前提

発注過多や仕様変更で「1ケースだけ余る」設備工事会社の倉庫

関西圏で設備工事を手がける、業歴60年を超える会社があります。設計から施工管理まで担い、公共工事にも対応してきました。

悩みは、工事後に残る建材です。発注数に余裕を持たせたときや、途中で仕様が変わったときに、未使用の材料が1ケース単位で余ります。すぐには捨てにくいため、30坪台の倉庫に保管してきました。

ところが、少しずつ積み上がった材料で倉庫はいっぱいです。

「中途半端に1ケース残るんです。しばらく置いておいても、最後は処分しています」

木材、内装材、電材、設備部材など、まだ使えるものも含まれています。別の現場で使える可能性はありますが、実際に使う時期は読めません。

余剰建材の問題は、1回ごとの損失が小さく見える一方、保管を続けるほど倉庫スペースと管理の手間を使い続ける点にあります。

1週間で 21件の相談 がありました

  • 9月10日内装工事会社兵庫県人材確保の相談
  • 9月10日外構工事会社神奈川県協力会社探しの相談
  • 9月10日総合建築宮崎県利益率向上の相談
  • 9月9日総合土木兵庫県人材育成の相談
  • 9月9日内装工事会社秋田県人材確保の相談
  • 9月8日内装工事会社茨城県業務効率化システムの相談
  • 9月8日工務店秋田県人材確保の相談
  • 9月8日工務店広島県人材確保の相談
  • 9月8日内装工事会社和歌山県高卒採用の相談
  • 9月7日塗装工事会社三重県利益率向上の相談
  • 9月7日総合建築長崎県案件獲得の相談
  • 9月7日防水工事会社三重県業務効率化システムの相談
  • 9月6日内装工事会社東京都協力会社探しの相談
  • 9月5日設備保全会社東京都高卒採用の相談
  • 9月5日総合土木北海道原価管理の相談
  • 9月5日内装工事会社千葉県案件獲得の相談
  • 9月5日設備保全会社茨城県協力会社探しの相談
  • 9月4日塗装工事会社神奈川県人材確保の相談
  • 9月4日電気設備工事会社山梨県原価管理の相談
  • 9月4日設備保全会社栃木県利益率向上の相談
  • 9月4日電気設備工事会社岐阜県利益率向上の相談
  • 9月3日外構工事会社群馬県案件獲得の相談
  • 9月3日総合土木広島県協力会社探しの相談
  • 9月3日外構工事会社新潟県人材確保の相談
  • 9月3日電気設備工事会社福島県協力会社探しの相談
  • 9月2日内装工事会社愛知県利益率向上の相談
  • 9月2日プラント工事会社群馬県人材確保の相談
  • 8月31日内装工事会社茨城県利益率向上の相談
  • 8月31日総合建築大分県業務効率化システムの相談
  • 8月31日空調設備工事会社埼玉県高卒採用の相談
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課題

売値だけで判断すると出品や梱包にかかる「手間の赤字」を見落とす構造

余った建材を売却できれば、廃棄費用を抑えながら現金化できます。ただし、売れそうなものをすべて出品すればよいわけではありません。

写真を撮り、品名や数量を確認し、購入希望者とやり取りする必要があります。配送するなら、梱包や運送会社の選定も発生します。担当者が通常業務の合間に対応する場合、その時間も無視できないコストです。

「写真を撮って出品するのを、面倒に感じる人もいると思う」

この感覚は自然です。数千円で売れても、確認や梱包に長い時間がかかれば、会社としてのメリットは薄くなります。

判断するときは、売値ではなく、次のような収支で見る必要があります。

売却の実質的な利益は、「売却代金-手数料-梱包費-配送費-作業時間のコスト」で考えます。さらに、廃棄費用と保管スペースを減らせる効果も加えて比較します。

売却まで数カ月かかるなら、その間は倉庫を占有します。都市部では倉庫の賃料や管理コストが高く、売れるまで保管すること自体が負担になりやすいでしょう。

反対に、倉庫に余裕があり、近いうちに自社で使う可能性が高い材料なら、急いで手放す必要はありません。大切なのは、余った瞬間に捨てることでも、何でも保管することでもなく、同じ基準で振り分けることです。

背景

倉庫に置く判断はできても在庫確認と売却対応が後回しになる日常

余剰在庫が増える背景には、材料そのものよりも、管理の担当とタイミングが曖昧なことがあります。

現場から戻ってきた材料を、とりあえず倉庫に置く。別の現場で使うかもしれないので残しておく。そのまま時間がたち、いつ入庫したのか、何の工事で使う予定だったのかが分からなくなります。

売却サービスやフリマ形式の仕組みを使えば、写真を撮って出品すること自体は難しくありません。それでも、日々の工事を優先すると後回しになります。倉庫担当者が定期的に確認していても、出品してよいかを都度経営者や現場責任者に聞く運用では止まりやすくなります。

さらに、建材は一般の商品と違い、大きさや重さがあります。大型の木材や設備部材は一般的な配送に向かず、遠方へ送ろうとすると手間と送料が膨らみます。

一方、近隣の一人親方やリフォーム事業者にとっては、「現場で少しだけ足りない」というときに使える材料かもしれません。場所とタイミングが合えば、軽トラックなどで直接引き取ってもらえます。

