国土交通省は、建築物省エネ法に基づく「令和8年度 省エネ適合性判定に関する講習」の開催を案内しました。

令和7年度から、戸建て住宅を含む全ての新築住宅・建築物について、省エネ基準への適合義務が始まっています。さらに、令和8年度からは新築中規模非住宅建築物の省エネ基準も引き上げられています。

今回の講習は、省エネ適合性判定に係る判定員の資格として必要な登録講習です。設計施工を行う会社、建築士を抱える会社、確認申請まわりで工程遅延を避けたい会社にとっては、単なる講習案内以上の意味があります。

講習名

令和8年度 省エネ適合性判定に関する講習

対象制度

建築物省エネ法に基づく省エネ適合性判定

講義期間

2026年10月14日(水)~2026年10月27日(火)

修了考査

2026年10月29日(木)14:00~15:30

申込期間

2026年7月7日(火)14:00~2026年8月4日(火)14:00

講習方式

オンライン方式(動画視聴およびパソコン画面から受験)

定員

講習A~C全体で900名

受講料

58,300円(税込)

主催

一般財団法人 住宅・建築SDGs推進センター

申込方法

同センターのホームページで公開される講習案内書を確認

1週間で 9件ダウンロード されました

  • 7月6日工務店兵庫県
  • 7月6日電気設備工事会社神奈川県
  • 7月6日防水工事会社東京都
  • 7月5日塗装工事会社神奈川県
  • 7月5日プラント工事会社福島県
  • 7月5日リフォーム会社東京都
  • 7月5日総合土木福井県
  • 7月4日外構工事会社千葉県
  • 7月2日防水工事会社茨城県
  • 6月30日ビルメンテナンス北海道
  • 6月30日ビルメンテナンス福岡県
  • 6月29日総合建築千葉県
  • 6月29日総合建築東京都
  • 6月28日配管工事会社富山県
  • 6月27日リフォーム会社山口県
  • 6月27日内装工事会社大阪府
  • 6月26日塗装工事会社秋田県
  • 6月26日配管工事会社三重県
  • 6月26日工務店宮崎県
  • 6月25日内装工事会社長野県
  • 6月23日プラント工事会社神奈川県
  • 6月23日外構工事会社岐阜県
  • 6月19日空調設備工事会社兵庫県
  • 6月19日総合建築鳥取県
  • 6月19日配管工事会社東京都
  • 6月18日総合土木東京都
  • 6月18日空調設備工事会社兵庫県
  • 6月18日防水工事会社岡山県
  • 6月16日配管工事会社青森県
  • 6月16日総合建築神奈川県
中小建設業のための新規採用成功ガイド 資料ダウンロード

