前提

社員職人3名ほどが職長を担い、協力会社6社前後と防水工事を進める少人数体制

首都圏で防水工事を手がける、社員職人3名ほどの専門工事会社があります。アスファルト防水を強みに、ウレタン防水やシート防水、シーリングなどにも対応し、現場では協力会社6社前後と一緒に施工しています。

普段の現場は3〜4名程度、規模によっては6名ほどで動きます。社長自身も現場に入り、社員職人がそれぞれ職長を担当します。

「社員が現場にいない状態は基本的にありません。自分たちが動ける範囲で仕事を受けています」

この体制の強みは、受注した現場に必ず自社の社員職人が入り、品質と現場対応を自分たちで管理できることです。価格だけで競うのではなく、「品質を高めたい」という発注者の要望に応えることを重視してきました。

一方、年間を通して仕事は入っているものの、時期によっては空きがあります。依頼は施工の1〜2カ月前に来ることが多く、受注の波をならしながら会社を拡大したいという状況です。

1週間で 17件の相談 がありました

  • 9月25日工務店長崎県業務効率化システムの相談
  • 9月25日内装工事会社茨城県人材育成の相談
  • 9月24日リフォーム会社愛知県利益率向上の相談
  • 9月24日リフォーム会社和歌山県高卒採用の相談
  • 9月24日総合建築埼玉県業務効率化システムの相談
  • 9月23日防水工事会社福岡県高卒採用の相談
  • 9月23日ビルメンテナンス神奈川県高卒採用の相談
  • 9月23日電気設備工事会社福岡県高卒採用の相談
  • 9月22日プラント工事会社愛知県案件獲得の相談
  • 9月22日空調設備工事会社大阪府人材育成の相談
  • 9月21日電気設備工事会社沖縄県人材育成の相談
  • 9月21日リフォーム会社三重県人材確保の相談
  • 9月21日電気設備工事会社神奈川県業務効率化システムの相談
  • 9月21日ビルメンテナンス東京都人材育成の相談
  • 9月20日工務店茨城県業務効率化システムの相談
  • 9月20日内装工事会社愛知県人材育成の相談
  • 9月19日解体工事会社滋賀県業務効率化システムの相談
  • 9月18日工務店神奈川県原価管理の相談
  • 9月17日工務店三重県業務効率化システムの相談
  • 9月16日総合建築千葉県業務効率化システムの相談
  • 9月16日空調設備工事会社岐阜県案件獲得の相談
  • 9月16日総合建築埼玉県利益率向上の相談
  • 9月15日防水工事会社愛知県人材確保の相談
  • 9月15日総合土木福岡県業務効率化システムの相談
  • 9月15日空調設備工事会社宮崎県人材育成の相談
  • 9月14日外構工事会社静岡県案件獲得の相談
  • 9月13日外構工事会社沖縄県案件獲得の相談
  • 9月13日配管工事会社神奈川県人材確保の相談
  • 9月13日総合土木大阪府業務効率化システムの相談
  • 9月13日塗装工事会社愛知県協力会社探しの相談
建設業界のプロ人材による360度経営支援 資料ダウンロード
課題

社員職人の人数が、そのまま同時に動かせる現場数の上限になる構造

現在の品質管理を続ける限り、受注可能な現場数は、職長として現場を任せられる社員職人の人数に左右されます。

社長と社員が別々の現場で職長を担えば、複数現場を並行できます。ただし、それぞれが現場に固定されるため、追加案件が来ても簡単には受けられません。協力会社に施工を任せられる部分があっても、自社の職長が必要なら、社員職人の予定が埋まった時点で受注上限に達します。

「仕事量を増やしたい」と考えて営業を強めても、現場側の受け入れ能力が変わらなければ、次のような状態になりやすくなります。

  • 案件はあるのに、自社職人の予定が合わず断る
  • 空いている時期はあるのに、依頼時期が重なると受けられない
  • 社長が新規案件の調整と現場管理を同時に抱える
  • 受注を優先すると、自社が大切にしてきた品質管理が薄くなる

これは営業不足だけの問題ではありません。案件を増やす前に、「誰が、何現場まで、どの深さで管理するか」を決める必要がある課題です。

背景

価格より品質を優先してきたからこそ、協力会社だけに現場を任せにくい事情

受注量を増やしにくい背景には、品質重視で積み上げてきた会社ならではの事情があります。

この会社では、防水工事を一通り施工できる社員職人が現場に入り、人数が必要な部分を協力会社に支えてもらっています。つまり、協力会社へ現場をそのまま渡すのではなく、自社の社員が品質と進行の中心に立つことを前提とした施工体制です。

この考え方は、品質を守るうえで合理的です。防水工事は、完成後の見た目だけで施工の良し悪しを判断しにくい部分もあります。自社の基準を理解する職長が現場にいれば、協力会社との認識もそろえやすくなります。

ただし、「社員が最初から最後まで、すべての作業と判断に関与する」という運用になっていると、社員一人あたりが担当できる現場数は増えません。

また、付き合いのある協力会社が6社前後あっても、施工可能な工法、任せられる範囲、品質の安定度まで同じとは限りません。単に応援を呼べる会社数が多いことと、職長に近い役割まで任せられる人材がいることは別です。

