材木・別注家具を強みに、内装一式工事まで手がける岡山県の専門工事会社
岡山県のある専門工事会社は、もともと材木販売から事業を始め、別注家具、店舗内装へと対応範囲を広げてきました。現在は材木・家具の販売と内装工事が、それぞれ売上の半分ほどを占めています。
強みは、木材を商社経由ではなく直接仕入れられることです。無垢材や特殊材を使う別注家具では、材料の知識、調達力、価格対応力を発揮できます。家具工場は自社保有していませんが、製作難易度に応じて複数の協力工場を使い分け、製作から現場取付まで対応しています。
店舗内装を始めてからは約8年。物販店を中心に、飲食店や路面店の一式工事も経験してきました。工事規模は1,000万〜2,000万円前後が多く、大きい案件では4,000万円前後です。商業施設のルールや夜間工事にも慣れています。
一方、現場管理は2名体制です。施工管理資格を持つ人材は一部に限られ、追加の有資格者も探しています。家具工事の実力は十分にあるものの、内装一式工事を安定して増やすには、管理体制も同時に整える段階にあります。
1週間で 20件の相談 がありました
- 9月29日プラント工事会社群馬県人材育成の相談
- 9月29日総合土木宮城県業務効率化システムの相談
- 9月29日解体工事会社栃木県利益率向上の相談
- 9月29日設備保全会社愛知県人材育成の相談
- 9月28日工務店千葉県業務効率化システムの相談
- 9月28日総合建築愛知県利益率向上の相談
- 9月28日防水工事会社東京都協力会社探しの相談
- 9月28日空調設備工事会社東京都案件獲得の相談
- 9月26日空調設備工事会社東京都案件獲得の相談
- 9月26日配管工事会社静岡県高卒採用の相談
- 9月26日空調設備工事会社徳島県案件獲得の相談
- 9月26日塗装工事会社和歌山県案件獲得の相談
- 9月25日工務店長崎県業務効率化システムの相談
- 9月25日内装工事会社茨城県人材育成の相談
- 9月24日リフォーム会社愛知県利益率向上の相談
- 9月24日リフォーム会社和歌山県高卒採用の相談
- 9月24日総合建築埼玉県業務効率化システムの相談
- 9月23日防水工事会社福岡県高卒採用の相談
- 9月23日ビルメンテナンス神奈川県高卒採用の相談
- 9月23日電気設備工事会社福岡県高卒採用の相談
- 9月22日プラント工事会社愛知県案件獲得の相談
- 9月22日空調設備工事会社大阪府人材育成の相談
- 9月21日電気設備工事会社沖縄県人材育成の相談
- 9月21日リフォーム会社三重県人材確保の相談
- 9月21日電気設備工事会社神奈川県業務効率化システムの相談
- 9月21日ビルメンテナンス東京都人材育成の相談
- 9月20日工務店茨城県業務効率化システムの相談
- 9月20日内装工事会社愛知県人材育成の相談
- 9月19日解体工事会社滋賀県業務効率化システムの相談
- 9月18日工務店神奈川県原価管理の相談
新規取引先から「最初は家具だけ」と言われ、家具業者として固定される不安
新たな取引候補から提示された入口は、家具の製作と現場取付でした。発注側としては、まず得意分野から付き合いたいという考えです。
ただ、会社が目指しているのは家具工事の件数を増やすことだけではありません。二次下請けではなく一次下請けとして入り、内装一式工事を増やすことです。
担当者からは、率直に次のような声が出ました。
「家具をもらえるのはありがたいです。でも、そのまま家具屋として流れていく気もします」
「得意なところだけを切り出されて、強みだけをついばまれているような感覚があります」
この不安は自然です。部分工事を問題なく納め続けても、こちらから働きかけなければ、発注側の認識が「家具に強い会社」のまま更新されないことがあるからです。
一方で、最初から内装一式工事を任せてもらおうとすると、発注側には別の不安が生まれます。見積精度、現場管理、工程対応、協力会社の手配、商業施設ルールへの適応などを、まだ実案件で確認できていないためです。
課題は、家具工事を受けることではありません。家具工事の完了後に、次の受注範囲へ進む道筋が決まっていないことです。
発注側は家具の出来栄えだけでなく、見積精度と現場対応から一式工事を任せられるかを見ている状況
新規の協力会社を選ぶ際、発注側は実際の仕事を通じて判断します。今回も、家具の品質だけが確認項目ではありませんでした。
具体的には、次のような点が聞かれています。
- 見積金額に妥当性があり、抜け漏れがないか
- 家具の製作から現場取付まで対応できるか
- 現場管理者が常駐できるか
- 商業施設独自の入退館や作業ルールに慣れているか
- 夜間の短工期でも、指定時刻に搬入・施工できるか
- 電気、給排水、換気、空調を含む一式工事に対応できるか
- 建設業許可や技術者配置が、依頼する工事に合っているか
発注側では相見積もりを2〜3社から取り、社内積算との整合や抜け漏れも確認しています。スーパーなどでは夜間の2〜3日で工事を終える案件もあり、搬入の遅れや施工ミスが工程全体に響きます。
つまり、家具工事は単なる小口発注とは限りません。発注側にとっては、見積、段取り、連絡、納期、現場対応を小さな範囲で確認する機会でもあります。
