愛知県・岐阜県を流れる庄内川に、令和8年9月8日19時20分、レベル5氾濫特別警報が発表されました。国土交通省と気象庁は、これまでの大雨により、河川の氾濫がすでに発生している、または発生している可能性が極めて高いとしています。
発表日時 | 令和8年9月8日 19時20分 |
対象 | 愛知県・岐阜県を流れる庄内川 |
警戒レベル | レベル5氾濫特別警報(警戒レベル5相当) |
状況 | 河川の氾濫がすでに発生、または発生している可能性が極めて高い |
関係市町村 | 名古屋市、瀬戸市、春日井市、小牧市、一宮市、稲沢市、清須市、北名古屋市、あま市、豊山町、大治町、蟹江町、多治見市、土岐市 |
特に示された河川情報 | 庄内川水系矢田川の瀬古基準観測所で「氾濫発生水位」に到達 |
確認すべき情報 | 自治体の避難情報、キキクル、川の防災情報、浸水ナビ、重ねるハザードマップ、道路情報 |
中小建設業にとって、これは単なる気象ニュースではありません。現場を止める判断、従業員を帰す判断、資材・重機・車両をどう扱うかの判断に直結する情報です。
1週間で 20件の相談 がありました
- 9月8日内装工事会社茨城県業務効率化システムの相談
- 9月8日工務店秋田県人材確保の相談
- 9月8日工務店広島県人材確保の相談
- 9月8日内装工事会社和歌山県高卒採用の相談
- 9月7日塗装工事会社三重県利益率向上の相談
- 9月7日総合建築長崎県案件獲得の相談
- 9月7日防水工事会社三重県業務効率化システムの相談
- 9月6日内装工事会社東京都協力会社探しの相談
- 9月5日設備保全会社東京都高卒採用の相談
- 9月5日総合土木北海道原価管理の相談
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- 8月30日電気設備工事会社兵庫県高卒採用の相談
- 8月29日内装工事会社神奈川県案件獲得の相談
まず優先すべきは「現場」ではなく「人の安全」です
今回の発表は警戒レベル5相当です。資料では、「命の危険が迫っているため直ちに身の安全を確保」と明記されています。
建設会社として最初に確認すべきことは、施工中の現場の進捗ではありません。次の3点です。
- 対象市町村や周辺地域にいる従業員・協力会社の所在確認
- 河川、低い土地、地下施設、アンダーパス付近で作業・移動していないかの確認
- 自治体の避難情報に従い、安全確保を最優先する指示の徹底
特に夜間です。資料でも、避難する際には周囲の状況を十分に確認するよう呼びかけています。
建設業では「現場を見に行く」「資材を確認しに行く」「水が引いたか見に行く」という動きが起きがちです。しかし、今回の資料では、氾濫発生後も継続して氾濫し続ける場合があるため、避難している人はすぐに川の様子を見に行かないことが示されています。
これは現場管理にもそのまま当てはまります。確認は人が安全な場所にいることを前提に、情報ツールと自治体発表で行う。この順番が大切です。
現場・資材置場・車両で見るべきポイント
対象地域に現場や資材置場がある会社は、まずハザードマップと浸水情報を確認したいところです。
国土交通省資料では、次のツールの活用が示されています。
- キキクル:今いる場所の危険度確認
- 川の防災情報:最新の河川情報確認
- 浸水ナビ:氾濫した場合の浸水エリア確認
- 重ねるハザードマップ:浸水想定区域や土砂災害リスク確認
- 道路情報提供システム:通行止めや事前通行規制区間の確認
建設会社の実務では、次のように置き換えると判断しやすくなります。
- 現場が浸水想定区域に入っていないか
- 仮設電源、発電機、資材、工具、車両が低い場所に置かれていないか
- 地下ピット、掘削箇所、仮締切、法面、仮設足場に水害リスクがないか
- 従業員や協力会社が冠水道路・アンダーパスを通って移動しないか
- 翌朝以降の現場再開判断を、見た目ではなく公的情報で行えるか
今回の資料では、浸水リスクがあるエリアへの車での移動はしないこと、アンダーパスや浸水した道路には侵入しないことも示されています。