そのため、少人数の会社が受注量を増やす際は、社員を現場から外すかどうかではなく、社員が直接関与すべき場面を絞り込めるかどうかが分かれ目になります。

解決

品質の要所を社員が押さえ、職長候補と協力会社の任せられる範囲を段階的に広げる進め方

目指したいのは、社員の現場関与をなくすことではありません。品質に影響する要所には社員が入りながら、それ以外の範囲を段階的に任せられる体制へ変えることです。

1.社員が直接関与する工程を明確にする

まず、現在の現場で社員職人が行っている仕事を、次の3つに分けます。

  • 社員が必ず判断・確認する部分
  • 条件がそろえば協力会社へ任せられる部分
  • 施工後の報告と確認で管理できる部分

大切なのは、工程表を細かく作ること自体ではなく、自社が品質を守るうえで外せない確認点を言葉にすることです。

「社員がずっと現場にいるから大丈夫」という管理から、「この場面を、この基準で確認しているから品質を守れる」という管理へ変わると、社員の関与時間を調整しやすくなります。

アスファルト防水、ウレタン防水、シート防水など、工法によっても任せられる範囲は異なります。一律に決めず、自社が得意とする工法から整理すると進めやすくなります。

2.職長候補は施工経験だけでなく、現場を管理する力で選ぶ

受注量を増やすには、社長以外に職長を任せられる人材を増やす必要があります。ただし、施工が上手な人が、そのまま職長に向いているとは限りません。

職長候補を見る際は、少なくとも次の点を確認します。

  • 自社の品質基準を理解し、協力会社へ伝えられるか
  • 現場の状況を社内へ正確に報告できるか
  • 判断に迷ったとき、独断で進めず確認できるか
  • 複数人の作業内容と進み具合を把握できるか

いきなり一つの現場を丸ごと任せるのではなく、一部の管理、社員による確認付きの職長、単独での職長という順番で任せる範囲を広げるほうが、品質を維持しやすくなります。

3.協力会社を「呼べるか」ではなく「どこまで任せられるか」で評価する

協力会社の評価も、単価や人数だけでは足りません。6社前後との付き合いがあるなら、各社について対応可能な工法と任せられる範囲を整理します。

評価軸は、複雑にしすぎる必要はありません。

  • 対応できる防水工法
  • 仕上がりの安定度
  • 自社の職長からの指示に対する理解度
  • 報告や相談のタイミング
  • 任せられる現場規模と人数

協力会社を横並びに扱わず、現場条件に応じて組み合わせられる状態をつくることが重要です。評価の高い会社には少しずつ任せる範囲を広げ、自社の施工基準も共有します。

4.同時稼働現場数の上限を先に決める

受注判断をその都度の感覚に頼ると、繁忙期に無理が出やすくなります。そこで、職長を担える人数、協力会社の確保状況、現場規模をもとに、同時稼働現場数の上限を設定します。

現在のように社員職人が各現場の職長を担うなら、社員の人数が基本的な上限です。職長候補が育っても、すぐに上限を引き上げるのではなく、一定期間は社員が確認できる余力を残します。

施工の1〜2カ月前に案件情報を受け取れるのであれば、その時点で次の項目を確認すると判断しやすくなります。

  • 既存現場の施工期間
  • 職長として配置できる社員
  • 工法に合う協力会社の確保状況
  • 社員が直接確認すべき場面の重なり

売上だけで受注を決めず、品質を守れる配置が組めるかを受注基準に入れることで、拡大時の無理を減らせます。

まとめ

社長も現場に出る少人数の専門工事会社では、社員の技術力と目配りが品質の土台になっています。その強みを手放してまで、受注量を増やす必要はありません。

一方で、すべての現場に社員が常駐し、すべてを直接管理する体制のままでは、社員職人の人数が受注上限になります。

整理したいのは、次の4点です。

  • 社員が直接関与すべき工程と確認点を明確にする
  • 職長候補を段階的に育て、任せられる現場を増やす
  • 協力会社を、工法や品質、任せられる範囲で評価する
  • 職長配置を基準に、同時稼働現場数の上限を決める

品質管理と事業拡大は、どちらか一方を選ぶ話ではありません。品質を個人の常駐だけで守る状態から、基準と役割分担で守る状態へ移すことが、少人数体制で受注余力を広げる第一歩です。

自社に合った受注上限と現場体制を整理したい方へ

「社員が何人いれば現場を増やせるのか」「協力会社へどこまで任せてよいのか」「社長が現場を離れるべきか」といった判断は、施工領域や現場規模、現在の人員によって変わります。

ネクスゲートでは、中小・専門工事会社の経営課題を、現場、採用、組織、原価、デジタル活用まで横断して整理し、実行まで支援しています。品質を守りながら受注量を増やすために、まず何から整理すべきか分からない段階でも構いません。

無理に結論を急がせたり、営業を進めたりすることはありません。自社に合った現場体制を考える次の整理先として、気軽にお声がけください。

お問い合わせはこちら