会社側には、すでに物販店や飲食店の一式工事実績があります。しかし、新しい取引先がその実力を知っているとは限りません。「一式工事もできます」と伝えるだけでは、発注判断に必要な情報が不足します。
さらに、受注規模を広げる前には体制面の確認も必要です。一般建設業か特定建設業かという許可区分だけで、請け負える工事が一律に決まるわけではありません。元請・下請の立場、工事内容、下請発注額、配置する技術者などを合わせて確認する必要があります。
営業上の期待と、許可・技術者・管理人数から見た供給能力を切り分けて整理することが欠かせません。
家具工事を実力確認の場に変え、実績共有と再提案で受注範囲を段階的に広げる設計
家具工事から内装一式工事へ広げるには、初回案件を「受注できた仕事」として終わらせず、「次の発注判断に必要な実績」として設計します。
いきなり一式工事を求めるのではなく、家具工事で信頼をつくり、隣接工事、一式工事へと段階的に広げる進め方が現実的です。
1.見積段階で、家具以外の対応範囲も伝える
最初の見積では、家具の金額だけを提出するのではなく、見積条件、施工範囲、除外範囲、納期、取付体制を明確にします。発注側が重視していた「数字の妥当性」と「抜け漏れのなさ」を、書面で示すためです。
そのうえで、内装一式の施工実績も簡潔に添えます。物販店、飲食店、路面店など、今回の発注者が扱う物件に近い実績を優先します。
伝える内容は、広げすぎない方が分かりやすくなります。
- 別注家具の製作・取付
- 木工事や造作工事
- 商業施設内の夜間工事
- 物販店を中心とした内装一式工事
- 協力会社を含めた設備工事の対応実績
「何でもできます」ではなく、「どの用途で、どの範囲まで、どの体制なら対応できるか」を示すことが重要です。
2.初回案件では、出来栄え以外の評価を取りにいく
家具工事で評価されるのは製品品質だけではありません。見積提出の速さ、質問への回答、製作工程の共有、指定日時の搬入、施設ルールの順守、現場での調整力まで含まれます。
特に商業施設では、夜間作業や短工期が前提になりやすく、予定どおり納める力そのものが次の信用になります。常駐を求められた場合には、誰を配置するのか、ほかの現場と重ならないかまで確認してから受ける必要があります。
初回案件では、家具の粗利だけでなく、「次に一式工事を任せられる会社だと判断してもらえるか」を評価軸に加えます。
3.完了後に、次の対応範囲を具体的に再提案する
家具工事を問題なく納めても、発注側から自動的に一式工事の相談が来るとは限りません。完了後は実績を共有し、次に任せてもらいたい範囲を具体的に伝えます。
例えば、家具工事の次に木工事や造作工事まで広げ、その後に物販店の内装一式へ進む流れです。飲食店の設備工事は経験が相対的に少ないため、最初から広く請けるより、物販店など経験の多い領域から提案する方が無理がありません。
再提案では、次の3点をそろえます。
- 今回の家具工事で確認してもらえた実績
- 過去に対応した内装一式工事の用途と規模
- 現在の管理人数で無理なく請けられる工期と金額帯
発注側の認識を「家具会社」から「家具を強みに内装まで管理できる会社」へ更新するには、実績共有と再提案を繰り返す必要があります。
4.営業拡大の前に、許可と技術者配置の上限を確認する
受注範囲を広げるほど、営業力だけでなく供給体制が問われます。今回の会社では、現場管理が2名に限られ、有資格者の採用も進めている状況でした。
まず整理したいのは、次の項目です。
- 現在の建設業許可で対応できる工事業種
- 元請・下請それぞれで想定する契約形態
- 工事規模に応じて必要となる技術者
- 現場専任や常駐を求められた場合の配置余力
- 同時に管理できる現場数
- 協力会社へ発注する範囲と金額
許可や技術者の要件は工事内容や契約構造によって変わります。具体的な案件が出た段階で、最新の法令や行政窓口の見解を確認することが安全です。
取れる案件を先に増やすのではなく、確実に納められる範囲を決め、その範囲を広げるために資格・採用・協力会社体制を整える順番が大切です。
まとめ
「まずは家具工事だけ」という依頼は、家具業者として固定されたという意味ではありません。発注側が、見積精度、品質、納期、現場対応、商業施設ルールへの適応力を確認する入口と捉えられます。
ただし、受け身のままでは家具工事だけが続く可能性もあります。
- 初回見積で内装一式の実績と対応範囲を伝える
- 家具工事で品質以外の現場対応力も示す
- 完了後に木工事、造作工事、内装一式へ再提案する
- 許可、技術者、管理人数から受注上限を整理する
家具工事を入口にできる会社の強みは、価格や製作力だけではありません。小さな発注で得た信用を、次の工事範囲へつなげられることです。
家具工事から内装一式へ広げる道筋を整理したい方へ
部分工事から取引を始める場合、どの実績を見せるか、いつ再提案するか、現在の管理体制でどこまで受けるかを整理しておくと、家具工事だけで終わりにくくなります。
ネクスゲートでは、中小・専門工事会社の販路拡大、元請け・一次下請け開拓、許可や人員を踏まえた受注体制づくりを整理し、実行まで支援しています。「うちの場合は何から整理すべきか」という段階でも構いません。無理に営業を進めることはありませんので、現在の取引構造や目指したい受注範囲からお聞かせください。