焼津市は、自然災害などの発生時に企業の事業継続力を強化する取組を支援する「焼津市中小企業強靭化支援事業補助金」を公表しています。市内の中小企業者等が、BCP等に基づいて発電装置、安否確認システム、データバックアップ、止水板などを導入する場合に活用できる制度です。
項目 | 内容 |
|---|---|
制度名 | 焼津市中小企業強靭化支援事業補助金 |
実施機関 | 焼津市 |
対象者 | 焼津市内に事務所、店舗、工場又は事業所を有する中小企業者等 |
主な要件 | BCPの策定、または事業継続力強化計画・連携事業継続力強化計画について経済産業省の認定を受けていること等 |
補助率 | 補助対象経費の2分の1以内 |
補助上限 | 50万円 |
申請期間 | 2027年3月5日(金曜日)必着 |
申請先 | 焼津市 経済部 商工観光課 |
まず確認すべき対象条件
この補助金で最初に確認すべきなのは、自社が「焼津市内の中小企業者等」として対象になるかです。
要綱では、対象者は焼津市内に事務所、店舗、工場又は事業所を有する中小企業者等とされています。中小企業基本法上の中小企業者に加え、要綱上は事業協同組合、事業協同小組合、企業組合も「中小企業者等」に含まれます。
そのうえで、次の要件を満たす必要があります。
- 事業継続計画(BCP)を策定していること、または事業継続力強化計画・連携事業継続力強化計画について経済産業省の認定を受けていること
- 交付申請日以前に納期限が到来した市税を完納していること、または徴収猶予を受けていること
- 事業者および役員が、暴力団等または反社会的団体の構成員でないこと
建設企業にとって重要なのは、単に設備を買うための補助ではなく、BCP等に基づく事業継続体制の強化が前提になっている点です。停電、地震、水害、感染症などへの備えを、計画と設備導入の両方で説明できる状態にしておく必要があります。
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補助対象になる設備・機器
補助対象は、自然災害等の発生時における事業継続力の強化を図り、市内の経済活動の維持と早期復旧に資するための強靭化事業です。対象経費として、要綱では次の設備・機器等の導入経費が挙げられています。
- 自家発電装置、蓄電池等
- 緊急地震速報システム
- 従業員等の安否確認を行うためのシステム
- 非常時対応のための通信機器等
- データバックアップサーバー、データバックアップシステム
- 飛散防止フィルム、転倒防止装置等
- 土嚢、止水板、排水ポンプ等
- 感染症対策のための消毒装置等
- その他市長が必要と認めた設備
建設会社では、災害時にも連絡体制、データ保全、事務所機能、従業員の安否確認を止めないことが重要になります。補助対象の設備は、そうした事業を早期に再開するための基盤整備に関係するものが中心です。
ただし、要綱では、平常時に専ら使用されるものや、法令上備え付けることが義務付けられているものは対象外とされています。導入予定の設備が、BCP等に基づく非常時対応のためのものとして説明できるかを確認してください。
対象外経費と支払方法の注意点
補助対象経費から除かれるものも明記されています。特に経理処理の段階で見落とすと、申請額や実績報告に影響します。
対象外となる経費は、主に次のとおりです。
- 設備等に係る消費税及び地方消費税
- 設備等のリースに要する経費
- 設備等の維持管理費
- 備蓄品の購入に要する経費
- 人件費
- 焼津市外の事業所等への設備等の導入に要する経費
また、クレジットカードなどのキャッシュレス決済や現金払いで、支払者に特典が付与された場合、その支払経費は原則として補助対象外です。ただし、付与された特典を現金換算できる場合は、その金額を支払経費から差し引いた残額に限り、補助対象にできるとされています。
さらに、本補助金の交付を受けて取得した設備等は、中小企業防災・減災投資促進税制(特定事業継続力強化設備等の特別償却制度)の対象にできないとされています。補助金と税制の両方を検討している場合は、どちらを使うべきかを事前に整理しておく必要があります。
申請・実績報告で準備する書類
申請時には、交付申請書に加えて、次の書類を商工観光課へ提出します。
- 事業計画書
- 収支予算書
- 誓約書
- 定款、規則、会則その他交付申請者の概要が確認できる書類
- BCP等の写し
- その他市長が必要と認める書類
また、補助事業が完了した後は、実績報告が必要です。要綱では、事業完了の日から起算して30日を経過した日、または2027年3月5日のいずれか早い日までに実績報告書を提出するとされています。
つまり、2027年3月5日は単なる申請の目安ではなく、実績報告の期限としても意識すべき日付です。設備の選定、発注、導入、支払、報告書類の準備までを逆算して進める必要があります。
建設企業が次に取るべき進め方
この補助金を検討する場合は、次の順で確認すると実務が進めやすくなります。
- 市内の事務所・工場・事業所等に導入する設備かを確認する
- BCP等に導入目的が位置付けられているかを確認する
- 導入予定の設備が、要綱の補助対象経費に当てはまるかを確認する
- 消費税、リース料、維持管理費、備蓄品、人件費など対象外経費を除いて補助額を試算する
- 2027年3月5日までに申請・事業完了・実績報告が間に合うかを確認する
- 交付申請書、事業計画書、収支予算書、BCP等の写しを準備する
特に、発電装置やバックアップシステムなどは、導入目的があいまいなままだと「通常利用の設備」と見られかねません。災害時にどの業務を止めないための設備なのか、事業計画書で説明できるようにしておくことが大切です。
自社のBCP投資に合うか整理する
焼津市内で事業を行う建設企業にとって、この補助金は、災害時の連絡体制、データ保全、停電対策、水害対策などを見直すきっかけになります。一方で、BCP等との整合性、対象外経費、支払方法、実績報告期限を確認しないまま進めると、想定した補助額にならない可能性があります。
自社のBCP投資として使える可能性を確認したい場合は、導入したい設備、既存のBCP等、申請スケジュールを整理したうえでご相談ください。無理な営業はいたしませんので、制度の対象になりそうかを確認する入口としてご活用いただけます。