日本トレクス株式会社は令和8年6月30日、いすゞ「ギガ」の一部車両について、国土交通大臣にリコールを届け出ました。対象はスワップボディコンテナキャリアで、突入防止装置の設計が不適切なため、車体後面から取り付けることができる自動車の後端に近い位置に突入防止装置が取り付けられておらず、保安基準に適合しないとされています。

届出者

日本トレクス株式会社

リコール届出日

令和8年6月30日

リコール届出番号

5839

リコール開始日

令和8年6月30日

対象車名・通称名

いすゞ「ギガ」

不具合の部位

巻込防止装置等(突入防止装置)

対象台数

計200台

製作期間の全体範囲

令和3年9月2日~令和7年11月13日

不具合件数

3件

事故の有無

なし

改善措置

バンパースペーサの変更、またはバンパーステーの移設およびバンパースペーサ追加により、突入防止装置の取付位置を修正

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建設会社がまず確認したいのは「自社車両が対象か」です

今回のリコールは、建設業そのものを対象にした制度改正ではありません。ただし、大型車両を保有・使用している会社にとっては、安全管理と法令適合の確認事項です。

対象として示されている型式・車台番号の範囲は、次のとおりです。

型式

車台番号の範囲

製作期間

台数

2PG-CYJ77CA

CYJ77C-7017898~CYJ77C-7026631

令和3年9月2日~令和5年10月24日

95台

2PG-CYJ77DA

CYJ77D-7000107~CYJ77D-7014456

令和5年7月3日~令和7年11月13日

70台

2PG-CYJ77DA

CYJ77D-7001317~CYJ77D-7010420

令和5年10月31日~令和7年9月4日

35台

国土交通省の資料では、リコール対象車の車台番号の範囲には、対象とならない車両も含まれている場合があるとされています。つまり、車台番号が範囲内に見える場合でも、最終判断は販売店または届出者への確認が必要です。

現場で使う車両は、「日々動いているから大丈夫」と見過ごされがちです。しかし、リコールは不具合が表面化してから対応するものではなく、対象かどうかを確認し、必要な改善措置を受けるところまでが車両管理です。

不具合のポイントは「突入防止装置」の取付位置です

今回の不具合は、スワップボディコンテナキャリアにおいて、突入防止装置の取付位置が保安基準に適合しないというものです。

突入防止装置は、車両後部に関わる安全装置です。国土交通省資料では、設計が不適切だったため、車体後面から取り付けることができる自動車の後端に近い位置となるように取り付けられていなかった、と説明されています。

改善措置は、車両のタイプに応じて次のいずれかです。

  • タイプA:バンパースペーサの変更
  • タイプB:バンパーステーの移設+バンパースペーサの追加(アルミバンパー用)
  • タイプC:バンパーステーの移設+バンパースペーサの追加(鋼製バンパー用)

改善実施済車には、運転席側ドア開口部のドアストライカー付近に「No.5839」のステッカーが貼付されるとされています。

中小建設業では「誰が車両リコールを見ているか」を決めておきたいです

今回のような車両リコールで大事なのは、対象車両の有無だけではありません。むしろ、会社としてはリコール情報を誰が受け取り、誰が確認し、誰が対応完了を記録するのかを決めておくことが重要です。

中小建設会社では、車両管理が社長、番頭、総務、現場責任者にまたがっていることが少なくありません。すると、販売店から連絡が来ていても、現場の稼働が優先されて「次の点検時でいいか」と後回しになりやすいものです。

特に大型車両は、現場への資材搬入、残土・産廃の運搬、協力会社との段取りなど、仕事の流れそのものに関わります。だからこそ、止める判断が難しい車両ほど、早めに確認して計画的に改善措置を受けることが経営上も現実的です。

実務としては、次の確認をおすすめします。

  1. 自社またはグループ会社で、いすゞ「ギガ」を保有・使用しているか確認する
  2. 車検証や管理台帳で型式・車台番号を確認する
  3. 対象範囲に該当する可能性があれば、販売店または日本トレクスに照会する
  4. 改善措置の実施予定日と完了日を車両管理台帳に残す
  5. 改善済みステッカー「No.5839」の有無を確認する

「所有車両だけ」でなく、実際に現場へ入る車両も見ておきたいです

建設会社の場合、自社保有車両だけで現場が動いているとは限りません。協力会社、運送会社、リース・レンタル車両など、さまざまな車両が現場に入ります。

今回のリコールについて、すべての外部車両を自社で確認する必要があるとまでは言えません。ただ、自社が日常的に使用している車両、または自社名義で管理している車両については、対象確認の責任範囲を曖昧にしないことが大切です。

安全管理は、書類をそろえるためだけのものではありません。現場で働く人、道路を使う人、取引先との信用を守るための土台です。こうしたリコール情報をきっかけに、車両台帳、点検記録、修理履歴、リース車両の連絡先を一度見直しておくと、次に同じような情報が出たときにも慌てず対応できます。

こうした車両管理を会社の仕組みにしていくために

今回のリコールは対象台数200台の限定的なものですが、建設会社にとっては、車両・重機・安全装置の情報をどう管理するかを見直す良い機会になります。

「うちの車両台帳は最新になっているか」「リース車両のリコール連絡は誰が受けるのか」「現場責任者と総務の間で情報が止まっていないか」。こうした小さな確認が、会社の安全管理を強くします。

ネクスゲートでは、中小・専門工事会社の経営課題を、現場・採用・組織・原価・デジタル活用まで横断して整理し、実行まで支援しています。車両管理や安全管理も、単独の事務作業ではなく、現場運営や組織体制とつながっています。

「自社の場合、どこから整理すればよいか」「車両台帳や安全管理の仕組みを見直したい」という段階でも大丈夫です。無理な営業はいたしませんので、考えを整理する場として、必要に応じてご相談ください。

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