愛媛県は、建設業者が人手不足対策として行うICT施工の推進や人材確保の取組みを支援する「令和8年度愛媛県地域の守り手力強化事業」の三次募集を公表しています。

項目

内容

制度名

令和8年度愛媛県地域の守り手力強化事業

実施機関

愛媛県

三次募集期間

2026年8月3日(月)~2026年8月31日(月)

対象者

一般社団法人愛媛県建設業協会に所属し、愛媛県建設工事入札参加資格を有する中小企業者、または2者以上で構成する企業グループ

対象事業

ICT施工推進、人材確保(求人活動)、多様な人材の確保

補助率

2分の1以内

補助限度額

ICT施工推進:200万円、人材確保(求人活動):100万円、多様な人材の確保:50万円(施設整備費は200万円)

対象期間

補助金交付決定日から2027年2月28日までに支出される経費

申請方法

募集要項に定める補助事業実施要望書等を、持参または郵送で提出。郵送は期間内必着

採択方法

外部専門家を含む審査会による書類審査。先着順ではありません

まず確認すべき対象条件

この補助金は、建設業者の中でも対象が明確に絞られています。最初に確認すべき点は、自社が「一般社団法人愛媛県建設業協会に所属する中小企業者」であり、かつ「愛媛県建設工事入札参加資格」を有しているかです。

募集要項では、中小企業者について、資本金または出資総額が3億円以下の会社、または常時使用する従業員数が300人以下の会社・個人とされています。

また、2以上の対象事業者で構成する企業グループも対象です。ただし、企業グループの場合は、事業実施に関する協定を締結している、または運営規約に事務処理体制が確立しているなど、グループとして継続的に実施主体と認められる体制が必要です。

1週間で 17件の相談 がありました

  • 8月2日解体工事会社神奈川県利益率向上の相談
  • 8月2日内装工事会社大阪府案件獲得の相談
  • 8月2日空調設備工事会社秋田県協力会社探しの相談
  • 8月2日総合建築群馬県案件獲得の相談
  • 8月1日空調設備工事会社福岡県人材確保の相談
  • 8月1日工務店京都府業務効率化システムの相談
  • 8月1日塗装工事会社埼玉県業務効率化システムの相談
  • 8月1日総合土木静岡県人材確保の相談
  • 7月31日内装工事会社兵庫県業務効率化システムの相談
  • 7月31日電気設備工事会社静岡県原価管理の相談
  • 7月31日防水工事会社福島県協力会社探しの相談
  • 7月30日造園会社島根県案件獲得の相談
  • 7月29日解体工事会社山口県人材育成の相談
  • 7月29日電気設備工事会社大阪府案件獲得の相談
  • 7月29日空調設備工事会社北海道人材育成の相談
  • 7月28日総合建築北海道高卒採用の相談
  • 7月28日工務店神奈川県業務効率化システムの相談
  • 7月27日総合土木千葉県利益率向上の相談
  • 7月26日塗装工事会社神奈川県案件獲得の相談
  • 7月26日工務店兵庫県案件獲得の相談
  • 7月25日解体工事会社東京都業務効率化システムの相談
  • 7月25日総合建築茨城県高卒採用の相談
  • 7月25日内装工事会社東京都利益率向上の相談
  • 7月24日造園会社岐阜県案件獲得の相談
  • 7月24日空調設備工事会社愛知県案件獲得の相談
  • 7月24日防水工事会社兵庫県高卒採用の相談
  • 7月24日塗装工事会社愛知県案件獲得の相談
  • 7月23日電気設備工事会社愛知県高卒採用の相談
  • 7月23日工務店埼玉県人材育成の相談
  • 7月23日防水工事会社和歌山県人材育成の相談
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対象となる3つの取組み

対象事業は大きく3区分です。自社の課題が「現場の省人化」なのか、「採用活動」なのか、「多様な人材が働ける社内環境づくり」なのかを切り分けて検討すると、申請内容を整理しやすくなります。

1. ICT施工推進への取組み

情報化施工の実施など、施工現場の生産性向上に関する取組みが対象です。

例として、ドローン、自動追尾型トータルステーション、マシンガイダンスシステム、マシンコントロールシステム、転圧管理システムなどの導入が挙げられています。

補助対象経費は、主に次の区分です。

  • 生産性向上機器導入費
  • 計画支援費
  • 研究開発費
  • 操作研修費

補助限度額は200万円です。

なお、この区分では、技術関係職員(技術者・技能労働者等)の処遇向上を行うことが条件です。機器を入れるだけではなく、現場で働く技術者・技能労働者の待遇改善とセットで計画する必要があります。

2. 人材確保(求人活動)への取組み

求人活動など、人材確保に関する取組みが対象です。

例として、次のような取組みが示されています。

  • 採用ホームページの開設・改修
  • 自社PR動画の制作
  • 求人広告(Web、テレビ、雑誌)
  • 給与・勤務体系を含めた求人・採用計画の見直し
  • 上記に伴う就業規則等の変更
  • 地元業者が連携した建設産業のイメージアップイベントの開催

