スカニアジャパン株式会社は、令和8年9月30日、スカニア(LPRGSシリーズトラック)について国土交通大臣にリコールを届け出ました。対象は令和6年11月1日から令和8年5月28日に製作された車両の一部で、センターインフォメーションディスプレイの制御プログラムにより、電圧低下時にカメラ映像が表示されないおそれがあるという内容です。

届出者

スカニアジャパン株式会社

リコール届出日

令和8年9月30日

リコール届出番号

外-4240

対象車種

スカニア(LPRGSシリーズトラック)

対象台数

1,333台

製作期間

令和6年11月1日~令和8年5月28日

不具合部位

センターインフォメーションディスプレイ

不具合件数

5件

事故の有無

無し

改善措置

CID制御ユニットの制御プログラムを対策仕様に書き換え

リコール開始日

準備整い次第開始

1週間で 19件の相談 がありました

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今回のリコールで何が問題になっているか

今回の不具合は、センターインフォメーションディスプレイ、いわゆるCIDの制御ユニットに関するものです。

国土交通省の発表によると、制御プログラムの設計検討が不十分なため、電圧低下時にCIDの表示機能が正常に動作しなくなることがあるとされています。

その結果、直前直左を確認するカメラやバックカメラの映像がCIDに表示されず、保安基準に適合しないおそれがあります。

建設業の実務で考えると、これは単なる「画面の不具合」ではありません。大型車両は、資材置場、現場出入口、狭い道路、バックでの進入・退出など、周囲確認が難しい場面で使われます。カメラ映像が表示されない場合、運転者の確認負担が増え、誘導者との連携や目視確認の徹底がより重要になります。

対象車両を保有している可能性がある会社が確認すべきこと

対象となる車両は、スカニア(LPRGSシリーズトラック)で、リコール対象車の車台番号の範囲は以下のとおりです。

車名

スカニア

型式

不明

通称名

スカニア(LPRGSシリーズトラック)

車台番号の範囲

YS2R4X20002202393 ~ YS2S4X20009385892

製作期間

令和6年11月1日~令和8年5月28日

対象台数

1,333台

ただし、国土交通省の資料では、リコール対象車の車台番号の範囲には、対象とならない車両も含まれているとされています。

そのため、車台番号が範囲内にあるだけで対象と断定せず、販売店、届出者、またはメーカー等のホームページで対象該当性を確認することが必要です。

スカニアジャパンの問い合わせ先として、資料には次の連絡先が記載されています。

問い合わせ先

03-6735-3535

メーカーサイト

www.scania.com/jp

改善措置はプログラムの書き換え

今回の改善措置は、全車両についてCID制御ユニットの制御プログラムを対策仕様に書き換えるというものです。

リコール開始日は「準備整い次第開始」とされています。使用者にはダイレクトメールおよび管理ディーラーから直接連絡するほか、スカニアジャパンのインターネットホームページにも掲載される予定です。

改善後の識別として、資料では助手席ドアのヒンジ部分に黄色ペイントを塗布するとされています。

中小建設会社で車両管理をしている場合は、次のような確認をしておくと実務上スムーズです。

  • 対象のスカニア車両を保有・リース・協力会社経由で使用していないか確認する
  • 車台番号と製作期間を車検証・車両台帳で確認する
  • 対象可能性がある場合は販売店またはスカニアジャパンに照会する
  • 改善措置の実施予定日を車両ごとに記録する
  • 改善済みの識別、助手席ドアヒンジ部分の黄色ペイントを確認する

特に、リース車両やグループ会社・協力会社名義の車両を現場で使っている場合、自社の車両台帳だけでは把握できないことがあります。「誰の所有か」ではなく、「自社の現場で使っているか」で確認することが大切です。

建設現場では「修理までの運用」も確認しておきたい

今回の不具合は、事故の有無については「無し」とされています。ただし、カメラ映像の表示に関わるため、改善措置を受けるまでの間も、現場での運用確認はしておきたいところです。

特に見ておきたいのは、次の3点です。

  1. 運行前にCID表示とカメラ映像が正常に映るか確認しているか
  2. バック時・出入口通過時に誘導者を置くルールが曖昧になっていないか
  3. 不具合が出た場合の報告先が運転者に共有されているか

カメラは安全確認を補助する重要な装置ですが、現場ではカメラだけに依存しない体制も必要です。今回のようなリコールをきっかけに、車両側の安全装置と、現場側の誘導・確認ルールをセットで点検すると、実務に活かしやすくなります。

車両リコールは安全管理と台帳管理を見直す機会になる

建設業では、トラック、ダンプ、重機、営業車など、複数の車両・機械を使う会社が少なくありません。一方で、車両台帳、リース契約、点検記録、リコール対応履歴が別々に管理されている会社もあります。

リコール情報への対応で重要なのは、単に「修理に出す」ことだけではありません。対象車両を早く特定し、対応状況を残し、現場に必要な注意点を共有する流れを持っているかです。

今回のように、車台番号の範囲に対象外車両が含まれるケースでは、社内判断だけで完結させず、販売店やメーカーに確認することが確実です。そのうえで、対応済み・未対応・確認中を一覧化しておくと、現場や管理部門が同じ情報を見られます。

中小建設業にとって、車両管理は安全・原価・稼働率に直結します。リコール対応を、車両台帳と安全管理の精度を上げる機会として使うのがよい見方です。

自社の車両管理を一度整理しておく

今回のリコールに限らず、車両や機械の管理は、日々の現場運営を支える基盤です。台帳が古い、リース車両の情報がまとまっていない、点検・修理履歴が担当者の記憶に寄っている。こうした状態は、どの会社でも起こり得ます。

ネクスゲートでは、中小・専門工事会社の経営課題を、現場、採用、組織、原価管理、デジタル活用まで横断して整理し、実行まで支援しています。車両管理や安全管理についても、「うちの場合はどこから整えればよいか」「Excelや台帳をどう見直すべきか」といった段階から一緒に整理できます。

ものづくりに集中できる建設業界へ向けて、無理な営業はいたしませんので、必要なときの壁打ち先としてご活用ください。

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