前提

売上1億円前後を維持しながら利益の最大化を目指す関東圏の足場工事会社

関東圏で足場工事を手がける、少人数の施工会社があります。社長に加えて営業担当が2人。既存顧客との関係は長く、社長自身も電話や紹介を通じて取引先を開拓してきました。

目指しているのは、売上や人員を大きく増やす経営ではありません。

「会社を大きくしたいわけではないんです。売上は横ばいでも、利益を最大化したい」

この言葉に、同じ感覚を持つ方は少なくないはずです。職人を増やせば、管理や教育の負担も増えます。現場数を増やせば、移動や段取りも増えます。

そこで考えたいのが、売上の拡大ではなく受注構成の見直しです。

売上高や施工件数を追うのではなく、今いる職人が無理なく生み出せる粗利を高める。そのために「どの仕事を増やし、どの仕事を維持するか」を決めることが出発点です。

1週間で 19件の相談 がありました

  • 9月30日外構工事会社鳥取県人材育成の相談
  • 9月30日解体工事会社埼玉県協力会社探しの相談
  • 9月29日プラント工事会社群馬県人材育成の相談
  • 9月29日総合土木宮城県業務効率化システムの相談
  • 9月29日解体工事会社栃木県利益率向上の相談
  • 9月29日設備保全会社愛知県人材育成の相談
  • 9月28日工務店千葉県業務効率化システムの相談
  • 9月28日総合建築愛知県利益率向上の相談
  • 9月28日防水工事会社東京都協力会社探しの相談
  • 9月28日空調設備工事会社東京都案件獲得の相談
  • 9月26日空調設備工事会社東京都案件獲得の相談
  • 9月26日配管工事会社静岡県高卒採用の相談
  • 9月26日空調設備工事会社徳島県案件獲得の相談
  • 9月26日塗装工事会社和歌山県案件獲得の相談
  • 9月25日工務店長崎県業務効率化システムの相談
  • 9月25日内装工事会社茨城県人材育成の相談
  • 9月24日リフォーム会社愛知県利益率向上の相談
  • 9月24日リフォーム会社和歌山県高卒採用の相談
  • 9月24日総合建築埼玉県業務効率化システムの相談
  • 9月23日防水工事会社福岡県高卒採用の相談
  • 9月23日ビルメンテナンス神奈川県高卒採用の相談
  • 9月23日電気設備工事会社福岡県高卒採用の相談
  • 9月22日プラント工事会社愛知県案件獲得の相談
  • 9月22日空調設備工事会社大阪府人材育成の相談
  • 9月21日電気設備工事会社沖縄県人材育成の相談
  • 9月21日リフォーム会社三重県人材確保の相談
  • 9月21日電気設備工事会社神奈川県業務効率化システムの相談
  • 9月21日ビルメンテナンス東京都人材育成の相談
  • 9月20日工務店茨城県業務効率化システムの相談
  • 9月20日内装工事会社愛知県人材育成の相談
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課題

戸建て4棟より設備工事1現場のほうが利益と労力のバランスがよい実態

この会社では、戸建て住宅の足場と設備工事に伴う足場で、採算に大きな差が出ていました。

戸建てでは、職人1人が1日に上げる売上として4万〜5万円程度を目標にしています。一方、設備工事では、1人工当たり7万円前後を確保できる現場もありました。

社長の感覚は明確です。

「戸建てを4棟やるのと、設備工事を1現場やるなら、設備工事を1現場やったほうがいい」

単価だけの話ではありません。戸建てを4棟回れば、現場ごとに移動、連絡、段取り、請求が発生します。設備工事が1現場で済めば、対応する会社数が多少増えても、現場数と移動回数は抑えられます。

同じ売上でも、現場数が多い仕事ほど、表面に出にくい管理工数と移動時間を使います。売上だけを見ていると、この差を見落としやすくなります。

ただし、高単価の仕事がすべて効率的とは限りません。設備工事では、監督との打ち合わせが増えたり、工程が決まらず職人が待機したりすることもあります。

「1日で終わると思って行ったら、現場が進んでいない。10時まで待って終わるような日もある」

それでも単価に余裕があれば、2日かかっても採算を合わせられる場合があります。反対に、単価が低い現場で待機が発生すると、利益はすぐに薄くなります。

比較すべきなのは現場単価ではなく、待機や移動まで含めた職人1人1日当たりの粗利です。

背景

長年育てた低単価顧客を守りながら15年後も働ける仕事へ移りたい思い

受注構成の見直しが難しいのは、採算の低い顧客を単純に切ればよいわけではないからです。

この会社にも、当初は戸建て1棟当たり11万円前後だった取引先がありました。塗装会社を紹介したり、人手不足の相談に応えたりしながら関係を深め、少しずつ15万〜17万円ほどまで単価を上げてきました。

「そこには物語があるから、削る必要はない。ただ、同じようなお客さんを10社増やすかと言われたら、それは違う」

ここが受注構成を考えるうえで大切な点です。既存顧客を続ける理由には、粗利だけでは測れない信頼関係があります。一方、その顧客と似た単価、似た現場数の仕事を新たに増やすかどうかは、別の判断です。

