国土交通省は、橋梁・トンネル点検に活用できる「点検支援技術」を公募すると発表しました。目的は、道路構造物点検の効率化・高度化です。掲載された技術は「点検支援技術性能カタログ」に整理され、受発注者が参照できる形になります。

公募対象

橋梁点検、トンネル点検に関する点検支援技術

公募期間

令和8年9月14日(月)~令和8年10月15日(木)

関連するカタログ

点検支援技術性能カタログ

カタログ掲載技術数

令和8年4月時点で全407技術

実務上のポイント

直轄国道の橋梁・トンネルの定期点検業務の一部項目で、点検支援技術の活用が原則化

橋梁の窓口

一般財団法人 橋梁調査会

トンネルの窓口

一般社団法人 日本建設機械施工協会 施工技術総合研究所

「うちはロボットもAIも作っていないから関係ない」。そう感じる会社もあると思います。

ただ、この発表は技術開発会社だけの話ではありません。橋梁・トンネルの点検業務そのものが、目視と経験だけでなく、カタログ化された技術を前提に組み立てられていく流れを示しています。

1週間で 22件の相談 がありました

  • 9月14日外構工事会社静岡県案件獲得の相談
  • 9月13日外構工事会社沖縄県案件獲得の相談
  • 9月13日配管工事会社神奈川県人材確保の相談
  • 9月13日総合土木大阪府業務効率化システムの相談
  • 9月13日塗装工事会社愛知県協力会社探しの相談
  • 9月12日工務店北海道人材確保の相談
  • 9月12日総合土木神奈川県人材確保の相談
  • 9月12日防水工事会社群馬県協力会社探しの相談
  • 9月12日塗装工事会社東京都案件獲得の相談
  • 9月11日工務店福岡県案件獲得の相談
  • 9月11日外構工事会社沖縄県業務効率化システムの相談
  • 9月11日解体工事会社兵庫県人材確保の相談
  • 9月11日電気設備工事会社三重県案件獲得の相談
  • 9月10日内装工事会社兵庫県人材確保の相談
  • 9月10日外構工事会社神奈川県協力会社探しの相談
  • 9月10日総合建築宮崎県利益率向上の相談
  • 9月9日総合土木兵庫県人材育成の相談
  • 9月9日内装工事会社秋田県人材確保の相談
  • 9月8日内装工事会社茨城県業務効率化システムの相談
  • 9月8日工務店秋田県人材確保の相談
  • 9月8日工務店広島県人材確保の相談
  • 9月8日内装工事会社和歌山県高卒採用の相談
  • 9月7日塗装工事会社三重県利益率向上の相談
  • 9月7日総合建築長崎県案件獲得の相談
  • 9月7日防水工事会社三重県業務効率化システムの相談
  • 9月6日内装工事会社東京都協力会社探しの相談
  • 9月5日設備保全会社東京都高卒採用の相談
  • 9月5日総合土木北海道原価管理の相談
  • 9月5日内装工事会社千葉県案件獲得の相談
  • 9月5日設備保全会社茨城県協力会社探しの相談
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今回の公募で何が募集されているのか

今回の対象は、橋梁点検とトンネル点検に使える点検支援技術です。

国土交通省は、点検に活用できる技術を「点検支援技術性能カタログ」として整備しています。カタログでは、国が定めた標準項目に対する性能値を開発者に求め、技術の確認を経て掲載する仕組みです。

公募要領や応募様式は、橋梁とトンネルでそれぞれ別の窓口から確認する形です。

  • 橋梁:一般財団法人 橋梁調査会
  • トンネル:一般社団法人 日本建設機械施工協会 施工技術総合研究所

公募期間は、令和8年9月14日から令和8年10月15日までです。

自社で点検ロボット、画像計測、非破壊検査、計測・モニタリングなどに関わる技術を持っている場合は、まず公募要領を確認する価値があります。

中小建設業にとって大きいのは「活用の原則化」です

今回の発表で特に見ておきたいのは、次の一文です。

直轄国道の橋梁・トンネルの定期点検業務の一部項目において、点検支援技術の活用が原則化されています。

これは、現場の感覚で言えばかなり大きな変化です。

点検業務では、これまで人が近接目視し、必要に応じて打音検査を行い、写真や記録を残す流れが中心でした。もちろん、今後も人の判断は重要です。現場を知る人の目は欠かせません。

一方で、発注者側の業務設計では、「どの技術を使えるか」「その技術の性能は確認されているか」「カタログに載っているか」が、より重視されていく可能性があります。

点検を受注する会社。点検会社の協力会社。足場、交通規制、高所作業、調査補助に関わる会社。そうした会社にとっても、今後は「点検支援技術を使う前提の現場」に入る機会が増えるかもしれません。

カタログに載っている技術の方向性

参考資料では、点検支援技術性能カタログに掲載されている技術の例が示されています。

橋梁では、たとえば次のような技術が紹介されています。

  • 水陸両用の狭あい部点検ロボットを使った画像計測
  • ドローンと赤外線カメラによる床版劣化の検知
  • マルチビーム・LiDARによる橋脚部の洗掘状況の測定

