軽金アクト製の後付けトラック用燃料タンクについて自主改善情報が出ています。対象品を使用している可能性がある場合は、各社で確認をお願いします。」
この程度の共有でも、現場の安全感度は上がります。
今回のニュースは「車両台帳の精度」を見直すきっかけになります
今回の発表そのものは、燃料タンクの自主改善です。
ただ、中小建設会社の経営という視点では、もう一段大きく見たいところです。これは、車両台帳や整備履歴をどこまで把握できているかを確認する機会でもあります。
建設会社の車両管理は、どうしても後回しになりがちです。現場を回すことが優先されます。急な修理、車検、タイヤ交換、保険、リース契約、燃料費。日々の実務に追われる中で、部品単位の履歴まで整理するのは簡単ではありません。
しかし、車両は人と同じく、会社の生産力を支える資産です。
安全、稼働率、修繕費、保険、燃料費、現場の段取りは、すべて車両管理とつながっています。
今回のような自主改善情報が出たときに、すぐ対象確認ができる会社は強いです。逆に、毎回「どの車に何が付いていたか分からない」となる会社は、管理負担が積み上がっていきます。
まずは難しい仕組みでなくても構いません。車両ごとに、購入日、車検日、整備工場、架装内容、主要部品、リース・保険情報、確認済みリコール情報を一覧化するだけで、かなり見通しがよくなります。
車両安全管理を会社の仕組みに落とし込むために
今回のような自主改善情報は、対象車両がなければそこで終わりです。対象車両があれば、確認と改善を進めることになります。
ただ、せっかく確認するなら、車両台帳、整備履歴、安全連絡の流れまで一緒に整えると、次の対応がぐっと楽になります。
「うちの車両管理はどこまで整っているのか」「協力会社への安全情報共有はどうすればよいか」「現場を止めずに管理を回すには何から始めるべきか」。そうした整理は、会社ごとに答えが違います。
ネクスゲートでは、中小・専門工事会社の経営課題を、現場・採用・組織・原価・デジタル活用まで横断して整理し、実行まで支援しています。車両管理や安全管理も、現場を支える大切な経営実務の一部です。
自社の場合に何から整理すべきかを壁打ちしたい段階でも大丈夫です。無理な営業はいたしませんので、必要な範囲でお気軽にご相談ください。






