補助対象経費は、主に次の区分です。

  • 人材確保・養成費
  • 計画支援費

補助限度額は100万円です。

重要なのは、新たな活動が補助対象とされている点です。すでに実施している求人広告や採用活動の単なる継続は、対象外となる可能性があります。申請時には、「これまでと何が違うのか」「新たに何を始めるのか」を説明できるようにしておく必要があります。

3. 多様な人材の確保への取組み

生産性向上、職場環境の整備、外国人材の雇用・職場定着に関する取組みが対象です。

例として、次のような内容が挙げられています。

  • ICTを活用した勤怠管理や会計管理システム等の導入
  • 女性専用施設(更衣室等)、快適トイレ、キッズルームの整備
  • 外国人材の資格取得や日本語習得のための講習会参加に伴う経費負担
  • 既存の会社PR動画の翻訳
  • 外国人向け社内マニュアル作成

補助限度額は原則50万円ですが、施設整備費は200万円です。

ただし、職場環境の整備については、工事現場に設置するものを除くとされています。現場仮設の設備ではなく、事務所や会社施設側の環境整備を想定しているか、募集要項に照らして確認してください。

この区分も、ICT施工推進と同じく、技術関係職員の処遇向上が条件です。

処遇向上は「申請の添え物」ではなく審査上の重要項目です

ICT施工推進と多様な人材の確保では、技術関係職員の処遇向上が条件です。募集要項・FAQでは、次のような例が示されています。

  • 給与の引上げ
  • 資格手当、家族手当等の新設・拡充
  • 休暇の増加
  • 日給制から完全月給制への移行
  • 非正規から正規への転換
  • 資格取得・工事成績に応じた報奨金制度
  • 資格受験に係る費用補助制度
  • 社員寮、借上社宅、家賃補助、住宅手当、人間ドック、余暇活動への助成制度など福利厚生の拡充

注意したいのは、法令上の基準を満たしていない違法状態を是正する取組みは対象外とされている点です。また、FAQでは、処遇向上の取組みに係る経費自体は補助対象外とされています。

つまり、補助金で待遇改善費を直接まかなう制度ではありません。ICT機器や人材確保施策に補助を受けながら、会社として技術者・技能労働者の働き方や待遇を改善する計画を示す制度です。

経費計上で注意すべき点

補助対象となるのは、補助金交付決定日から2027年2月28日までに支出される経費です。交付決定前に発注・支出した経費や、期間後に支出した経費は対象外です。

また、募集要項では、募集期限から交付決定まで一定の日数を要するとされています。三次募集の募集要項では、交付決定は9月末ごろの見込みとされています。導入したい機器やシステム、採用施策がある場合でも、交付決定前に発注を進めないことが重要です。

補助対象経費は、既存事業の経費と明確に区分でき、領収書等の証拠書類で金額を確認できるものに限られます。採択後は、見積書、発注書、契約書、納品書、請求書、支払伝票、経理簿などの整理も必要です。

申請前に準備する書類

募集要項では、主な提出書類として次のものが示されています。

  • 補助事業実施要望書
  • 事業関係付随資料(見積書、パンフレット、写真など)
  • 会社案内または商業登記簿謄本の写し
  • 県税等の未納がないことの証明
  • 副本5部(所定書類の写し)

要望書では、単に「機器を買いたい」「採用ページを作りたい」と書くだけでは足りません。審査項目として、事業の有効性、実施の確実性、事業の妥当性、独自性、処遇向上の取組みの有効性などが示されています。

建設企業としては、次の観点で整理しておくと実務に落とし込みやすくなります。

  • いま現場や採用で何が不足しているのか
  • 導入する機器・システム・施策で、どの業務がどう改善するのか
  • 省人化、作業時間短縮、採用力向上などの効果をどう見込むのか
  • 事業期間内に発注・納品・支払・実施を完了できるのか
  • 技術者・技能労働者の処遇向上をどう実行するのか

次に取るべき実務対応

三次募集の受付は2026年8月31日までです。郵送の場合は期間内必着です。

まずは、自社が対象要件を満たすかを確認してください。そのうえで、ICT施工推進、人材確保、多様な人材確保のどの区分で申請するかを決め、見積書やパンフレットなど、事業内容と金額を説明できる資料を集める段取りに入るべきです。

特にICT機器や施設整備を検討している場合は、納期や支払時期が補助対象期間に収まるかを早めに確認する必要があります。採用ホームページやPR動画、求人広告についても、既存活動の継続ではなく、新たな活動として説明できる内容に整理しておくことが欠かせません。

自社で使える可能性を整理する

この制度は、単なる設備購入補助ではなく、建設業の人手不足に対して、現場の生産性向上、人材確保、働きやすい環境づくりを組み合わせて進めるための補助金です。

「ICT施工を進めたいが、どの経費が対象になるか分からない」「採用活動を見直したいが、新たな活動として整理できるか不安」という場合は、まず自社の課題と予定している支出を一覧にするところから始めると判断しやすくなります。

制度の活用可能性や申請前の論点整理について確認したい場合は、お問い合わせはこちらからご連絡ください。無理な営業はいたしませんので、制度に合うかどうかを落ち着いて整理する場としてご利用ください。