トンネルでは、次のような技術が紹介されています。

  • 手押し式台車型の覆工画像撮影システム
  • レーザによる覆工内部のうき検出
  • 車両に計測機器を搭載し、三次元画像や点群データを取得する技術

ここから見えるのは、点検の現場が「見る」「叩く」だけでなく、「撮る」「測る」「解析する」「記録を比較する」方向に進んでいることです。

若手の採用が難しい。ベテランの高齢化が進む。危険箇所への接近を減らしたい。夜間作業や交通規制の負担を軽くしたい。

そうした現場の悩みに対して、技術活用は単なる流行ではなく、かなり現実的な選択肢になってきています。

技術を持つ会社は「応募できるか」を確認したい

もし自社に、橋梁・トンネル点検に使える技術があるなら、今回の公募は見逃せません。

特に、次のような技術・サービスを持つ会社は確認対象です。

  • 画像計測
  • ドローンやロボットによる点検補助
  • 非破壊検査
  • センサーによるモニタリング
  • 3D点群、LiDAR、レーザ計測
  • AIなどを活用した変状検出
  • 点検記録やデータ整理の支援

もちろん、カタログ掲載には公募要領に沿った手続きや検証が必要です。ここは安易に「載せれば売れる」と考えるより、自社技術の性能を、発注者と受注者が比較・確認できる形に整える機会と捉えるのがよさそうです。

「現場では使えている。でも説明資料が弱い」。

「実績はある。でも性能値として整理できていない」。

「協力会社としては動ける。でも元請にどう提案すればいいかわからない」。

こういう会社は少なくないはずです。今回のような公募は、技術そのものだけでなく、技術を公共工事・公共点検の言葉に翻訳する力も問われます。

技術を持たない会社も「組み方」を考える時期です

一方で、多くの中小建設業は、自社でロボットやセンサーを開発しているわけではありません。

それでも関係があります。

なぜなら、点検支援技術の活用が進むほど、現場の役割分担が変わるからです。

たとえば、点検業務において次のような組み方が増える可能性があります。

  • 点検会社と計測技術会社が組む
  • 地元建設会社が交通規制や現場条件整理を担う
  • 専門工事会社が高所・狭あい部・水際の作業条件を支える
  • 測量・調査会社が3Dデータや画像データの取得を担当する
  • 維持補修会社が点検結果を補修提案につなげる

ここで大切なのは、「自社で全部やる」ではなく、「どの技術会社と組めば、自社の現場力が生きるか」を考えることです。

地方の橋梁やトンネルでは、現場条件を知っている会社の価値は大きいです。進入路。地元調整。交通量。天候。足場の可否。作業員の安全確保。こうした情報は、カタログだけでは見えません。

だからこそ、技術会社と地域建設会社がうまく組めると、かなり強い体制になります。

経営者が今見ておきたい3つのこと

今回の発表を受けて、中小建設業の経営者が確認したいことは大きく3つです。

1つ目は、自社の受注領域に橋梁・トンネル点検がどれくらい関係するかです。

点検業務を直接受けていなくても、足場、交通規制、補修、測量、調査、維持管理で関わっているなら、無関係ではありません。

2つ目は、付き合いのある元請や協力会社が、どの点検支援技術を使い始めているかです。

「最近、点群データを扱う案件が増えた」

「ドローン撮影の話が普通に出るようになった」

「点検写真の整理方法が変わってきた」

こうした小さな変化は、次の受注環境のサインです。

3つ目は、自社の人材にどこまでデジタル対応を求めるかです。

全員が高度な解析をできる必要はありません。ただ、現場代理人や若手社員が、画像データ、点群、センサー、カタログ技術という言葉に慣れているだけでも、打ち合わせの質は変わります。

点検支援技術は、現場を置き換えるものではありません。むしろ、現場を知る会社が、より安全に、より説明力を持って仕事を進めるための道具になっていくはずです。

まずは自社への影響を小さく整理するところから

今回の公募は、技術を持つ会社にとっては応募検討の機会です。点検・維持管理に関わる会社にとっては、今後の仕事の組み方を考える材料です。

「うちの会社は応募する側なのか、使う側なのか、組む側なのか」。

まずはここを分けて考えるだけでも、次の打ち手が見えやすくなります。

ネクスゲートでは、中小・専門工事会社の経営課題を、現場、採用、組織、原価、デジタル活用まで横断して整理し、実行まで支援しています。今回のような技術活用の流れについても、「自社には関係があるのか」「どの業務から見直せばよいのか」という段階から一緒に整理できます。

無理な営業はいたしません。ニュースを読んで少し気になった、という温度感でも大丈夫です。自社の受注領域や協力会社との組み方を一度整理したい方は、お問い合わせはこちらからご相談ください。