前提

12名ほどで住宅関連工事を担い、必要な採用人数は年に1〜2人という会社の現在地

愛知県を中心に住宅関連の専門工事を手がける、社員12名ほどの会社があります。社員は30代から50代が中心。社長は60代に入り、数年先の世代交代も見据えています。

一方で、足元の仕事量には波があります。業務のデジタル化も進み、以前ほど単純に人数を増やせばよい状況ではありません。

「1人か2人採ったら、正直、その後は何年かいらないんですよ」

この感覚は、多くの中小建設会社に共通するものです。毎年何人も採用する大手企業とは事情が違います。固定費を考えれば、仕事量に合わない採用はできません。

ただし、ここで分けて考えたいことがあります。

毎年採用する必要はなくても、毎年“採用できる状態”を保つ必要はあります。

採用人数と採用活動の有無は、同じ話ではありません。

1週間で 19件の相談 がありました

  • 10月1日電気設備工事会社島根県人材確保の相談
  • 10月1日配管工事会社埼玉県業務効率化システムの相談
  • 10月1日総合土木岩手県人材確保の相談
  • 9月30日外構工事会社鳥取県人材育成の相談
  • 9月30日解体工事会社埼玉県協力会社探しの相談
  • 9月29日プラント工事会社群馬県人材育成の相談
  • 9月29日総合土木宮城県業務効率化システムの相談
  • 9月29日解体工事会社栃木県利益率向上の相談
  • 9月29日設備保全会社愛知県人材育成の相談
  • 9月28日工務店千葉県業務効率化システムの相談
  • 9月28日総合建築愛知県利益率向上の相談
  • 9月28日防水工事会社東京都協力会社探しの相談
  • 9月28日空調設備工事会社東京都案件獲得の相談
  • 9月26日空調設備工事会社東京都案件獲得の相談
  • 9月26日配管工事会社静岡県高卒採用の相談
  • 9月26日空調設備工事会社徳島県案件獲得の相談
  • 9月26日塗装工事会社和歌山県案件獲得の相談
  • 9月25日工務店長崎県業務効率化システムの相談
  • 9月25日内装工事会社茨城県人材育成の相談
  • 9月24日リフォーム会社愛知県利益率向上の相談
  • 9月24日リフォーム会社和歌山県高卒採用の相談
  • 9月24日総合建築埼玉県業務効率化システムの相談
  • 9月23日防水工事会社福岡県高卒採用の相談
  • 9月23日ビルメンテナンス神奈川県高卒採用の相談
  • 9月23日電気設備工事会社福岡県高卒採用の相談
  • 9月22日プラント工事会社愛知県案件獲得の相談
  • 9月22日空調設備工事会社大阪府人材育成の相談
  • 9月21日電気設備工事会社沖縄県人材育成の相談
  • 9月21日リフォーム会社三重県人材確保の相談
  • 9月21日電気設備工事会社神奈川県業務効率化システムの相談
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課題

「今はいらない」と採用を止めた結果、必要な年に面接希望者が来ない状態

採用を必要なときだけ始めると、欠員や世代交代が見えた段階から、応募者との接点をつくり直すことになります。

求人票を久しぶりに確認すると、仕事内容や待遇が古い。採用ページがない。掲載できる現場写真もない。取引先の名称やロゴをどこまで使えるかも分からない。地元高校との関係も途切れている。こうした状態では、募集を出しても反応を得るまでに時間がかかります。

地域特有の難しさもあります。この会社の商圏では製造業の採用力が強く、若手の就職先として建設業は比較されやすい状況でした。

「管理系と現場で働く人の両方を募集しても、どちらも引っかからないんです」

必要人数が1〜2人だからこそ、応募がゼロなら選択肢もゼロです。条件が合わない人でも採るか、欠員のまま現場を回すかという判断になりやすくなります。

採用で苦しいのは“採らない年”ではなく、“採りたい年に選べないこと”です。

受注産業である建設業では、仕事量を見ながら「今年は採らない」と判断する年があって構いません。大切なのは、面接できる候補者がいて、そのうえで採るかどうかを決められる状態です。

背景

社員や家族を大切にする習慣が、社内の当たり前になって外へ伝わっていないこと

応募が来ない背景には、会社に魅力がないのではなく、魅力が採用候補者に伝わる言葉や写真へ変換されていないことがあります。

この会社では、社員本人だけでなく家族も大切にしてきました。社員の配偶者も招く機会を設けたり、節目に花を贈ったりと、長く続けている取り組みがあります。現場で使う道具についても、働きやすさや仕上がりを考え、必要なものには費用をかけてきました。

「ずっと続けているから、当たり前になっちゃってるんだよね」

社内にいると、ごく普通のことに見えます。しかし外から見れば、「社員の家族まで気にかけてくれる会社」「現場で使う道具をきちんと整えてくれる会社」という明確な魅力です。

