国土交通省は、令和8年7月1日から5日に実施した「主要建設資材需給・価格動向調査」の結果を公表しました。生コンクリート、鋼材、木材など7資材13品目について、需給はすべて「均衡」、在庫は調査対象のすべてで「普通」でした。一方で、価格は一部資材で「やや上昇」となっています。

調査名

主要建設資材需給・価格動向調査

調査時点

令和8年7月1~5日現在

調査対象

生コンクリート、鋼材、木材など7資材13品目

価格動向

アスファルト合材(新材・再生材)、異形棒鋼、H形鋼、木材(型枠用合板)が「やや上昇」。その他は「横ばい」

需給動向

すべての調査対象資材で「均衡」

在庫状況

すべての調査対象資材で「普通」

在庫調査の対象

骨材、異形棒鋼、H形鋼、木材など

1週間で 14件の相談 がありました

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  • 7月16日塗装工事会社大阪府人材育成の相談
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  • 7月16日総合建築岐阜県原価管理の相談
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今回のポイントは「不足」ではなく「じわり上がる単価」です

今回の調査でまず安心材料と言えるのは、需給がすべての調査対象資材で「均衡」していることです。

資材が極端に足りない。納期が読めない。現場が止まりそうになる。そうした状況を示す結果ではありません。

一方で、見逃せない点もあります。

アスファルト合材、異形棒鋼、H形鋼、型枠用合板は、先月に比べて「やや上昇」とされています。

つまり、今回のニュースは「資材が手に入らない」という話ではありません。むしろ、手に入るけれど、見積時の単価感を少し慎重に見るべき局面と読むのが現実的です。

中小建設会社にとっては、この差が大きいです。

「在庫は普通だから大丈夫」と見てしまうと、見積の粗利が少しずつ削られます。逆に、「全部が急騰している」と過度に構える必要もありません。

必要なのは、使う資材ごとに見積単価を更新することです。

特に確認したい資材は4つあります

今回「やや上昇」とされたのは、次の資材です。

  • アスファルト合材(新材)
  • アスファルト合材(再生材)
  • 異形棒鋼
  • H形鋼
  • 木材(型枠用合板)

舗装工事、土木工事、鉄筋工事、鉄骨工事、型枠工事に関わる会社は、特に見ておきたい内容です。

たとえば舗装系の工事では、アスファルト合材の単価が見積に直結します。鉄筋・鉄骨を扱う工事では、異形棒鋼やH形鋼の動きが効いてきます。RC造や土木構造物で型枠を多く使う現場では、型枠用合板の価格動向も粗利に響きます。

ここで大事なのは、自社の主要工種に関係する資材だけでも、最新の仕入単価を確認することです。

全部を細かく追う必要はありません。けれど、自社の利益を左右する資材は決まっているはずです。

「うちは合材が効く」

「うちは鉄筋が重い」

「型枠材の読み違いが痛い」

そうした会社ごとの急所に合わせて、今回の調査を使うのがよいと思います。

「需給均衡」でも利益が守られるとは限りません

今回、需給はすべて「均衡」です。在庫も「普通」です。

これは前向きな材料です。資材手配の面では、極端な逼迫を示す内容ではありません。

ただし、需給が均衡していても、価格が横ばいとは限りません

ここが経営判断のポイントです。

建設会社の現場では、資材価格の変化が少し遅れて利益に出ます。見積を出した時点では問題なく見えても、着工時や発注時に仕入単価が変わっていることがあります。

特に、見積提出から契約、契約から着工まで時間が空く案件では注意が必要です。

見積の有効期限、資材単価の前提、単価改定時の扱いを社内でそろえておくことが大切です。

営業担当、積算担当、現場担当がそれぞれ別の単価感で動くと、あとで苦しくなります。

「この単価、いつの見積ですか」

「材料屋さんの最新単価は確認済みですか」

「契約後に上がった場合の扱いはどうなっていますか」

こうした確認を、案件ごとに淡々と入れていきたいところです。

公共工事でも民間工事でも、地域別データを見る価値があります

今回の資料では、全国の概要に加えて、資材別・地域別の数値も掲載されています。

全国では「横ばい」や「やや上昇」と整理されていても、実際の仕入れは地域差があります。

中小建設会社にとって重要なのは、全国平均よりも、自社が工事をしている地域の資材動向です。

同じ資材でも、地域によって価格動向や需給感が違う場合があります。特に、骨材、生コン、アスファルト合材のように地域性が出やすい資材は、地元の商流と合わせて見たいところです。

今回の公表資料は、毎月の定点観測として使えます。

月次で「国交省の調査」と「自社の仕入単価」を見比べるだけでも、見積の精度は上がります

難しい分析でなくて構いません。

前月より上がったのか。横ばいなのか。自社の仕入先の見積はどう動いているのか。

この確認を続けることが、利益管理の土台になります。

中小建設業が今やっておきたい確認

今回の結果を受けて、すぐに大きな方針転換が必要という内容ではありません。

ただし、足元の実務では確認しておきたいことがあります。

  • アスファルト合材、鋼材、型枠用合板を使う案件の見積単価を更新する
  • 見積提出済みで、まだ契約前の案件の原価前提を見直す
  • 契約から着工まで時間が空く案件は、資材価格の扱いを確認する
  • 仕入先からの最新単価、見積有効期限、納期感を確認する
  • 公共工事・民間工事を問わず、契約条件と価格変動時の対応を社内で共有する

ポイントは、必要以上に構えないことです。

今回の調査では、需給は均衡しています。在庫も普通です。

だからこそ、落ち着いて見積と原価を整えるタイミングです。

資材が足りない不安よりも、単価の小さなズレを放置しないことが、今回の実務上の読み方だと思います。

自社の見積と原価管理にどう落とし込むか

資材価格のニュースは、読むだけではなかなか利益に変わりません。

大切なのは、自社の見積書、実行予算、仕入先とのやり取りに落とし込むことです。

「うちの場合、どの資材を重点的に見ればいいのか」

「見積単価の更新ルールをどう作ればいいのか」

「現場ごとの粗利管理をもう少し見えるようにしたい」

そう感じる会社もあると思います。

ネクスゲートでは、中小・専門工事会社の経営課題を、現場、採用、組織、原価管理、デジタル活用まで横断して整理し、実行まで支援しています。ものづくりに集中できる建設業界へ向けて、建設企業の持続的成長を支援しています。

今回のような資材価格の動きを、自社の見積・利益管理にどう反映するか。まだ整理前の段階でも大丈夫です。無理な営業はいたしませんので、必要なタイミングで壁打ち先として使ってください。

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