鹿児島市は、鹿児島市奨学金代理返還支援補助金について公表しました。
物価高騰の影響を受ける市内中小企業者等の人材確保・定着を支援する制度です。企業が従業員に代わって日本学生支援機構の奨学金を返還した場合、その一部が補助されます。
項目 | 内容 |
|---|---|
制度名 | 鹿児島市奨学金代理返還支援補助金 |
実施機関 | 鹿児島市 |
対象 | 鹿児島市内に本店または事業所を有する中小企業事業主等 |
対象となる取組 | 従業員の奨学金を企業が代理返還する取組 |
奨学金の貸与団体 | 独立行政法人日本学生支援機構のみ |
補助率 | 代理返還した額の2分の1以内 |
補助上限 | 就職後1〜3年目:1人あたり年9万円、4〜6年目:1人あたり年6万円 |
最大補助額 | 1人につき最長6年間で最大45万円 |
資格選定申請期間 | 2026年8月3日〜2026年11月30日 |
補助金交付申請期間 | 2027年1月4日〜2027年2月15日 |
申請方法 | オンライン申請、郵送、直接持参。原則オンライン申請 |
まず確認したい対象条件
この補助金は、単に「奨学金返還を支援したい」という意向だけでは申請できません。
会社側と従業員側の両方で、条件を満たす必要があります。
会社側では、まず次の点を確認してください。
- 鹿児島市内に本店または事業所がある中小企業事業主であること
- 納期の到来している市税を完納していること
- 奨学金代理返還支援制度を導入していること
- 日本学生支援機構から提供される情報により、返還額を証明できること
- ハローワークを通じた求人情報等、または自社ホームページに、制度導入を明示していること
- 市ホームページ等で、事業者名等と制度内容を公表することに同意すること
- 暴力団等に関与していないこと
建設会社の場合も、まずは自社が中小企業事業主の範囲に入るかを見ます。
申請要領では、業種区分ごとに資本金または従業員数の基準が示されています。建設業は一般に「その他の業種」に該当する可能性があります。該当する場合は、資本金3億円以下、または常時雇用する従業員数300人以下が目安になります。
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対象となる従業員の条件
対象従業員にも条件があります。
主な要件は次のとおりです。
- 鹿児島市に居住していること
- 鹿児島市内の事業所に正規雇用者として勤務していること
- 資格選定申請日に、貸与された奨学金を返還中であること
- 申請年度の4月1日時点で、当該企業において就職後6年以内であること
- 中途採用も対象に含まれること
- 事業主と同居している親族でないこと。ただし、勤務実態や勤務条件が他の従業員と同様と認められる場合は除くこと
ここは実務上、とても大事です。
「入社して何年目か」。 「正規雇用か」。 「市内に住んでいるか」。 「日本学生支援機構の奨学金を返還中か」。
この4点は、早めに本人確認と書類確認を進めたいところです。
補助額の考え方
補助対象となる経費は、会社が申請年度に代理返還した奨学金の額です。
補助率は2分の1以内です。
上限は、従業員の就職後の年数で変わります。
- 就職後1〜3年目:1人あたり年額9万円
- 就職後4〜6年目:1人あたり年額6万円
- 1人につき最長6年間:最大45万円
年度途中から代理返還を開始した場合などは、月額上限の考え方があります。
申請要領では、就職後1〜3年目は月額7,500円、4〜6年目は月額5,000円などの取扱いが示されています。年度途中の入社や代理返還開始がある会社は、申請前に要領を確認してください。
申請は2段階です
この補助金は、いきなり補助金交付申請をする流れではありません。
先に、交付申請資格選定申請が必要です。
流れは次のとおりです。
- 交付申請資格選定申請を行う
- 鹿児島市から選定結果の通知を受ける
- 代理返還を行ったことを証明する書類などを整える
- 補助金交付申請を行う
- 審査後、交付決定を受ける
- 請求に基づき補助金が交付される
資格選定申請の期間は、2026年8月3日から2026年11月30日までです。
補助金交付申請の期間は、2027年1月4日から2027年2月15日までです。
この2つの期間を分けて管理する必要があります。
建設企業が社内で確認したい書類
申請には、制度を導入していることや従業員の雇用状況を示す書類が必要です。
主な書類には、次のものがあります。
- 交付申請資格選定申請書
- 代理返還内訳書
- 支援対象者ごとの就労証明書
- 誓約・同意書
- 個人情報の取扱いに関する同意書
- 暴力団排除に関する誓約・同意書
- 日本学生支援機構が発行する奨学金返還証明書等の写し
- 雇用契約書または労働条件通知書の写し
- 雇用保険被保険者資格取得等確認通知書の写し
- 就業規則、奨学金代理返還支援制度規定など、代理返還支援を実施していることが分かる根拠書類
- 鹿児島市内に事業所等が所在することを証する書類
採用担当、総務、経理で確認する書類が分かれます。
特に、就業規則や制度規定、求人情報や自社ホームページでの明示は、申請直前に慌てやすい部分です。制度として整っているかを先に確認しておくと安心です。
次にどう動くか
対象になりそうな従業員がいる場合は、まず社内で次の順に確認してください。
- 奨学金代理返還支援制度を導入済みか
- 求人情報または自社ホームページで制度導入を明示しているか
- 対象従業員が鹿児島市在住・市内勤務・正規雇用か
- 日本学生支援機構の奨学金を返還中か
- 就職後6年以内か
- 代理返還額を証明できるか
- 資格選定申請に必要な書類をそろえられるか
若手社員の採用や定着に悩む会社ほど、こうした制度は単なる補助金ではありません。
「この会社は、入社後の生活も見てくれている」。
そう伝わる仕組みになり得ます。
ただし、制度導入、社内規定、求人への明示、証明書類の準備が必要です。申請期間に入ってから整えると、時間が足りなくなる可能性があります。
活用可能性を社内で整理するために
この補助金は、若手人材の採用・定着施策と、社内制度づくりが結びつく支援です。
対象になりそうな従業員がいるか。代理返還制度をどう規定するか。採用ページや求人票にどう反映するか。早めに整理しておくと、申請の判断がしやすくなります。
自社で使える可能性を確認したい場合は、制度要件と社内状況を一緒に整理するところから始めてください。無理な営業はいたしませんので、必要な範囲でお気軽にご相談ください。