給与だけを前面に出すと、給与だけで比較されます。一方、実際の職場の考え方や人との関わり方まで伝えれば、その環境を大切にしたい人と出会いやすくなります。

採用できる会社は、派手な制度を持っている会社とは限りません。

社内で長く続けてきた小さな配慮を、求職者に分かる形で伝えている会社です。

解決

採用人数ではなく、求人情報・写真・学校との接点を切らさない仕組みづくり

採用活動を止めないといっても、毎年求人広告に大きな費用をかけ続ける必要はありません。目的は、常に入社させることではなく、必要になったときに動ける状態を保つことです。

進め方は、次の4段階で考えると整理しやすくなります。

1.社員へのインタビューから、会社の実態を言葉にする

最初に確認したいのは、社長が考える魅力だけではありません。社員が入社した理由、仕事を続けている理由、助かった会社の配慮、仕事で大変な点も聞きます。

大変な点まで確認するのは、職場をよく見せるためではありません。入社後の食い違いを減らすためです。

例えば、次の内容を社員の言葉から整理します。

  • どのような現場を担当しているか
  • 入社後、仕事をどう覚えたか
  • 会社や社長に支えてもらった経験
  • 現場仕事で大変だったこと
  • どのような人なら働きやすいか

魅力と厳しさの両方を言語化すると、求人の説得力と人材の見極めやすさが上がります。

2.求人票・採用ページ・写真を同じ内容でそろえる

社員へのインタビューで出た言葉を、求人票や採用ページへ反映します。若手が仕事内容を想像できる写真も重要です。

住宅関連工事では、取引先の名称、ロゴ、建物、現場写真の扱いに制約がある場合もあります。募集直前に慌てないよう、何を掲載できるのかを先に確認しておく必要があります。

整えておきたいのは、少なくとも次の項目です。

  • 現場職と管理職、それぞれの仕事内容
  • 未経験者が仕事を覚える流れ
  • 社員や家族を大切にする具体的な取り組み
  • 掲載許可を確認した現場・社員の写真
  • 取引先や施工領域をどこまで表現できるか

情報がそろっていれば、欠員が出てから求人原稿を一から作る必要がありません。募集条件だけを更新し、早く動き出せます。

3.採用しない年も、地元高校との関係を切らさない

高校採用は、一度求人票を送れば終わりではありません。会社の受け入れ方や卒業生への対応が、先生方の間で少しずつ共有されていきます。

東海地方のある設備工事会社では、就職先が決まらなくなった生徒を年度末近くに受け入れ、根気強く仕事を教えました。その対応が学校内で評価され、翌年以降も複数の生徒を紹介してもらえる関係につながりました。

地元高校との信頼は、求人を出す年だけではつくれません。採用予定が少ない年も関係を続けることが、将来の応募につながります。

採用しない年は、「今年は受け入れを見送る」と率直に伝えても問題ありません。大切なのは、会社の状況や今後の採用方針を共有し、接点そのものをなくさないことです。

4.応募数ではなく、職場の実態に合うかを見極める

人数が少ない会社ほど、1人の入社が職場へ与える影響は大きくなります。そのため、「若ければよい」「経験者ならよい」だけでは決めにくいものです。

社員へのインタビューで見えた職場の実態をもとに、面接では次の相性を確認します。

  • 現場で人と関わりながら仕事を進められるか
  • 分からないことを聞けるか
  • 仕事を覚えるまで粘り強く取り組めるか
  • 会社が大切にしている考え方と合うか

経験者の中途採用が難しい地域では、未経験の若手や第二新卒も候補になります。ただし、間口を広げることと、誰でも採ることは別です。

採用活動を続ける目的は応募者を増やすだけでなく、自社に合う人を選べる余白を持つことです。

まとめ

年に1〜2人しか採用しない会社に、毎年の入社人数を追う採用計画は合わないことがあります。ただし、採用活動そのものを数年間止めてしまうと、必要なときに候補者がいない状態になりかねません。

維持したいのは、次の4つです。

  • 社員の声から整理した、自社の魅力と仕事の実態
  • すぐ更新できる求人票と採用ページ
  • 使用許可を確認した社員・現場の写真
  • 地元高校と続いている関係

「毎年採る」ではなく、「必要な年に採れる」。中小建設会社の採用は、この状態を目指すほうが現実的です。

社員や家族を大切にしてきた会社ほど、すでに採用の材料を持っている可能性があります。まずは社内で当たり前になっている取り組みを、一つずつ言葉にするところから始めてみてはいかがでしょうか。

自社に合った「採用できる状態」を整理したいときに

採用人数が少ない会社では、どこまで準備を続けるべきか迷いやすいものです。「今は募集しないが、数年先に備えたい」「自社の魅力をどう求人へ落とし込むか分からない」という段階でも整理できます。

ネクスゲートでは、中小・専門工事会社の採用課題を、社員へのインタビュー、求人情報や採用ページの整備、高校採用、入社後の育成・定着まで横断して整理し、実行まで支援しています。

無理にサービスを勧めることはありません。自社の場合は何を残し、何から整えるべきかを考える場として、気軽にお声がけください。

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