富山県は、令和8年度中小企業向け融資制度の一つとして、「経営安定資金(経済変動対策緊急融資)」を案内しています。人件費や原材料費の高騰などにより売上が減少している中小企業者に、事業に必要な運転資金を融資する制度です。
項目 | 内容 |
|---|---|
制度名 | 11-(2)経営安定資金(経済変動対策緊急融資) |
実施機関 | 富山県 |
支援内容 | 運転資金の融資 |
融資限度額 | 8,000万円(地域産業対策枠との合計) |
融資期間 | 7年以内(うち据置期間1年以内) |
融資利率 | 年1.55%以内 |
保証料率 | 一般保証利用時:年0.35%~年1.05%、セーフティネット保証利用時:年0.5% |
取扱期間 | 令和9年3月31日まで |
申込先 | 取扱金融機関等 |
対象となる主な要件
この融資は、次のいずれかの要件に該当する中小企業者が対象です。
- 最近3ヶ月の売上高または販売数量が前年同期比5%以上減少している
- 原油等の売上原価依存率が20%以上で、仕入価格が前年同期比20%以上上昇し、最近3ヶ月の売上高に占める原油等の仕入価格の割合が前年同期を上回っている
- 最近3ヶ月の月平均売上高営業利益率が前年同期比20%以上減少している
- 【米国関税対策枠】米国関税措置の影響を受け、最近1ヶ月の売上高が前年同期比3%以上減少し、その後2ヶ月を含む3ヶ月の売上高も前年同期比3%以上減少見込みである
- 【中東情勢特別対策枠】中東情勢悪化の影響を受け、売上高・売上総利益率・営業利益率のいずれかが減少している、または資金繰りに著しい支障をきたしている、もしくはそのおそれがある
建設企業では、まず直近の売上高、販売数量、営業利益率、仕入価格の変動を確認することが出発点になります。特に、材料費や外注費、人件費の上昇が利益率を圧迫している場合は、売上だけでなく営業利益率の減少要件も確認してください。
1週間で 17件の相談 がありました
- 8月2日解体工事会社神奈川県利益率向上の相談
- 8月2日内装工事会社大阪府案件獲得の相談
- 8月2日空調設備工事会社秋田県協力会社探しの相談
- 8月2日総合建築群馬県案件獲得の相談
- 8月1日空調設備工事会社福岡県人材確保の相談
- 8月1日工務店京都府業務効率化システムの相談
- 8月1日塗装工事会社埼玉県業務効率化システムの相談
- 8月1日総合土木静岡県人材確保の相談
- 7月31日内装工事会社兵庫県業務効率化システムの相談
- 7月31日電気設備工事会社静岡県原価管理の相談
- 7月31日防水工事会社福島県協力会社探しの相談
- 7月30日造園会社島根県案件獲得の相談
- 7月29日解体工事会社山口県人材育成の相談
- 7月29日電気設備工事会社大阪府案件獲得の相談
- 7月29日空調設備工事会社北海道人材育成の相談
- 7月28日総合建築北海道高卒採用の相談
- 7月28日工務店神奈川県業務効率化システムの相談
- 7月27日総合土木千葉県利益率向上の相談
- 7月26日塗装工事会社神奈川県案件獲得の相談
- 7月26日工務店兵庫県案件獲得の相談
- 7月25日解体工事会社東京都業務効率化システムの相談
- 7月25日総合建築茨城県高卒採用の相談
- 7月25日内装工事会社東京都利益率向上の相談
- 7月24日造園会社岐阜県案件獲得の相談
- 7月24日空調設備工事会社愛知県案件獲得の相談
- 7月24日防水工事会社兵庫県高卒採用の相談
- 7月24日塗装工事会社愛知県案件獲得の相談
- 7月23日電気設備工事会社愛知県高卒採用の相談
- 7月23日工務店埼玉県人材育成の相談
- 7月23日防水工事会社和歌山県人材育成の相談
米国関税対策枠・中東情勢特別対策枠の確認点
令和7年10月1日からは米国関税対策枠、令和8年7月1日からは中東情勢特別対策枠が追加されています。
米国関税対策枠については、自社が直接米国へ輸出している場合に限られません。発表元のQ&Aでは、米国関税措置の影響を受けている事業者との取引がある場合など、間接的に影響を受ける場合も対象になり得るとされています。
中東情勢特別対策枠では、売上高や利益率の減少に加え、資金繰りに著しい支障をきたしている、またはきたすおそれがある場合も要件として示されています。また、この枠に限り、保証料率は通常の2分の1に引き下げられます。
申込み前に準備すべき書類
発表元では、必要書類として次のものが示されています。
- 利用申込書または利用申込書兼認定書
- 試算表、売上台帳、その他売上高等が分かる資料
- 仕入価格の上昇を確認する資料
- 各対策枠の要件に応じた認定書類
「最近3ヶ月」とは、原則として申請月の前月から遡った3ヶ月間です。たとえば5月申請であれば、原則として2月、3月、4月を指します。ただし、月上旬で前月分の月締めが終わっていない場合などは、事情により申請月の前々月から遡った3ヶ月間でも認められる場合があります。
申込先と保証の扱い
申込先は、保証の利用方法によって異なります。
- セーフティネット保証を利用する場合:市町村の認定書を添えて取扱金融機関へ申込み
- セーフティネット保証を利用しない場合:取扱金融機関へ申込み。この場合は金融機関の認定書が必要
セーフティネット保証の認定を受けた場合は、信用保証協会の別枠保証の利用が可能になります。一方で、発表元のQ&Aでは、セーフティネット保証認定を受けていなくても本融資の利用は可能とされています。
建設企業が次に確認すること
まずは、直近の試算表や売上台帳をもとに、次の順で確認してください。
- 最近3ヶ月の売上高・販売数量が前年同期比で5%以上減少しているか
- 売上が大きく落ちていない場合でも、営業利益率が前年同期比で20%以上減少しているか
- 原油等の仕入価格上昇に関する要件に該当するか
- 米国関税措置や中東情勢悪化の影響を説明できるか
- セーフティネット保証を使うかどうかを、取扱金融機関と相談するか
この制度は補助金ではなく融資です。したがって、申込みにあたっては返済期間、据置期間、既存借入との関係、今後の資金繰り見通しを整理しておく必要があります。運転資金の確保を急ぐ場合でも、融資後の返済計画まで含めて確認することが重要です。
自社の資金繰りと制度利用の可能性を整理する
原材料費や人件費の上昇が続くなかで、売上高だけでなく利益率や資金繰りの変化を早めに把握しておくことが重要です。制度の対象になるか判断しにくい場合は、直近の試算表、売上台帳、借入状況を整理したうえで、利用可能性を確認していくと進めやすくなります。
資金繰りや事業計画の整理について外部の視点が必要な場合は、お問い合わせはこちらからご相談ください。無理な営業はいたしませんので、制度活用の可能性や次に確認すべき点を整理する場としてご利用いただけます。