既存顧客を大切にすることと、同じ採算構造の顧客を増やすことは分けて考える必要があります。

もう一つの背景が、職人の高齢化です。社長も職人も年齢を重ねます。今はこなせる現場数でも、10年後、15年後に同じ移動量と作業密度を維持できるとは限りません。

「今のメンバーが15年後まで現場で働ける状態にしたい。毎日ガツガツ回る仕事だけでは難しい」

高収益案件への移行は、単なる利益改善ではありません。移動を減らし、工程に余裕を持たせ、体力を回復する時間を確保する意味もあります。

将来の受注構成は、粗利率だけでなく、今の職人が長く働き続けられるかという観点からも決める必要があります。

解決

顧客別・工種別の実質粗利を比べて高収益案件の比率を段階的に高める進め方

最初に行いたいのは、顧客別・工種別の採算を同じ物差しで並べることです。売上高だけでは、現場の負担までは見えません。

最低限、次の項目を整理します。

  • 現場ごとの売上高と直接原価
  • 投入した職人数と作業日数
  • 移動、打ち合わせ、待機を含む拘束時間
  • 見積もり、日程調整、請求にかかった管理工数
  • 年間の受注頻度
  • 翌年以降も続く可能性
  • 職人の体力的な負担

そのうえで、売上総額ではなく「職人1人1日当たりの粗利」を確認します。

`職人1人1日当たりの粗利 = 現場粗利 ÷ 投入した延べ人工数`

待機が多い工種では、予定人工ではなく実際に拘束された人工で計算するのがポイントです。半日待って別現場へ移れなかったなら、その時間も原価として捉えます。

受注構成を変える判断軸は、単価、粗利、管理工数、待機時間、受注頻度、継続性、体力負担の7つです。

比較後は、顧客を一律に順位づけるのではなく、次の3つに分けると整理しやすくなります。

  1. 関係性も採算もよく、今後増やしたい顧客
  2. 採算は低めでも、関係性や受注の安定性から維持したい顧客
  3. 新規で同じ条件の仕事を増やす必要はない顧客

2番目の顧客をすぐに減らす必要はありません。新規開拓では1番目に近い仕事を優先し、空いた枠を少しずつ置き換えていきます。

今回の会社であれば、大手設備会社へ直接入ることだけが狙いではありません。その下で設備や重量物の工事を請け、人手を必要としている中堅施工会社が現実的な対象になります。

会社名の大きさよりも、次の条件を見ます。

  • 自社が得意とする足場を継続的に必要としているか
  • 既存の協力会社だけでは人手が足りていないか
  • 1現場当たりの粗利を確保できるか
  • 年1〜2現場でも、翌年以降の発注が見込めるか
  • 待機や打ち合わせを含めても採算が残るか

設備工事は、毎月発注されるとは限りません。担当監督1人につき年間2現場程度ということもあります。そのため、一社から大量に受注する発想ではなく、条件の合う顧客を一社ずつ増やす考え方が合います。

低頻度でも高粗利の顧客を複数持てば、既存顧客を守りながら、現場数を抑えた受注構成へ移行できます。

また、すぐに仕事が出ないことも前提にします。実際に設備工事へ入るまで、必要な講習を受け、その後も定期的に連絡を続け、最初は周辺作業を手伝うところから関係が始まった例もありました。

一度訪問して終わりではなく、担当者、対応履歴、次回連絡時期を残します。受注頻度が低い仕事ほど、忘れられないための顧客管理が重要です。

高収益案件への移行は、既存案件を一気に入れ替える施策ではありません。採算を見える化し、条件の合う顧客を増やしながら、受注比率を年単位で変えていく取り組みです。

まとめ

売上や人員を大きく増やさずに利益を伸ばすには、施工件数ではなく受注の中身を見る必要があります。

戸建て4棟と設備工事1現場で売上が近くても、必要な人工、移動、管理、待機が違えば、残る粗利も職人の疲労も変わります。

一方、採算だけを理由に長年の顧客を切る必要はありません。大切なのは、既存顧客を維持する判断と、新たに増やす顧客の判断を分けることです。

「今の顧客を残すか」ではなく、「これから増やすなら、どの仕事か」を決めることが受注構成見直しの第一歩です。

職人1人1日当たりの粗利、管理工数、待機時間、受注頻度、継続性、体力負担を並べると、自社が15年後まで続けやすい仕事が見えやすくなります。

自社に合う高収益案件の条件から整理するために

受注構成を変えたいと思っても、「どの顧客が本当に採算に合っているのか」「既存顧客を維持しながら何を増やすべきか」は、日々の数字だけでは整理しにくいものです。

ネクスゲートでは、中小・専門工事会社の経営課題を、現場の収支や受注構成、取引先開拓、原価管理、デジタル活用まで横断して整理し、実行まで支援しています。

「うちの場合は、どの仕事を増やすべきか」「何から数字を並べればよいかわからない」という段階でも問題ありません。無理にサービスをおすすめすることはありませんので、次の整理先の一つとして気軽にお声がけください。

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