国土交通省は令和8年6月10日、株式会社ロジスネクストからバッテリ式フォークリフト「アレシス」のリコール届出があったと発表しました。対象は計1,199台です。ブレーキスイッチの不具合により、制動灯が点灯したままになることがあり、使用を続けるとブレーキペダルの操作力が増加し、最悪の場合は制動灯が点灯しなくなるおそれがあるとされています。
届出日 | 令和8年6月10日 |
リコール届出番号 | 5798 |
リコール開始日 | 令和8年6月10日 |
届出者 | 株式会社ロジスネクスト |
対象車種 | ロジスネクスト「アレシス」 |
対象台数 | 計1,199台 |
不具合部位 | 制動灯(ブレーキスイッチ) |
改善措置 | ブレーキスイッチを対策品に交換。取付ブラケットが変形している場合は修理、破損している場合は交換 |
事故の有無 | 無し |
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建設会社が見るべきポイント
今回のリコールは、道路を走るトラックではなく、バッテリ式フォークリフトが対象です。
建設業でも、資材置場、倉庫、加工場、機材センターなどでフォークリフトを使っている会社は少なくありません。
「うちは建設会社だから関係ない」と見落としやすいですが、対象車両を保有・使用している場合は、安全管理上の確認事項になります。
特に見るべき点は3つです。
- ロジスネクストの「アレシス」を使っているか
- 型式と車台番号が対象範囲に入っているか
- 販売店または届出者に確認し、改善措置を受ける必要があるか
対象範囲には、対象とならない車両も含まれている場合があるとされています。ですので、車台番号だけで自己判断し切らず、販売店または届出者に確認するのが確実です。
対象となる型式と台数
公表資料では、対象車両は以下の4型式です。
型式 | 通称名 | 車台番号の範囲 | 製作期間 | 対象台数 |
|---|---|---|---|---|
ZAF-22C0 | アレシス | 22C0-15521 ~ 22C0-21419 | 令和6年2月16日 ~ 令和7年11月27日 | 781台 |
ZAF-24C0 | アレシス | 24C0-10343 ~ 24C0-14396 | 令和6年2月26日 ~ 令和7年11月26日 | 389台 |
ZAF-24D0 | アレシス | 24D0-00352 ~ 24D0-00381 | 令和6年9月19日 ~ 令和7年11月27日 | 3台 |
ZAF-25C0 | アレシス | 25C0-01348 ~ 25C0-02026 | 令和6年2月20日 ~ 令和7年11月10日 | 26台 |
製作期間全体は、令和6年2月16日から令和7年11月27日までです。
ここに該当しそうな車両がある場合は、まず機械台帳や車両管理表を確認したいところです。
不具合の内容は「ブレーキスイッチ」です
不具合の部位は、制動灯に関わるブレーキスイッチです。
公表資料によると、スイッチ内部の構成部品の加工が不適切なため、ブレーキペダル操作時にブレーキスイッチが固着し、制動灯が点灯したままとなることがあります。
そのまま使用を続けると、ブレーキスイッチを固定するブラケットが変形する場合があります。すると、制動時のブレーキペダルの操作力が増加します。さらに最悪の場合、ブレーキスイッチの固定位置がずれて、制動灯が点灯しなくなるおそれがあるとされています。
「止まる・知らせる」に関わる不具合です。
フォークリフトは、狭い構内で人、資材、車両、仮置き品の近くを動きます。後ろを通る作業員。積み下ろしを待つトラック。声をかけながら動くオペレーター。そういう日常の中で、制動灯が正しく作動しないことは小さくありません。
事故の有無は「無し」とされていますが、対象車両を使っている会社は早めに確認しておくのがよい内容です。
改善措置と社内での確認手順
改善措置は、全車両についてブレーキスイッチを対策品に交換するものです。
あわせて、取付ブラケットが変形している場合は修理し、破損している場合は取付ブラケットを交換するとされています。
社内では、次の順番で確認すると進めやすいです。
- フォークリフトの保有一覧を確認する
- ロジスネクスト「アレシス」があるか確認する
- 型式と車台番号を確認する
- 販売店またはロジスネクストに対象可否を確認する
- 対象であれば改善措置の日程を決める
- 対応済みかどうかを車両管理表に記録する
改善実施済み車には、車台番号の末尾の右に白色ペイントが塗布されるとされています。
こうしたリコール対応は、現場任せにすると抜けやすいものです。機械を使う人は忙しいですし、「いつもの動きと少し違うな」と感じても、作業が詰まっていると後回しになります。
だからこそ、管理部門や安全担当が一度、台帳ベースで確認することが大切です。
今回のニュースから考えたいこと
今回の話は、対象車両を持っている会社にとっては直接の確認事項です。
一方で、対象車両を持っていない会社にとっても、見直しのきっかけになります。
たとえば、こんな問いです。
- 自社のフォークリフト、重機、車両の型式・車台番号はすぐ分かるか
- リコールや点検案内を誰が受け取り、誰が対応完了を確認しているか
- 資材置場や倉庫の機械管理が、担当者の記憶だけに頼っていないか
- 安全書類や点検記録と、実際の機械台帳がつながっているか
中小建設会社では、車両も重機も「昔から使っているもの」が増えがちです。担当者は分かっている。現場も回っている。だからこそ、台帳や点検記録の整備は後回しになりやすいです。
ただ、リコールや不具合情報が出たときに、すぐに対象有無を判断できる会社は強いです。
対応が早いだけではありません。事故の芽を小さいうちに摘めます。お客様や元請から安全管理を問われたときにも、落ち着いて説明できます。
まずは「うちの機械はすぐ確認できるか」からで大丈夫です
今回のリコールをきっかけに、自社のフォークリフトや構内機械の管理を一度見直してみるのもよいと思います。
最初から立派なシステムを入れる必要はありません。まずは、保有機械の一覧、型式、車台番号、購入先、点検状況、リコール対応状況が分かる状態にする。それだけでも安全管理は前に進みます。
ネクスゲートでは、建設企業の持続的成長を支援する立場から、現場・安全・組織・原価・デジタル活用まで横断して、経営課題の整理と実行を支援しています。
「自社の場合、どこから整理すればよいか」「機械管理や安全管理を属人化させないにはどうしたらよいか」といった段階でも大丈夫です。無理な営業はいたしませんので、状況整理の壁打ち先として必要なときにご相談ください。































