前提

商業施設の需要変動を見越して受注構成の見直しを始めた売上7億円前後の内装工事会社

兵庫県にある、従業員20名弱の内装・仕上げ工事会社では、商業施設に関わる工事を事業の柱としてきました。売上は7億円前後です。

既存市場で一定の実績を積んできた一方、経営者は社会情勢によって商業施設の工事量が変わることを見越し、受注構成を見直そうとしていました。

「商業施設の需要が動くたびに、こちらの売上構成も揺れる。特定の市場に依存しない収益構造へ変えたい」

目指したのは、これまでの事業をやめることではありません。既存の商業施設工事を残しながら、マンションや戸建ての再販に伴う内装・改修工事を加え、複数の受注チャネルを持つことでした。

専門工事会社にとって、市場の分散は単純な新規営業ではありません。新しい発注者と接点をつくるだけでなく、その市場で求められる工事に既存の施工体制で対応できるかまで、同時に考える必要があります。

1週間で 20件の相談 がありました

  • 9月29日プラント工事会社群馬県人材育成の相談
  • 9月29日総合土木宮城県業務効率化システムの相談
  • 9月29日解体工事会社栃木県利益率向上の相談
  • 9月29日設備保全会社愛知県人材育成の相談
  • 9月28日工務店千葉県業務効率化システムの相談
  • 9月28日総合建築愛知県利益率向上の相談
  • 9月28日防水工事会社東京都協力会社探しの相談
  • 9月28日空調設備工事会社東京都案件獲得の相談
  • 9月26日空調設備工事会社東京都案件獲得の相談
  • 9月26日配管工事会社静岡県高卒採用の相談
  • 9月26日空調設備工事会社徳島県案件獲得の相談
  • 9月26日塗装工事会社和歌山県案件獲得の相談
  • 9月25日工務店長崎県業務効率化システムの相談
  • 9月25日内装工事会社茨城県人材育成の相談
  • 9月24日リフォーム会社愛知県利益率向上の相談
  • 9月24日リフォーム会社和歌山県高卒採用の相談
  • 9月24日総合建築埼玉県業務効率化システムの相談
  • 9月23日防水工事会社福岡県高卒採用の相談
  • 9月23日ビルメンテナンス神奈川県高卒採用の相談
  • 9月23日電気設備工事会社福岡県高卒採用の相談
  • 9月22日プラント工事会社愛知県案件獲得の相談
  • 9月22日空調設備工事会社大阪府人材育成の相談
  • 9月21日電気設備工事会社沖縄県人材育成の相談
  • 9月21日リフォーム会社三重県人材確保の相談
  • 9月21日電気設備工事会社神奈川県業務効率化システムの相談
  • 9月21日ビルメンテナンス東京都人材育成の相談
  • 9月20日工務店茨城県業務効率化システムの相談
  • 9月20日内装工事会社愛知県人材育成の相談
  • 9月19日解体工事会社滋賀県業務効率化システムの相談
  • 9月18日工務店神奈川県原価管理の相談
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課題

系列や既存業者が決まっている市場で新しい発注者との接点をつくる難しさ

新たな市場へ進もうとすると、最初にぶつかるのが発注構造の壁です。

「販路は難しい。系列や付き合いのある業者が決まっているから、なかなか入り込めない」

この感覚は、多くの専門工事会社に共通するものです。大手ハウスビルダーやデベロッパーには既存の協力会社があり、会社名だけを調べて連絡しても、実際に工事会社を選ぶ部署や担当者へ届くとは限りません。

一方、銀行や保険会社などが主催するビジネスマッチングへ参加しても、必ず発注者と出会えるわけではありません。「仕事が欲しい会社同士」が集まり、具体的な案件につながらないこともあります。

つまり、問題は営業量だけではありません。誰から仕事を受けたいのか、その相手のどの部署が工事会社の選定に関わり、どの接触ルートなら見積もりの機会まで進めるのかが曖昧なことが、販路開拓を難しくしています。

また、新市場の案件を獲得できても、施工できなければ継続受注にはなりません。社内の職人で対応するのか、既存の協力会社を組み合わせるのかという施工体制も、受注先の選定と切り離せない論点です。

「仕事がなければ、人をどう組むかという選択すらできない。まず仕事を取って、必要なら協力会社も含めて体制をつくりたい」

販路開拓では、案件獲得と施工体制のどちらか一方を先に完成させるのではなく、受注可能な範囲を確認しながら両方を段階的に広げる必要があります。

背景

市場を広げたい思いが先行し、既存の強みと狙う発注者の整理が追いつかない状態

特定市場への依存を減らそうとすると、「別の市場も開拓しよう」という話から始まりがちです。ただ、市場名だけを決めても、具体的な営業先は定まりません。

今回の会社がマンション・戸建ての再販市場を候補にできたのは、既存の内装・仕上げ工事とのつながりがあったためです。まったく異なる工種へ進むのではなく、これまで培った施工経験を転用しやすい隣接市場でした。

ここで重要なのは、売上を分散すること自体を目的にしないことです。新市場は「需要がありそうか」だけではなく、既存の工種、取引経験、施工人員、協力会社を生かせるかという観点から選ぶ必要があります。

少なくとも、次の順序で現状を整理すると、狙う市場と発注者が見えやすくなります。

  • 現在、どの市場と顧客から仕事を受けているか
  • どの工種に実績があり、他市場でも転用できるか
  • 社内人員と協力会社で、どこまで施工できるか
  • 新市場では、誰が工事を発注しているか
  • 見積もりに参加するには、どの部署や担当者との接点が必要か