余剰建材が動くかどうかは、材料の価値だけでなく、必要とする買い手との距離、数量、受け渡し方法が合うかで決まります。

そのため、売却先だけを探すより先に、自社の倉庫で何が余りやすく、どの範囲なら無理なく受け渡せるかを整理しておくことが重要です。

解決

再利用・売却・廃棄を同じ基準で仕分ける月次運用

余剰在庫を継続的に減らすには、工事ごとの思いつきではなく、仕分けのルールを決めておく方法が現実的です。

まず、倉庫に戻った材料を次の3つに分けます。

  1. 自社の別現場で再利用するもの
  2. 外部へ売却するもの
  3. 廃棄するもの

自社で再利用する材料

自社で使うものは、「いつか使う」ではなく、使用予定を確認します。

  • 予定している工事で使う見込みがある
  • 品番や仕様が現在も採用されている
  • 保管中に品質が落ちにくい
  • 新しく仕入れるより保管したほうが合理的である

再利用在庫には、使用予定の現場または見直し期限を付けます。期限のない保管をなくすことが、倉庫を埋めない第一歩です。

予定が決まっていないものは、売却候補へ移します。

売却しやすい材料

売却に向くのは、買い手が状態と用途を判断しやすい材料です。

  • メーカー、品名、品番、寸法が確認できる
  • 数量が明確である
  • 未使用、または使用状況を説明できる
  • 破損や著しい劣化がない
  • 写真で状態を伝えられる
  • 直接引き取り、または現実的な費用で配送できる

外装を開けていても、直ちに売却できないとは限りません。ただし、開封済みであることや保管状態は明記します。端材の場合も、寸法と数量が分かれば、少量を必要とする事業者には選択肢になります。

「まだ使える」だけでなく、「買い手が写真と説明から使えると判断できること」が売却の条件です。

直接引き取りと配送の使い分け

大きい、重い、梱包しにくい、売値に対して送料が高い材料は、近隣業者による直接引き取りが向いています。梱包を簡略化でき、配送中の破損も抑えやすくなります。

配送は、比較的小型で、規格や数量が明確なものに絞ると運用しやすくなります。出品前に送料と梱包時間を確認し、利益が残るかを見ます。

低単価で大型の建材は直接引き取り、小型で規格が明確な建材は配送という分け方が、採算を崩しにくい基準です。

直接引き取りでは、受け渡し場所、日時、積み込みを誰が行うか、必要な車両を事前に確認します。配送では、送料の負担者、発送日、梱包状態を合意しておきます。

写真撮影と在庫確認を定例業務にする

出品作業を続けるには、担当と頻度を決めます。倉庫担当者や資材担当者が確認し、現場責任者が再利用の有無だけを判断する形なら、経営者への確認回数を減らせます。

進め方の一例は次の通りです。

  1. 工事完了時や仕様変更時に余剰材料を倉庫へ集める
  2. 品名、品番、数量、入庫日、元の工事を記録する
  3. 月1回など決めた頻度で再利用予定を確認する
  4. 使用予定のないものをまとめて撮影する
  5. 直接引き取りか配送かを決めて出品する
  6. 一定期間売れなかったものを値下げ、保管継続、廃棄に再分類する

出品を個人の善意に任せず、工事完了時の登録と定期的な倉庫確認を一つの流れにすると、余剰在庫を放置しにくくなります。

品質や受け渡しのトラブルを防ぐ確認事項

事業者同士の取引でも、認識違いが起きないとは限りません。出品時には、少なくとも次の内容を残しておきます。

  • 品名、品番、寸法、数量
  • 未開封か開封済みか
  • 傷、汚れ、欠け、変色などの有無
  • 保管場所と保管状態
  • 現物確認の可否
  • 引き取りまたは配送の条件
  • 積み込みと送料の負担者

写真は全体だけでなく、品番表示や気になる箇所も撮影します。チャットなどの記録が残る方法で条件を確認しておくと、受け渡し後の食い違いを減らせます。

品質と受け渡し条件を事前に見える形にすることが、売り手と買い手の双方を守ります。

まとめ

工事で余った建材は、処分前に再利用や売却を検討する余地があります。ただし、売値だけを見て判断すると、出品や梱包、配送にかかる手間を見落とします。

まずは、倉庫にある材料を再利用・売却・廃棄の3つに分けます。再利用するものには使用予定か見直し期限を付け、売却するものは状態、規格、数量、受け渡し方法を明確にします。

余剰建材の現金化は、単発の出品施策ではなく、入庫・仕分け・出品・見直しまでを含む在庫管理の取り組みです。

すべてを売ろうとする必要はありません。直接引き取りでも利益が残らないものや、品質を説明できないものは、早めに廃棄したほうがよい場合もあります。自社に合った基準を決め、無理なく回せる範囲から始めることが大切です。

余剰建材を減らす運用を自社に合わせて整理したい方へ

余剰在庫の問題は、倉庫だけを片付けても繰り返しやすいものです。発注、現場からの返却、在庫記録、再利用の判断、売却までをつなげて考える必要があります。

ネクスゲートでは、中小・専門工事会社の経営課題を、現場、原価管理、組織、デジタル活用まで横断して整理し、実行を支援しています。

「うちの場合は何を売却対象にすべきか」「誰がどの頻度で管理すればよいか」といった段階からでもご相談いただけます。状況を伺ったうえで整理するため、無理にサービスをおすすめすることはありません。

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