建設業は車移動が多い業界です。軽トラック、ダンプ、営業車、職人の自家用車。どれも日常の足です。だからこそ、「行けるかどうか」ではなく「行かせてよいかどうか」で判断することが重要です。
雨が弱まっても、判断を緩めない
資料では、大河川について、上流の雨により下流で遅れて増水し、大雨が止んだ後でも水位が上昇して氾濫することがあると説明されています。
また、土砂災害についても、雨が弱まったり止んだりしても、地盤が緩んだ状態が続き、災害が発生することがあるとされています。
建設会社にとって危ないのは、雨が小康状態になった後です。
「そろそろ大丈夫そうだ」
そう見える時間帯に、現場確認や片付けに向かいたくなります。しかし、今回のようなレベル5相当の情報が出ている局面では、雨の強さではなく、河川水位・自治体の避難情報・道路情報を見て判断する必要があります。
特に中小河川は、資料でも、大雨が降ると短時間で急激に水位が上昇しやすいとされています。建設現場の近くに小さな川や水路がある場合も、軽く見ないほうがよい局面です。
明日以降の再開判断は「安全確認の手順」を決めてから
今回の資料では、愛知県名古屋市千種区で1時間降水量104.5ミリ、12時間降水量213.0ミリ、岐阜県多治見市で1時間降水量93.0ミリ、12時間降水量180.0ミリが観測されています。いずれも観測史上1位の値を更新した地点として示されています。
また、今後の雨の予想として、9日18時までの24時間雨量は、静岡県200ミリ、岐阜県200ミリ、愛知県200ミリ、三重県150ミリとされています。
この状況では、翌日以降の現場再開も慎重に見る必要があります。
中小建設業としては、次の順番で確認するのが現実的です。
- 自治体の避難情報が解除・変更されているか
- 現場周辺の河川水位、浸水、土砂災害リスクが下がっているか
- 通勤経路・搬入経路に通行止め、冠水、アンダーパスの危険がないか
- 現場内の仮設物、足場、掘削箇所、法面、電気設備を安全に確認できるか
- 元請・発注者・協力会社と再開条件を共有できているか
大切なのは、「誰が、何を確認したら再開するのか」を会社として決めることです。
現場代理人や職長の個人判断に寄せすぎると、責任も情報も現場に集中します。災害時ほど、会社側が判断軸を示すことが必要です。
今回のニュースから見える、中小建設業の備え
今回の発表は緊急情報です。いまはまず安全確保が最優先です。
そのうえで、落ち着いた後に会社として振り返りたいことがあります。
- 自社の現場・倉庫・資材置場をハザードマップ上で一覧化できているか
- 大雨時に誰が出勤停止・現場中止を判断するか決まっているか
- 協力会社や一人親方に、危険時の連絡が届く仕組みがあるか
- 車両や重機を移動させる基準が、危険なタイミングになっていないか
- 災害後の現場点検チェックリストがあるか
建設業は、災害復旧を担う側でもあります。だからこそ、まず自社の人と現場を守る体制が必要です。
安全に止められる会社は、安全に再開できる会社です。
今回のようなレベル5相当の情報は、会社の防災ルールを現実のものとして見直すきっかけになります。
自社の災害時ルールを見直すきっかけに
水害対応は、現場ごとに事情が違います。河川沿いの現場、地下作業がある現場、資材置場が低地にある会社、車両移動が多い専門工事会社。それぞれ見るべきポイントが変わります。
「うちの場合、どの現場を先に確認すべきか」「大雨時の出勤・中止判断をどう決めるべきか」「協力会社まで含めた連絡体制を整えたい」。そうした整理が必要であれば、ネクスゲートでも壁打ちできます。
ネクスゲートは、建設企業の持続的成長を支援する立場から、現場・採用・組織・原価・デジタル活用まで横断して、会社ごとの実行しやすい仕組みづくりを支援しています。無理な営業はいたしませんので、まずは「自社では何から整理すべきか」という段階でも大丈夫です。