この棚卸しをせずに営業件数だけを増やすと、施工条件が合わない案件や、自社の強みが伝わりにくい発注者まで追いかけることになります。

反対に、既存の内装工事の経験を生かせる「住宅再販に伴う改修」と定めれば、開拓対象は大手ハウスビルダー、デベロッパー、再販に関わる事業者などへ具体化できます。市場の分散は、営業先を増やす作業ではなく、自社の施工力が通用する発注構造をもう一つ見つける作業です。

解決

既存事業の棚卸しから発注者別の接触ルートと小さな実績づくりまで進める方法

安定した受注構成をつくるには、一度に大きく市場転換するより、既存事業を起点に受注チャネルを一本ずつ増やす進め方が現実的です。

1.既存顧客・工種・施工体制を一枚に整理する

最初に、現在の顧客、市場、工種、施工体制を並べます。ここでは「売上が大きい仕事」だけでなく、他市場でも再現できる経験を見つけることがポイントです。

たとえば、商業施設の内装・仕上げで培った施工経験のうち、マンションや戸建ての改修でも使える工種は何か。社内だけで対応できる範囲と、協力会社を組み合わせれば対応できる範囲はどこまでかを確認します。

新市場の候補は、既存の施工力との距離が近く、現在の体制でも最初の一件を納められる領域から選びます。

2.市場ではなく「発注者と案件」を決める

「住宅市場へ進む」だけでは、営業活動へ落とし込めません。マンション・戸建ての再販に伴う改修案件を狙うのであれば、発注者の種類と、獲得したい案件を具体化します。

判断軸は次のとおりです。

  • 既存の工種や施工経験を転用できるか
  • 継続的な見積もり機会が見込めるか
  • 自社の施工エリアと合っているか
  • 現在の人員や協力会社で対応を始められるか
  • 発注部署や担当者まで接触できる見込みがあるか

今回の会社では、大手ハウスビルダーやデベロッパーとの接点をつくり、まず見積もり案件への参加を目指しました。その後、1,000万円前後の工事を新規受注しています。

新市場への参入では、最初から大口受注だけを狙うのではなく、見積もり参加、比較的小さな案件、継続発注という順番で実績を積むことが重要です。

3.開拓先の数と発注構造に合わせて接触ルートを変える

営業方法は、開拓先によって変わります。

大手ハウスビルダーやデベロッパーなど、狙う会社が絞られている場合は、その会社の内部事情を理解する人を介し、工事会社の選定に関わる部署や担当者へ接触する方法が向いています。会社の代表窓口へ広く連絡するより、見積もりにつながる可能性のある相手を特定しやすいためです。

一方、地場の建設会社など開拓候補が多数ある場合は、一社ずつの紹介だけでは母数を確保しにくくなります。その場合は、候補企業を整理したうえで、電話などによる接触を積み重ねる方法が合います。実際に、対象が分散している開拓では、一日80〜100件ほど接触しながら面談先を探す進め方も取られています。

また、ビジネスマッチングを使うなら、参加者の中に発注側の企業がいるかを事前に確かめたいところです。交流の場へ参加すること自体ではなく、工事発注に関わる人へ届くかどうかで判断します。

少数の大手を狙うなら部署・担当者を絞った接触、多数の地場企業を狙うなら営業母数を確保する接触という使い分けが必要です。

4.最初の受注を「次の受注に使える実績」にする

新市場での初回案件は、売上だけで評価しないことも大切です。受注できた経路、求められた工種、自社で対応できた範囲、次回も声をかけてもらうために必要な条件を整理します。

進捗を見る際は、接触社数だけではなく、次の段階ごとに確認します。

  • 発注部署や担当者と接点を持てたか
  • 見積もり依頼を得られたか
  • 現在の施工体制で対応できる案件だったか
  • 初回受注後、次の相談や見積もりにつながったか

販路開拓の成果は、新規受注が一件生まれたかではなく、同じ市場から次の見積もりが来る状態をつくれたかで判断します。

この流れを繰り返すことで、商業施設だけ、特定の元請けだけといった受注構成から、商業施設工事と住宅再販・改修工事の両方を持つ構成へ少しずつ移行できます。

まとめ

特定の工事市場への依存を減らす際は、既存事業と関係の薄い市場へ急に進む必要はありません。

まず既存顧客・工種・施工体制を棚卸しし、自社の経験を転用できる隣接市場を選ぶことが出発点です。そのうえで、狙う発注者と案件を具体化し、発注部署へ届く接触ルートを設計します。

大手企業を狙う場合と、地場企業を広く開拓する場合では、適した営業方法も異なります。見積もり参加や対応可能な案件から実績をつくり、次の相談につなげていくことで、無理のない形で受注チャネルを複線化できます。

安定した受注構成とは、市場をむやみに増やすことではなく、自社の施工力を生かせる継続的な発注経路を複数持つことです。

自社に合う次の受注市場と開拓ルートを整理するために

「別の市場も開拓したいが、どこを狙うべきかわからない」「発注者は見えていても、どの部署へ接触すればよいかわからない」という段階では、既存事業の棚卸しから始めると整理しやすくなります。

ネクスゲートでは、中小・専門工事会社の既存顧客、工種、施工体制を確認しながら、新たな市場の選定、発注者への接触ルート、案件獲得後の実行まで横断して支援しています。

商業施設、住宅再販、改修などのうち、自社はどの市場を組み合わせるべきかという初期段階から整理できます。無理に施策を勧めることはありませんので、まずは現在の受注構成や目指したい姿をお聞かせください。

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