中央区は、区内中小企業向けのあっせん融資制度について、「経営改善支援資金」のあっせん限度額などを拡充すると公表しました。対象は、中央区内に事務所または事業所を有し、一定の要件を満たす中小企業者です。
項目 | 内容 |
|---|---|
制度名 | 経営改善支援資金の拡充 |
実施機関 | 中央区 |
支援種別 | 融資・貸付(中央区商工業融資制度) |
申込受付期間 | 2026年8月3日〜2027年3月31日 |
拡充後のあっせん限度額 | 一般:2,500万円、区民:3,000万円 |
一般・区民の区分 | 一般:代表者の住民登録が中央区外、区民:代表者の住民登録が中央区内 |
限度額差額の利用回数 | 拡充後は2回まで利用可能 |
主な対象 | 中央区内で事業を営む中小企業者等 |
申込方法 | 予約制。オンライン予約サイト、電話、来庁で受付 |
問い合わせ先 | 中央区 区民部商工観光課 相談融資担当 電話:03-3546-5330 |
建設企業がまず確認すべき対象要件
中央区の商工業融資は、区が利子補給を行い、中央区指定金融機関から低利で融資を受けられる制度です。
今回の拡充は、中東情勢や物価高騰などによるコスト増に直面する区内中小企業の資金繰り支援として行われます。
建設企業では、材料費、燃料費、外注費、運搬費などの上昇が資金繰りに影響しやすくなっています。利用を検討する場合は、まず次の要件を確認してください。
- 中央区内に事務所または事業所があること
- 中央区内で同一事業を継続して1年以上営んでいること(創業の場合を除く)
- 法人の場合、中央区に事業所登記があること
- 法人都民税、特別区民税などの税金を滞納していないこと
- 信用保証協会の保証対象業種を営む中小企業者であること
- 必要な許認可を受けていること
建設業では、許可・届出・登録などが事業内容によって関係します。自社の事業に必要な許認可を受けているかは、申込み前に整理しておくべきポイントです。
また、中央区は、登記地が中央区内であっても、事業実態が中央区内にない場合は要件に該当しないとしています。たとえば、事業所が「法人登記及び住所利用」や「郵便物の受け取り」のみに限定されたバーチャルオフィス契約の場合は注意が必要です。
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拡充内容は「上限額」と「差額利用回数」
今回の拡充では、経営改善支援資金のあっせん限度額が引き上げられます。
令和8年7月31日までは、一般が1,500万円、区民が2,000万円でした。令和8年8月3日からは、一般が2,500万円、区民が3,000万円になります。
ここでいう「区民」とは、代表者の住民登録が中央区内の場合です。代表者の住民登録が中央区外の場合は「一般」となります。
さらに、あっせん限度額まで貸付を受けなかった場合、既融資実行額とあっせん限度額との差額について、再度融資あっせんを申し込める「限度額差額」の利用回数も、拡充後は2回までとなります。
一度に上限額まで借りるか。必要額に応じて段階的に使うか。資金繰り表と受注見込みを見ながら判断したいところです。
申込みは予約制。先に資料と資金使途を固める
申込みは予約制です。予約は、オンライン予約サイト、電話、来庁で受け付けています。
ただし、次に該当する場合は電話予約とされています。
- 当日予約(空きがある場合のみ)
- 相談員の指名
- 創造支援資金または事業承継資金の申し込み
- 今回の融資に係る初回面談が済んでいる場合
建設企業が動く際は、まず社内で次の点を整理しておくと、面談や金融機関とのやり取りが進めやすくなります。
- 直近で増えているコストの内容
- 必要な資金額
- 返済原資の見込み
- 受注済み工事、見積中案件、入金予定
- 税金の滞納有無
- 中央区内の事業実態と登記の状況
- 必要な許認可の状況
なお、中央区外に事業所が移転した場合、登記地の変更を含め、移転日以降の利子補給は終了となります。移転予定がある会社は、申込み前に確認が必要です。
資金繰りへの使い方を具体化する
今回の制度は、単に借入枠が増えるという話ではありません。
現場ごとの入金サイト、材料仕入れの支払い、外注費の支払い、賞与や社会保険料など、建設会社の資金繰りは月ごとの差が大きくなりがちです。融資を検討するなら、「いくら借りられるか」より先に「いつ、何に、いくら必要か」を見てください。
制度の詳細は、中央区のパンフレットや商工業融資制度一覧で確認できます。申込受付期間は2027年3月31日までですが、面談は予約制です。利用を検討する場合は、早めに自社の要件と必要資金を整理しておくことが実務上重要です。
自社の資金繰りに合うかを整理する
制度融資は、上限額だけで判断すると使い方を誤りやすい制度です。返済期間、本人負担利率、保証料、既存借入との関係を確認し、自社の資金繰りに合う形で検討する必要があります。
「対象になりそうだが、必要額をどう考えるべきか」「既存借入とのバランスを見たい」といった段階でも、課題を整理する価値があります。無理な営業はいたしませんので、必要に応じて状況をお聞かせください。