年商4億円台の塗装工事会社が培ってきた、遅れた現場をきれいに納める段取り
東海地方を中心に改修工事を手がける、10名弱の塗装工事会社があります。代表は若い頃から大規模な新築現場に入り、数十人の職人をまとめながら、厳しい工期の中で品質、安全、コストを守る経験を重ねてきました。
とくに評価されていたのが、工程がうまく進んでいない現場へ途中から入っても、最後はきれいに納める力です。
「塗装屋さん、どうぞ入ってくださいと言われるまで待つのではなく、前工程の業者さんの中に入って、いつまでにどこまで進めてもらうかを調整していました」
塗装などの仕上げ工事は、下地や内装といった前工程が終わらなければ着手できません。一方で、建物の完成日は簡単には動かせません。
仕上げ工事会社に必要なのは、自社の作業予定をつくることだけではなく、完成日から逆算して現場全体を動かす工程管理です。
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- 9月26日空調設備工事会社徳島県案件獲得の相談
- 9月26日塗装工事会社和歌山県案件獲得の相談
- 9月25日工務店長崎県業務効率化システムの相談
- 9月25日内装工事会社茨城県人材育成の相談
- 9月24日リフォーム会社愛知県利益率向上の相談
- 9月24日リフォーム会社和歌山県高卒採用の相談
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前工程の遅れと作業場所の競合が、仕上げ工事の工期と利益に集中する構造
仕上げ工事の難しさは、前工程で発生した遅れを最後に引き受けやすいことです。着工日が後ろへずれても、引き渡し日は変わらず、自社の作業期間だけが短くなることがあります。
さらに、マンションの階段のように、人の行き来が多い場所では他職種との競合も起こります。施工できる状態になっていても、作業場所を確保できなければ進められません。
前工程の完了を待っているだけでは、「着手できない時間」と「短縮された施工期間」の両方を仕上げ工事会社が負担することになります。
このしわ寄せを人員の追加や長時間作業だけで吸収しようとすると、原価が増えやすくなります。急いで納めるほど、仕上がりへの配慮も難しくなります。新品として引き渡す新築工事では、汚さない、傷つけない、きれいに片付けるところまで含めて品質だからです。
工程表に自社の名前が載っているだけでは、実際に作業できる場所と時間までは守られません。利益を守るには、必要な日数だけでなく、施工可能な作業場所と時間帯を先に確保する必要があります。
後工程は立場が弱いという思い込みと、現場全体での合意不足
仕上げ工事会社が先回りしにくい背景には、「後工程だから、前の業者が終わるまで待つしかない」という感覚があります。前工程の業者へ期限を伝えたくても、関係性によっては言いづらいものです。
ただし、必要なのは一方的に前工程を急かすことではありません。完成日までに何を終える必要があり、そのために、どの場所をいつ空けてもらう必要があるのかを現場全体の予定として共有することです。
この会社では、現場監督との距離を縮め、朝礼や日中の打ち合わせで必要な工程を明確にしていました。打ち合わせで共有された内容は、現場にいる各業者の共通認識になります。そのうえで、合意されていない作業が後から入って施工場所を奪わないように調整していました。
前工程への要望を個社間のお願いで終わらせず、現場監督を交えた全体合意に変えることが、後工程の立場を守ります。
また、工程管理で築かれるのは日程だけではありません。監督から見れば、遅れている現場で完成までの道筋を示し、他職種と調整しながら納めてくれる会社は頼りになります。「この会社が入れば最後は納まる」という評価は、次の現場で声がかかる理由にもなります。
完成日から逆算し、前工程・監督・作業場所を一つの工程として押さえる進め方
仕上げ工事の工程を守るには、完成日から自社の着手日を逆算し、その着手条件を前工程と共有するところから始めます。
進め方は、次の順番で整理すると実務に落とし込みやすくなります。
- 完成日から、自社が施工を終える日と着手すべき日を逆算する
- 場所ごとに、着手前に終わっている必要がある前工程を明確にする
- 前工程の業者と直接調整し、現場監督にも期限と理由を共有する
- 朝礼や定例の打ち合わせで、作業場所と時間帯を全体の合意事項にする
- 日中に場所を確保できない場合は、他職種と競合しない時間帯を検討する
実際にマンションの階段を塗装した現場では、日中の往来が多いため、夕方に他の作業員が退出してから夜間の作業時間を確保しました。その結果、隣の工区より早く階段の塗装を進められています。
ここで大切なのは、夜間作業そのものではありません。現場の制約を見たうえで、「作業できない」と止まるのではなく、場所か時間帯のどちらを調整できるかを考えることです。
一方、すべての現場で強く期限を求めればよいわけでもありません。調整するときは、次の判断軸をそろえておく必要があります。
- 完成日から見て、本当に動かせない期限か
- その場所を確保しなければ、どの作業が止まるのか
- 前工程側に無理な負担を押しつけていないか
- 現場監督を含め、関係者が同じ予定を認識しているか
- 工期を優先することで、仕上がりや安全を損なわないか
期限だけを伝えると、前工程との対立になりがちです。完成までのつながりを示し、「この日までにここが終われば、次は自社が責任を持って納める」と伝えることで、調整はしやすくなります。
工程管理の目的は、前工程を管理することではなく、各社が動ける条件をそろえて完成日までの流れをつくることです。
まとめ
塗装などの仕上げ工事は、前工程の遅れや作業場所の競合を受けやすい立場です。ただし、後工程だからといって待つだけでは、短くなった工期と増えた原価を自社で抱えることになります。
守るべきポイントは明確です。
- 完成日から自社の着手期限を逆算する
- 場所ごとに前工程の完了条件を整理する
- 前工程の業者だけでなく、現場監督との関係をつくる
- 朝礼や定例会議で、期限と作業場所を共通認識にする
- 日中に施工できなければ、競合しない時間帯を検討する
自社工程だけでなく現場全体を見て先回りすることが、納期、品質、利益を守り、「任せれば納まる」という信頼につながります。
自社の工程管理を、現場で再現できる形に整理するために
工程を先回りして調整できる会社でも、その進め方が代表や一部の担当者の経験に依存していることがあります。「うちの場合は何を基準に逆算すればよいか」「現場監督との調整方法をどう社内へ共有するか」といった段階から整理しておくと、複数の現場でも再現しやすくなります。
ネクスゲートでは、中小・専門工事会社の経営課題を、現場、組織、原価、採用、デジタル活用まで横断して整理し、実行まで支援しています。工程管理についても、現状の進め方を棚卸しし、誰が担当しても工期と利益を守れる形を一緒に考えます。
まだ課題が明確になっておらず、「何から整理すべきかわからない」という段階でも差し支えありません。無理にサービスをおすすめすることはありませんので、自社の状況を整理する場として気軽にお声がけください。