宮城県は、株式会社全東信の破産手続開始により影響を受ける中小企業・小規模事業者向けに、国の特別相談窓口と県制度融資による資金繰り支援を案内しています。
項目 | 内容 |
|---|---|
支援の趣旨 | 全東信の破産手続開始により、売掛債権等の回収や資金繰りに支障が生じる中小企業者等を支援するもの |
主な支援 | 国の特別相談窓口、宮城県制度融資「セーフティネット資金」「連鎖倒産防止資金」 |
セーフティネット資金の融資限度額 | 一企業等 8,000万円 |
連鎖倒産防止資金の融資限度額 | 一企業等 8,000万円 |
融資利率 | セーフティネット資金:年1.95%、連鎖倒産防止資金:年2.0% |
償還期間 | いずれも10年以内、据置2年以内 |
認定手続き | セーフティネット資金は市町村長の認定、連鎖倒産防止資金は宮城県知事の認定が必要 |
取扱金融機関 | 県内に本店・支店を有する都市銀行、地方銀行、第二地方銀行、信用金庫、信用組合、商工組合中央金庫、農林中央金庫 |
申請期限 | 公表ページでは明示されていません |
まず確認すべき対象条件
今回の支援は、全東信の破産手続開始によって実際に資金繰りへの影響が出ている、または出るおそれがある事業者が前提です。
特に確認すべきなのは、次の2点です。
- 全東信に対する売掛金債権等があるか
- 全東信との取引割合が一定以上あるか
セーフティネット資金(保証1号)の対象は、国が指定した事業者に対して50万円以上の売掛金債権等を有している中小企業者、または売掛金債権等が50万円未満でも、当該事業者との取引規模が20%以上である中小企業者等です。利用には、市町村長の認定が必要です。
宮城県の公表によると、全東信は令和8年7月31日(金)に指定されています。
一方、連鎖倒産防止資金は、負債総額1,000万円以上の倒産企業に対して、50万円以上の回収困難な売掛債権等(手形を含む)を有している場合、または当該倒産企業との取引額が全取引額の20%以上を占めている場合が対象です。こちらは、宮城県知事の認定が必要です。
1週間で 22件の相談 がありました
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資金使途の違いを確認する
2つの制度は、どちらも資金繰り支援ですが、使える資金の範囲が異なります。
セーフティネット資金は、運転資金・設備資金が対象です。ただし、設備資金は、取引先の倒産や変更等により既存設備の変更が必要な場合に限られます。
連鎖倒産防止資金は、運転資金のみです。また、資金使途は回収不能・回収困難債権額の範囲内とされています。
建設企業の場合も、まずは未回収となっている請求、手形、帳簿上の売掛金などを整理し、どちらの制度の条件に近いかを確認することが重要です。
相談前に整理しておく資料
認定や融資相談を進める前に、次の資料を整理しておくと手続きが進めやすくなります。
- 全東信に対する売掛債権等の金額が分かる資料
- 手形、請求書、帳簿の写しなど、債権または取引量を証明する資料
- 全取引額に占める全東信との取引額の割合
- 借入希望額、借入希望時期、具体的な資金使途
- 既存借入や今後の支払い予定を含む資金繰り表
宮城県は、認定書の交付が融資実行を約束するものではないとしています。したがって、認定申請の前後で、取扱金融機関にも早めに相談することが実務上は重要です。
相談窓口と申請先
国が設置する県内特別相談窓口として、日本政策金融公庫、商工組合中央金庫、宮城県信用保証協会が案内されています。
また、セーフティネット資金の認定窓口は各市町村です。申請書類の様式などは、各市町村に確認する必要があります。
連鎖倒産防止資金については、宮城県商工金融課へ認定申請を行います。申請には、連鎖倒産防止資金融資対象認定申請書と、倒産企業である全東信に対する債権または取引量を証明する資料が必要です。
自社の資金繰り影響を整理してから相談へ
今回の支援は、単に制度名を確認するだけでは不十分です。未回収債権の金額、取引依存度、当面の支払い予定、必要な借入額を整理したうえで、金融機関や認定窓口に相談することが重要です。
自社がどの制度に当てはまりそうか、資金繰り表や説明資料をどう整えるべきかを確認したい場合は、早めに論点を整理しておくと対応しやすくなります。無理な営業はいたしませんので、必要な範囲で状況整理にご活用ください。