今回のポイントは「講習」ではなく、審査体制の変化です

今回の発表だけを見ると、資格講習の案内です。

ただ、中小建設業の経営目線では、もう少し広く見たいところです。

令和7年度から、戸建て住宅を含む全ての新築住宅・建築物で、省エネ基準への適合義務が開始されています。

つまり、これまで以上に、設計段階で省エネ計算や図面整合をきちんと固める必要があります。

現場では、こんな会話が増えていくはずです。

「この仕様で本当に通るのか」

「設備図と省エネ計算書は合っているのか」

「確認申請の前に、誰がチェックするのか」

省エネ適合性判定とは、意匠図・設備図・省エネ計算書などからなる省エネ計画について、省エネ基準への適合を判定する制度です。

設計・申請・施工のつなぎ目でミスが出ると、工期や引渡しに影響する可能性があります。

今回の講習は判定員向けですが、経営者としては「自社の案件管理が、この制度変化に追いついているか」を見るきっかけになります。

受講対象は建築士等。社内人材の育成候補を確認したい内容です

講習はA・B・Cに分かれています。

受講資格は次のとおりです。

講習Aは、一級建築士、建築設備士、一級建築基準適合判定資格者検定に合格し2年以上の実務経験を有する者などが対象です。

講習Bは、二級建築士、二級建築基準適合判定資格者検定に合格し2年以上の実務経験を有する者、講習Aの受講資格者などが対象です。

講習Cは、木造建築士、または講習A・Bの受講資格者が対象です。

設計部門を持つ会社。住宅を扱う会社。木造建築に強い会社。非住宅の元請・改修・設計施工を扱う会社。

それぞれ、社内に対象者がいるかを一度確認しておきたいところです。

もちろん、すべての会社が判定員を社内で育成すべき、という話ではありません。

ただし、社内に制度を深く理解する人材がいる会社ほど、確認申請前の手戻りを減らしやすくなります。

「うちは外注の設計事務所に任せているから関係ない」と言い切るのは、少しもったいないです。

外注先とのやり取りでも、発注側に理解があるかどうかで、図面・仕様・工程の詰め方が変わります。

令和8年度からの中規模非住宅の基準引き上げにも注意です

今回の講習内容は、令和7年度から適合義務化した新築戸建住宅の外皮基準と一次エネルギー消費量基準に対応しています。

さらに、令和8年度から引き上げられた新築中規模非住宅建築物の省エネ基準にも対応した内容とされています。

ここは、住宅会社だけでなく、倉庫、店舗、事務所、工場関連の建築に関わる会社も見ておきたい部分です。

中規模非住宅は、中小建設業にとって身近な領域です。

「地元企業の事務所を建てる」

「小規模な店舗を施工する」

「倉庫や作業場の新築に関わる」

こうした案件で、省エネ基準対応が工程上の前提になっていきます。

価格、仕様、設備選定、設計期間、確認申請スケジュール。すべてに少しずつ影響が出ます。

特に見積段階では注意が必要です。

省エネ対応に必要な仕様や設備が、後から追加になると、利益を削ります。

現場が始まってから「やっぱりこの仕様では厳しい」となると、職人の段取りにも響きます。

経営としては、制度そのものを細かく暗記するよりも、初期見積・設計打合せ・確認申請前チェックのどこで省エネ要件を確認するかを決めておくことが大切です。

会社として確認したい3つのこと

今回の発表を受けて、中小建設企業がまず確認したいことは3つです。

1つ目は、社内に受講資格を持つ人材がいるかです。

一級建築士、二級建築士、木造建築士、建築設備士がいる会社は、今回の講習A・B・Cの受講対象に該当する可能性があります。

2つ目は、自社案件で省エネ適合性判定が工程にどう関わっているかです。

元請として確認申請に関わるのか。設計事務所に任せているのか。協力会社として図面や設備情報を出す立場なのか。

立場によって、見るべきポイントは変わります。

3つ目は、外部パートナーとの役割分担が明確かです。

設計事務所、設備設計者、確認検査機関、エネルギー計算を行う外部先。

誰が、どの資料を、いつまでに、どの精度で用意するのか。

ここが曖昧だと、制度が厳しくなるほど手戻りが増えます。

省エネ対応は、技術の話であると同時に、段取りの話です。

申込期限は8月4日14時。対象者がいる会社は早めに確認を

申込期間は、2026年7月7日(火)14:00から2026年8月4日(火)14:00までです。

定員は講習A~C全体で900名です。講習A~Cごとの定員は定められていません。

講義はオンライン方式です。動画視聴期間中は、任意の日時に受講でき、期間内は24時間、何度でも視聴可能とされています。

修了考査は、2026年10月29日(木)14:00~15:30です。報道発表資料では、14:00~14:20までにログインし開始する旨も記載されています。

受講を検討する会社は、まず住宅・建築SDGs推進センターの講習案内書を確認するのが確実です。

受講料は58,300円(税込)です。

人材育成費として見ると、決して小さくはありません。

ただ、省エネ基準対応の理解が社内に蓄積される意味はあります。

特に、設計施工の比率を高めたい会社、非住宅案件を増やしたい会社、住宅の確認申請まわりを安定させたい会社は、検討余地があります。

制度対応を「現場の負担」だけにしないために

省エネ基準への対応は、これからさらに日常業務の中に入り込んでいきます。

現場だけで吸収するには、少し重いテーマです。

設計だけに任せても、営業だけに任せても、どこかで無理が出ます。

経営として見るべきなのは、省エネ対応を会社の標準業務にどう組み込むかです。

たとえば、初回打合せで確認する項目。

見積前に確認する仕様。

設計外注先に渡す情報。

確認申請前のチェックリスト。

こうした小さな型を作るだけでも、手戻りは減らせます。

「資格を取るかどうか」だけで終わらせず、自社の仕事の流れを少し整える機会として見ておきたいニュースです。

自社への影響を一度整理しておきたいときは

今回の省エネ適合性判定のような制度対応は、建設会社ごとに影響の出方が違います。

住宅中心なのか。非住宅も扱うのか。元請なのか。専門工事なのか。社内に建築士がいるのか。設計は外注なのか。

その違いで、準備すべきことも変わります。

「うちの場合は、誰が何を見ればいいのか」

「受講させるべき人材がいるのか」

「省エネ対応を見積や工程管理にどう入れるべきか」

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